【特集】schole records ジャパニーズClub 特集・PickUp記事へ戻る

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2009年6月22日 (月)

schole


「映画」が総合芸術と言われる由縁には、映像、美術、音楽の三大芸術的要素が複合的に構成されているからだと考えられる。
一本の映画の完成とは、その道のプロ(アーティスト)が集まり、文字通り奇跡のようなコラボレーションを経て、生み出された「総合芸術」なのである。

「schole」の持つ凄さとは、この三大芸術的要素に対して、対応すべき力を持っているからだと、私は考える。

音楽はもちろんの事、ジャケット写真、関連映像などに代表される、アートディレクション全般に加え、WEBや書籍に関する企画や出版、制作、販売、またアーティストやクリエイターのプロデュース、マネージメント業務までもこなしてしまう、まさにプロフェッショナル集団なのである。

リスナーはジャケットの美しさに惚れ、音に酔い、そしてそのアーティスティックな作品自体の美しさに涙する。 まさにそれは、ミュージシャンという役者達と、「schole」というプロフェッショナル集団による、奇跡的なコラボレーションによって完成させられた、一本の「映画」に他ならない。

そこにあるのは、紛れもない「総合芸術」なのである。

本来「schole」とは古代ギリシャ語で「余暇」という意味を持つという。
「余暇」とは、人々が主体的に自由に使える時間。
そして人々は、そこから育む事のできる、豊かな創造性を探し求める。
「schole records」とは、まさにその自由で豊かな日常を提案する、創造性溢れたインディペンデント・レーベルなのだ。

もしあなたが、文字通りこの「自由で豊かな日常性」を求めるのならば、全ての先入観を捨てて、ただただ、この総合芸術に浸ってもらいたい。
そこに浮かんでくるのは、無意識と意識のはざまに、無限に広がる記憶の情景。

思い出すのは、どこか懐かしく、どこか切ない、あの頃の「思い出」。
思い浮かべるのは、どこか温かく、どこか親しみ深い、希望に満ち溢れた「未来」。

そう、ここには、音楽と芸術の過去と未来が詰まっている。


(schole records HP より一部参照)



(HMV銀座インズ/古屋 雄裕)





 
【schole catalogue】

  良質な音楽をリリースし続けるレーベル“schole”。そのカタログタイトルをHMVスタッフが一挙レビュー。  
 
  SCH 02  
Akira Kosemura/Haruka Nakamura
『Afterglow』

二人の紡ぎ出す音は、聴く者の五感に直接訴えかけてくる。

目をつぶると浮かんでくるのは、どこか懐かしく、どこか甘酸っぱい、無限に広がる意識の風景。

こんな美しい音楽あったんですね。






(HMV銀座インズ/古屋 雄裕)

試聴するazure
試聴するafterglow

  Akira Kosemura/Haruka Nakamura   SCH 03  
Dom Mino'
『Time Lapse』

まどろみの中にいるような、自分の中で時間の流れが止まるような感覚を与えてくれる音楽。

このアルバムを聴いていると不思議と日常の音、人の声や生活音、人ごみの雑音などまでが音楽の中に溶け込んで音楽の一部として聴こえてくる。

全体的には穏やか且つ哀愁を含んだサウンドが中心だが、5曲目の「seed」や10曲目の「Guitars」などのようにサイケな雰囲気を持った曲も非常に印象的。

(HMV銀座インズ/鈴木 俊介)


試聴するscarlett

  Dom Mino'  
 
  SCH 04  
Haruka Nakamura
『Grace』

schole主宰・Akira Kosemuraとのスプリットを経てリリースされた1stアルバム。

アコースティック/エレクトロニックが見事に調和したその奥深い音像に耳を傾けると、のどかな風景や自然の凛とした佇まいが目に浮かんでくるビジュアリスティックな作品。
とりわけ、現在は廃盤となっているschole第1弾作品『schole compilation Vol.1』にも収録されていた「Arne」が含んでいる郷愁感は格別で、一聴して辺りの景色が変わるほど。

素描のようなラフさと繊細さを併せ持った1枚です。


(HMV/村崎 真佑)


試聴するeveryday

  Haruka Nakamura   SCH 05  
Sawako/Daisuke Miyatani
『Hi Bi No Ne』

スピーカーやヘッドフォンの向こう側に人の生活が「見えて」くるような、生活空間が持つ「空気」を音で表した親近感のあるアンビエントミュージック。

「見る」という言葉を使うのは、音声だけの作品であるのに目を閉じて聴いていると自然と映像や景色を想起させる視覚的な要素も多く含んでいるから。

無駄を削ぎ落とした音色、音数で構成されたこの作品は、感情的ではなく、かといって無機的でもなく、心持ちを穏やかにフラットにしてくれます。

このアルバムのような一日を過ごしてみたいなと思いました。

(HMV銀座インズ/鈴木 俊介)


試聴するhanauta

  Sawako/Daisuke Miyatani  
 
  SCH 06  
Akira Kosemura
『Tiny Musical』

『あなたは、たった一つのピアノの音で涙を流した事はありますか?』

音楽の良し悪しは、自分の環境や心境によって左右されると思うんです。
そんな大事な事を教えてくれる一枚。
繊細な電子音のなかに綺麗なピアノの音色ではじまる序曲。そこから出発する休息の世界。
水の中で浮いている感覚になるshorebird。どこか切なく、懐かしいlight dance。

朝霧のかかった庭
雨で憂鬱な昼
疲れながら歩く夕暮れの帰り道
寝る前のゆったりな一時

あなたにとって大切な事、大事な時間をこの世界で感じ取ってみてはいかがでしょうか?

