『GLASTONBURY』試写会プレゼント!
2007年6月15日 (金)
イギリス最大級の野外フェス―“グラストンベリー”
壮大なる聖地でただ音楽に酔いしれる3日間。
その興奮と熱狂の伝説は今もなお続いている――
1970年、若き農場主が、週末に約60万平米の農場を開放し、ポップとフォークのアーティストを何人か招いたことから始まったグラストンベリー・フェスティバル。翌年、ウィンストン・チャーチルの孫娘を含む数人の裕福なヒッピーがこのイベントを拡大するための資金を提供、1万2500人の観客がデヴィッド・ボウイやジョーン・バエズを観ようと会場に押し寄せた。それから30年の歳月を重ね、農場主の楽しみだったイベントには世界中から十数万人もの人々が詰め掛け、近年ではチケットがわずか2時間でSOLD OUTになる程の巨大なフェスとなった。
本作はいまや野外フェスの代名詞とも言うべき存在となったグラストンベリーの熱狂と興奮の歴史を巧みに綴った音楽ドキュメンタリーである。
監督はセックス・ピストルズのドキュメンタリー『NO FUTURE A SEX PISTOLS FILM』(00)のジュリアン・テンプル。彼はこの数年、全てのグラストンベリー・フェスティバルの資料映像を集めていた。その中にはフェスを記録したニコラス・ローグ撮影の映画(『グラストンベリー・フェア』<71>)のアウトテイクといったプロによる映像もあれば、クローゼットや屋根裏の片隅から発掘された参加者撮影のホームビデオの映像もある。『GLASTONBURY』はそれぞれの時代の若い音楽ファンの奔放なエネルギーはもちろんのこと、即興のアート・ハプニング、伝説のアーティストたちの熱いパフォーマンスの映像など、参加者全てのフェスに寄せる熱い思いが詰まったグラストンベリーの黄金の歴史を余すところ無く映し出している。
正式名称は“グラストンベリー・フェスティバル・フォー・コンテンポラリー・パフォーミング・アーツ”。 1970年に農場主マイケル・イーヴィスが個人的に始めたフェスティバルで、グラストンベリー・ピルトン村の自身の農場で開催した。初回の参加者数は1500人だったが、30年以上たった今、会場は約3.6平方キロメートルにまで広がり、来場者は20万人近く集まるイギリス最大のフェスとなった。
祭典会場には境界線がひかれ、様々なコンセプトのエリア、ステージごとに分けられている。比較的商業的な側面をもつ代表的な “ピラミッド”、“アザー” ステージや、ジャズ、アコースティックがメインのくつろいだ雰囲気のエリア、家族向けの“キッズ・フィールド”、“シアター”、“サーカス”ステージもある。またステージ以外にも、自然食やアルコールといった食料品などの露店も立ち並び、まるで、ロンドン市街の土曜の夜がそっくりここに移動してきたようで、年代・性別問わず来る人を楽しませてくれる。
グラストンベリーには他のどのイベントも及ばぬ、一年に一度の“最高の週末”を過ごす為に、あらゆる種類の、あらゆる年齢、背景、国籍、ライフスタイル、宗教、ファッション、音楽的嗜好の人々が集うのである。
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