Quanticの新プロジェクトは傑作！

2009年6月12日 (金)

Quanticの新プロジェクト"Quantic and His Combo Barbaro"の傑作

　イギリスの革新的なレーベル"Tru Thoughts"のプロデューサーであるQuanticがコロンビアに移住して2007年に始めた"Quantic Soul Orchestra"、2008年のトロピカル・ダブ・プロジェクト"Quantic Presenta Flowering Inferno"に続くプロジェクトが"Quantic and His Combo Barbaro"。ペルー・サルサの重要人物Alfred Linares、コロンビア/カリのカリスマ的コンガ奏者のFreddy Colorado、ベイビー･ベースにFernando Silva、エレキギターをQuantic、ドラムにロンドンから共にしているMalcom Cattoというメンバー構成。更に作品にはブラジル音楽界の巨匠、ジョルジ・ベン、イヴァン・リンス、エリス・レジーナのプロデュースも手掛けたArthur Verocaiからも大きな協力を得ている点も注目！この作品はコロンビアのストリート･ミュージックを主眼に置き、自身の得意とするディープ・ファンクとソウルの要素を組み込んだ独特なサウンド。軽快なパーカッションとホーンに絡みつくエレキギターの音色が乾いた南米の空気を演出しつつも濃厚なファンクネスを生み出している。内容の密度の濃いこの1枚は絶対に外せない傑作です。ジャンルの枠に捉われない新たなマスターピースの完成といっても過言ではないでしょう。　

QuanticことWilliam Hollandとは？

　ジャズを中心に様々な要素を落とし込んだクラブサウンドを提供するUKの名物レーベル"Tru Thoughts"の中心アーティストがQuanticことWill Holland。デビュー作は2001年「5th Exotic」でその後8年間で12作品をリリース。常にジャンルの壁を越えたサウンド･プロデュースを行なっていた彼が活動を一時的に止めて、バンドと共にDJとしてジャズ、ラテン、カリビアンを中心とした演奏旅行に出て独特のサウンドを広めている。2007年に「Mi Swing es Tropical」がiPodのCMで使用され、多くの人々へ認知される。そして、イギリスでの活動を経てから、更なる音楽的な探究と広がりを目指し活動の拠点をコロンビアに移す。コロンビアにてQuantic Soul Orchestra」、Quantic Presenta Flowering Infernoとして活動し、多くの評価を受け、2009年にQuantic and His Combo Barbaroとして「Tradition In Transition」という名の傑作を生み出す。