(HMVイオン土浦/三好 浩平)


試聴するlight dance

  Akira Kosemura   SCH 07  
Motohiro Nakashima
『We Hum On The Way Home』

ギターとピアノをメインに、バイオリン、トロンボーンなど、アコースティック楽器を用いて、家族を想う気持ちを表現した3rdアルバム。

過去2作のイメージを持ってこの作品を聴くと、アコースティック特有の自然で柔らかな音色に、気持ちの良い違和感を抱くかもしれません。

繊細で、温もりと優しさを帯びたメロディーが、家族という見えない絆を美しく描き出したサウンドトラック。 Nakashimaさんが微笑みながらギターを爪弾く姿が自然と目に浮に浮かびます。







(HMV/緑川 信宏)


試聴する全曲試聴ダイジェスト

  Motohiro Nakashima  
 
  SCH 08  
flica
『nocturnal』

前作「Windvane & Window」が昼から夕方にかけての音楽だとしたら、今作は夕方から夜までの音楽。

これは、電子音楽史上初めて、「夜」の音源化に成功した、文字通り「nocturnal」で「electronic」な、アンビエント・ミュージックの金字塔。

きっと、あなたの「夜」もそこにある。




(HMV銀座インズ/古屋 雄裕)


試聴するfucir

  flica   SCH 09  
Paniyolo
『I'm home』

時間は皆平等だけど、感じる速さは人それぞれ。
自分時間をゆっくり保つ事で、有意義でゆとりのある生活ができるんだと思います。
まさにそんな生活にピッタリな一枚。

鳥や虫の鳴き声
草の揺れる音
近所の子供達の騒ぐ声
時計の進む音

いつもはうっとおしく思える日常の音や、いつもは聞き逃してしまいそうな位な微小な音すら、自分の世界に巻き込んでしまうような楽曲達。

(HMVイオン土浦/三好 浩平)


試聴する暮らし

  Paniyolo  
 
  SCH 010  
flica
『Windvane & Window』

昨年2月にシンガポールのレーベルmu-nest からリリースされ、好評の中で廃盤となった1st album『Windvane & Window』の国内盤をschole がリリース。

flicaは、マレーシアの首都クアラルンプール在住のeuseng setoによるソロ・プロジェクト。
デビュー作である今作は、イメージで例えると休日の朝のような澄んだ空気と自然と共に雲がゆっくり流れリラックスしている時に空間を彩ってくれる心温まるそんな作品に仕上がっています。
ボイスサンプリング&ピアノ&ギターが奏でる優しいメロディと緻密に組み立てられたビートがとても上手く絡み合い、デビュー作とは思えない心地よい音の完成度を誇っています。

またこの国内盤には未発表曲[T11]、2nd album『nocturnal』に収録されている「all」の別バージョン[T12] や、2 月にschole から1st album をリリースしたpaniyolo のremix [T13] を収録、scholeのHaruka Nakamuraと Akira KosemuraによるRemix曲も収録!

(HMV銀座インズ/小原 優男)


試聴するf

  flica   CLA 101  

『Clarity & Leaf disc 01』

発行される度に店頭から姿を消した、“schole”から発行されている大人気フリーペーパーが『clarity』としてパワーアップ。

第一弾は「心地いいこと」。

scholeではお馴染みDom Minoや、クラムボン原田郁子さんの妹であり、写真や書籍で活躍している原田奈々さんなど、各界の心地よさの達人(?)達がいろいろなお話を聞かせてくれます。

また、フリーペーパー時代にも付いていたCDも『Leaf disc』としてパワーアップ。
paniyoloやmiyauchi yuriなど、あなたの「心地よい時間」を演出します。









(HMVイオン土浦/三好 浩平)


試聴する葉は揺れ

  Clarity & Leaf disc 01  
 




インタビューはコチラから!

  • Motohiro Nakashimaインタビュー

    Motohiro Nakashimaインタビュー

    新進気鋭のレーベル“schole”からMotohiro Nakashimaの最新作がリリース。
    暖かくて美しい極上のアンビエント・ミュージック。

  • Akira Kosemuraインタビュー

    Akira Kosemuraインタビュー

    エレクトロニカなどの良質な音源をコンスタントにリリースするレーベル“schole”。
    代表のAkira Kosemura氏にお話を伺いました。