シュミット,小澤＆VPO/コルンゴルト:協奏曲

2005年7月14日 (木)

このCDは、シュミットが小澤征爾とのコラボレーションで昨年6月に新日本フィルとの演奏（東京）に続いて、ザルツブルク音楽祭でウィーン・フィルとともに演奏し、絶賛されたコルンゴルトのヴァイオリン協奏曲のライヴ・レコーディングを中心に、同音楽祭のテーマ作曲家の一人であったコルンゴルトの室内楽曲の同じくライヴをフィルアップしたアルバムです。
　コルンゴルトはオーストリア出身で、ツェムリンスキーらに学び、またR.シュトラウスにも認められ、モーツァルトの再来ともいわれた神童の誉れ高かった作曲家で、34年からハリウッドに招かれてアメリカに定住し、映画音楽でも大きな足跡を残しました。
　ハイフェッツのために書かれ初演されたこのヴァイオリン協奏曲は、ハイフェッツ以後のヴァイオリニストの重要な協奏曲レパートリーとなっています。
　ここでシュミットは、後期ロマン派音楽で抜群の能力を発揮する小澤と、国立歌劇場のピットでオペラ『死の都』などの演奏でコルンゴルトの音楽を知り尽くしているウィーン・フィルの最高のサポートに支えられ、理想的な名演を繰り広げています。

コルンゴルト：
・ヴァイオリン協奏曲 Op.35
　ベンヤミン・シュミット（vn）
　ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
　小澤征爾（指揮）
　録音：2004年7月25日＆8月24日　ザルツブルク祝祭大劇場

・組曲 Op.23
　ベンヤミン・シュミット(vn)
　ハンナ・ヴァインマイスター(vn)
　クィリーネ・フィアセン(vc)
　ジルケ・アーヴェンハウス(p)
　録音：2004年8月12日　ザルツブルク、モーツァルテウム

・歌劇『ヘリアーネの奇跡』 Op.20より「ヘリアーネの歌」
・歌劇『空騒ぎ』 Op.11より「4つの小品」
　ダーフィット・フリューヴィルト(vn)
　ヘンリー・ジークフィドソン(p)

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【ベンヤミン・シュミット】
1968年ウィーン生まれ。ザルツブルク、ウィーン、フィラデルフィア（カーティス音楽院）で学び、アメリカ、ドイツ、南アフリカのコンクールで優勝後、難関として名高いロンドンのカール・フレッシュ国際コンクールで優勝し、一躍世界の注目を浴びました。
　以後ヨーロッパを中心に演奏活動を開始。世界のトップ・オーケストラと共演しているほか、リサイタルやコンタルスキー、C.ハーゲンやM.リポヴシェクらとの室内楽でも活躍しています。またクラシックをこえてジャズの領域でもシュテファン・グラペッリらと共演しています。現在は名器ストラディヴァリ「エクス」（1731年）を弾いています。