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2009年10月27日 (火)

interview
豊崎愛生


 2009年を代表する作品となったTVアニメ『けいおん!』の主人公、平沢唯役で大ブレイクを果たした声優、豊崎愛生が自身の誕生日、10月28日に待望のファースト・ソロ・シングル“love your life”をリリース!
大の音楽好きとしても知られる豊崎さんに、今回のシングルについて、大好きな音楽について・・・いろいろお話を伺ってきました。ご自身の演じるキャラクターとファンを大切にする豊崎さんの優しさや想いがきっと届くと思います。 

声優とか芝居とか言葉を伝えるというお仕事をさせていただいているからこそ、伝えられるような歌があるんじゃないかなって

--- 10月28日は豊崎さんのお誕生日ですね(おめでとうございます)。
誕生日に記念すべきソロ・デビュー・シングルをリリースにするあたり、現在のお気持ちをお聞かせください。

嬉しいなあというか、幸せな気持ちでいっぱいです。
二十歳を過ぎると、お誕生日を迎えることがイヤイヤーってなることが多いと思うんですけど、私はむしろこの仕事を始めてから、毎年素敵な誕生日を過ごすことができています。去年の誕生日もラジオでお祝いしていただいて。
今年は心を込めて作らせて頂いたシングルを世の中に発信できる、ということで凄く幸せです。

--- 今回のシングル“love your life”は豊崎さんのほっこりとしたキャラクターが反映されたとても素敵な曲ですね。豊崎さんから楽曲に関してこういう曲が歌いたいなど、リクエストはあったのでしょうか?

そうですね、まず音楽は聴くことも、歌うことも、弾くことも大好きなんですよ。
ジャンルもパンクとか、ジャズとか、ロックとか、ファンクとか、アンビエントとか・・・
何でも大好きでCDも沢山買ったりするんですけど、自分が自分の声で歌うことになった時に、やっぱり言葉がすんなりと耳に響いて入ってくる感じがいいなあ、と思ったんです。

その中で、音数の少ないアコースティック・テイストの歌って、自分でも聴いていると耳触りが良くすんなり歌詞が耳に入ってくると感じたので、感謝の気持ちをメロディと言葉に乗せて伝えるにはシンプルな音が一番じゃないかな、ということで今回のような作品が出来上がりました。

--- シングルのタイトル“love your life”はもしかして豊崎さんの下のお名前、愛生(あき)とかかっているのでしょうか?

そうなんです。愛が生まれると書いて「あき」、これ本名なんですけど
「沢山の人に愛されて生きていけるように」という願いを込めて両親が付けてくれた大好きな名前です。

今回の曲も両親をはじめ、応援してくれる人や支えてくれる人たちへの感謝の気持ちを伝えるひとつの表現方法として“メロディに乗せて歌ってみる”という手法をとってみました。

私らしく感謝の気持ちを伝えられたら、と思っていたので自分の1枚目のシングルに素敵なタイトルを付けていただいて本当に嬉しく思います。

--- 歌ううえで難しかった点やレコーディング中に起こったエピソードなどはありますか?

もともと歌は歌うことも聴くことも大好きではあるのですが、スキルとかテクニックの面ではまだまだ未熟でひよっ子で・・・
勉強中の部分が沢山あるんですけど、上手く歌うというよりは、声優とか芝居とか言葉を伝えるというお仕事をさせていただいているからこそ、伝えられるような歌があるんじゃないかなというのは凄く考えて、上手い下手ってことを気にするよりは、メロディに乗せて朗読をしているとか、お喋りをしているような感覚で歌えたらいいな、と思いながら歌いました。

--- カップリングに収録されている“何かが空を飛んでくる”は谷山浩子さんの作詞・作曲ですね。これも谷山さんファンという豊崎さんのリクエストでしょうか?

もともと母が保育士をしていることもあって、子供のためのものというか、おもちゃだったり絵本だったり音楽だったり、そういうものに囲まれる環境で育ちました。そういった環境のなか特に「みんなのうた」が大好きで、私の中では谷山さんイコール「みんなのうた」を手掛けてらっしゃる方、というイメージがあったので今回の楽曲をお願いすることになりました。

--- 声優と歌手の活動では気持ち的に違うところはありますか?

