【発売】アレッサンドリーニ&コンチェルト・イタリアーノ/ストラデッラ:5つのモテット
2024年04月30日 (火) 18:00 - HMV&BOOKS online - Classical
ストラデッラはこんなにすごい!
アレッサンドリーニが描き出す天才作曲家の魅惑の世界!
リナルド・アレッサンドリーニとコンチェルト・イタリアーノによる新譜はアレッサンドロ・ストラデッラ[1643-1682]。幾人もの高貴な夫人たちと浮名を流し、そのために最後は殺されるという波瀾万丈の人生を送ったことで有名なストラデッラは、17世紀イタリアを代表する作曲家です。音楽のパトロンとして名高いスウェーデンのクリスティーナ女王に弱冠二十歳で作曲を依頼されるなど早くからその才能を発揮し、ローマを中心に多くのパトロンに恵まれました。あまりにも破天荒な私生活ゆえにその波瀾万丈の人生に焦点が当てられがちですが、コンチェルト・グロッソというバロック時代を代表する音楽様式を実質的に創始し、オペラやオラトリオにおけるレチタティーヴォに器楽合奏を導入したという音楽史的に重要な役割も果たしています。天才的なひらめきに満ちたその音楽は今聴いても新鮮で魅力的とあって、劇作品を中心にいくつもの作品が現代に蘇り、復権を果たしています。日本でも2023年11月に代表作である『洗礼者聖ヨハネ』が上演され、ストラデッラに注目が集まっています。
今回、アレッサンドリーニが取り上げたのは聖母マリアに関する祝日に歌われる5つのモテット。モデナのエステンセ図書館に所蔵されているストラデッラの楽譜からアレッサンドリーニ自身が校訂譜を起こし、この録音に使用しており、5曲のうち4曲は世界初録音となるとのこと。内容は独唱あり、重唱あり、合唱あり、器楽合奏ありとバラエティに富んでいます。歌唱部分の技巧性や歌に寄り添うヴァイオリンの活躍などストラデッラの天才的発想が随所に聴かれる充実した作品群です。特に、悪魔ルチフェロ(ルシファー)と地獄に落ちた霊魂たちが歌うモテット(7)の、まるでオラトリオのような劇的書法には目を見張るものがあります。器楽合奏であるシンフォニアを序曲のように冒頭に配置し、複数声部のモテットと独唱モテットを交互に聴かせ、最後は劇的なモテットで締めくくるという構成となっているため、まるでアルバム1枚がひとつのオラトリオを成すかのようです。こうした完成度の高いプログラム構成はアレッサンドリーニの手腕によるものでしょう。
アレッサンドリーニと気心知れた歌手・器楽奏者たちによる演奏は、ストラデッラの音楽を生き生きと現代に蘇らせています。アレッサンドリーニと長く共演するソプラノ、モニカ・ピッチニーニの美しいバロック歌唱も印象的ですが、ルチフェロを歌うバスのガブリエーレ・ロンバルディの表現力豊かな歌唱も圧巻です。ヒストリカル・ハープの第一人者マーラ・ガラッシやアレッサンドリーニ自身による通奏低音、歌心あふれるヴァイオリンなど器楽陣も超充実。再評価著しい天才作曲家ストラデッラの名をさらに現代に刻み付ける、すばらしい1枚の登場です!(輸入元情報)
【収録情報】
ストラデッラ:
1. シンフォニア ニ長調〜2つのヴァイオリンと通奏低音のための
2. 苦難の中で、苦悩の中で〜器楽を伴う5声のモテット
3. 神に向かいて喜び歌え、敬虔な者たちよ〜器楽を伴うバス独唱のためのモテット
4. 生まれたまえ、もっとも力強き乙女よ〜3声のモテット
5. 星々よ、止まれ 天よ、動きを止めよ〜器楽を伴うソプラノ独唱のためのモテット
6. シンフォニア ホ長調より第1楽章『グラーヴェ』〜2つのヴァイオリンと通奏低音のための
7. 我が命により、集い、集まれ、地獄の霊魂たちよ〜器楽を伴う6声のモテット
モニカ・ピッチニーニ(ソプラノ)
ソニア・テドラ(ソプラノ)
フランチェスカ・カッシナーリ(ソプラノ)
アンドレス・モンティッラ(アルト)
ルーカ・チェルヴォーニ(テノール)
ガブリエーレ・ロンバルディ(バス)
アンドレア・ロニョーニ(ヴァイオリン)
ベアトリーチェ・スカルディーニ(ヴァイオリン)
ルーカ・ペヴェリーニ(チェロ)
マーラ・ガラッシ(ハープ)
フランチェスコ・ロマーノ(テオルボ)
サルヴァトーレ・カルキオーロ(オルガン)
リナルド・アレッサンドリーニ(オルガン)
コンチェルト・イタリアーノ
リナルド・アレッサンドリーニ(指揮)
録音時期:2021年5月3-6日
録音場所:ローマ、アウディトリウム・パルコ・デッラ・ムジカ
録音方式:ステレオ(デジタル)
世界初録音(2,4,5,7)
ディジパック仕様
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※表示のポイント倍率は、ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。