根本的には“伝える”とか丁寧に“届ける”ということを勉強していて、そういうことをゆっくり、でもしっかりやっていきたいと思っています。何か伝えたい気持ちとだとか、お芝居で表現したいことがあって、その表現方法が台詞に乗せてだったりとか、キャラクターを演じたりだったりとか、楽器を弾いたりだったりとか、絵を描いたりだったりとか・・・

みんな形は違っても根底にある想いみたいなものは一緒だな、と思うことが多くって、絵を描く方や音楽を作る方とお喋りしても共通点というか親近感が湧くことが多いです。

だから私も声優として監督さんだったり、原作者さんだったりの伝えたいことを代弁する、という仕事に誇りを持っているので、そこはしっかりこれからも続けていきたいのですが、歌や絵など表現する手法、自分の中でカードを増やしていくことも素敵なことだと思うので、いろいろなことをやっていきたいな、と思います。

--- 豊崎さんがご出演されているアニメを拝見していると「あ、ここはアドリブなのかな?」と思われる箇所が多々ありますが、音楽活動でもアドリブはされるほうですか?

ふふふ、そうですね〜、役的なことで言うとキャラソンというものを歌わせていただいて、キャラクターで歌う時と今回の“love your life”を歌う時ではテンションが違うんですね。そのキャラだから出るテンションっていうのもあり、聴いてる方が楽しく感じていただける事が一番だと思うので、掛け声にしてみたりだとか、ホントはメロディがあるところでもこのキャラだったらぽーんってわざと音を外して叫ぶほうで歌っちゃうかな〜って思うと、わーって歌ってみて(スタッフの反応を)チラっ、あっ、やっぱ普通で。みたいな(笑) でも本当に使ってくださったりとか。

キャラソンの時はニュアンスを付けたくなっちゃう人だったりするので、言葉あそびというか「しょんぼり」という台詞があったらホントにしょんぼり歌ったりとか、「わーい」って台詞があったら思いきり元気に歌ってみたりとか・・・すごく感情の波がギュっと詰まっていて。そういうふうに遊ぶことはありますね。

--- ソロでの今後の活動について教えていただけますか?
ファンとしてはソロでのライヴやアルバムを期待しちゃいます。

あらまあ、うーん、はあ、やあ〜、こんな事を言うのもアレかもしれないのですが、 CD出ますよみたいなこと自体、ちょっと夢みたいでフワフワしていて全然実感がないんですよね。わたし豊崎愛生が伝えたいことを周りの方々がひとつになって作ってくれたっていうことが凄く嬉しかったし、また自分から何か発信したい気持ちはまだまだいっぱいありますね。自分の本当の気持ちって何なんだろう?ということを考える素敵な機会でもあったので、今後も続けていきたいと思ってはおります。

--- 今年は「けいおん!」をはじめとした声優としての活動や、スフィアとしての活動など、大忙しでしたが振り返ってみていかがでしたか?

ね、もう10月ですよねー。このまえ確定申告したばっかりなのに(笑)ホントあっという間ですよね。
年末にお寺で和尚さんが今年の一文字みたいなのを描くじゃないですか、私の場合だったらアレは「音」という字がしっくりハマるなぁーと思ってて。本当に音楽や歌うということを勉強させていただいたり、楽しませていただいた年だなっていうのは凄く思います。実際ギターを弾いてライヴをやったり、スフィアでも何度もライヴをやらせていただいて、ギュギュっと音に関わることが出来た年だったと思います。

--- やっぱりライヴではテンションがあがりますか?

そうですね、もともと(ライヴに)行く人なので野外フェスとかも大好きです。チケットが取れないときはフェスのスタッフになって運搬の仕事をしながら音だけでも聴いたりとか、ライヴハウスでちょこちょこっとお手伝いさせていただくこともあって、雰囲気も大好きだし、行くのも聴くのも観るのも演るのも大好きです。

ライヴでは沢山の方にお会いすることができて、歌わせていただくステージや場所もどんどん大きくなっていって、あわわわって感じだったんですけど、気分的には来て頂いた方ひとりひとりに気持ちが届くように気をつけていました。スフィアでは1万人くらいのお客さんの前で歌わせていただく機会があって、その時メンバーで話したのは、沢山の人の前でもひとりひとりの顔を覚える感じというか、みんなに何かが残るように、いい意味で近い存在になれたらいいね、ということでした。
たとえ4人対1万人であったとしても1人対1人みたいな感覚でライヴをやっていきたいですね。




profile

名前:豊崎愛生(とよさきあき)
誕生日:1986年10月28日
血液型:AB型
出身地:徳島県
趣味:おえかき、アコースティックギター
特技:コーヒーを美味しくいれられます

2006年に『ケンコー全裸系水泳部 ウミショー』の蜷川あむろ役で声優デビュー。その後『しゅごキャラ!!』シリーズのスゥ役に起用されオリジナルのキャラクターを確立した。 2009年には社会現象と化した『けいおん!』の主人公、平沢唯役で大ブレイクを果たす中、同じ事務所である寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥と共に、スーパーガールズユニット、Sphere(スフィア)を結成。声優界のニュー・ヒロインとして各方面から大きな注目を集めている。