シュトックハウゼン(1928-2007)

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CD 輸入盤

『グルッペン』『プンクテ』 アルトゥーロ・タマヨ、ペーテル・エトヴェシュ、ジャック・メルシエ、ケルン放送交響楽団

シュトックハウゼン(1928-2007)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
BMCCD117
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

シュトックハウゼンの『グルッペン』!
「BMC Records」を代表する名盤!


『グルッペン』はケルン放送からの委嘱作で、3人の指揮者、3群のオーケストラを必要とする作品。全体の人数は109名ですが、そこには12名を擁する打楽器セクション、ピアノ、エレクトリック・ギターまで含まれています。この3群のオーケストラは、同じ規模と楽器で編成されており、それぞれが独立的に扱われたり混じりあったり、異なるテンポで対立的に進行したり、巨大で破壊的なトゥッティを形成したりして、距離感や方向感といった空間的な面白さや、独奏、室内楽、フルオケといったアンサンブルの自在さによって、斬新で魅力的なサウンドを創造しているのがポイント。向かって左側が“オーケストラ1”、中央が“オーケストラ2”、右側が“オーケストラ3”となっています。なお、楽譜の最後にはラテン語で“Deo gratias”、つまり「神に感謝する」と書かれているとのことで、作品へのシュトックハウゼンの自信のほどが窺われます。
 初演は1958年3月24日に、当録音と同じケルンのメッセ・ラインラントザールで、作曲者(オーケストラ1)とマデルナ(オーケストラ2)、ブーレーズ(オーケストラ3)の指揮によっておこなわれ、1965年には、作曲者(オーケストラ1)とマデルナ(オーケストラ2)、ギーレン(オーケストラ3)の指揮によって3チャンネル・ステレオ・レコーディングが実施されています。これは後に作曲者によって通常の2チャンネル・ステレオにミックスダウンされ、LPとして発売されています(のちに“STOCKHAUSEN VERLAG”からCD化)。
 その後、1994年12月に収録されたゴルトマン、アバド、クリード指揮するベルリン・フィルのライヴ盤(22分20秒)も登場して話題となり、その3年後に当レコーディングがおこなわれています。
 また、1997年にはバーミンガム市交響楽団が演奏する贅沢な映像作品(24分30秒)も制作されており、指揮はジョン・カールー(オーケストラ1)、サイモン・ラトル(オーケストラ2)、ダニエル・ハーディング(オーケストラ3)が担当しています。これは各オーケストラのステージが、青・赤・緑に色分けされたもので、12台のカメラによって非常に多彩な映像が収録されているのがなによりの魅力。
 そしてその翌年に収録されたこのアルバムでは、初演時と同じくケルン放送交響楽団が、ケルンのメッセ・ラインラントザールで演奏しているのが興味深いところ。指揮は、一連のクセナキス録音で人気のアルトゥーロ・タマヨがオーケストラ1を、作曲家で指揮者のペーテル・エトヴェシュがオーケストラ2を、フランス近代や北欧物を得意とするジャック・メルシエがオーケストラ3を担当しています。

組み合わせの『プンクテ』は、タイトル通り“点”を様々な形で扱った作品。戦後の前衛界の流行でもあったセリーを意識したこの音楽は、1952年に作曲され、1962年に大幅に改訂、その後も改訂が続けられ、1994年になってようやく「決定稿」が出版されたといういわくつきの作品で、長いスパンで熟成・変容が進んだ結果、現在の姿は、1963年にブーレーズがおこなった録音とは大きく様相が異なっているとか。
 この2004年の録音は、作曲者立会いのもと、ペーテル・エトヴェシュ指揮するケルン放送交響楽団によっておこなわれたもので、以前に高価な“STOCKHAUSEN VERLAG”からリリースされていたものと同じものです。

【収録情報】
● シュトックハウゼン:3群のオーケストラのための『グルッペン』 (1955-57)


 ケルン放送交響楽団(ケルンWDR交響楽団)
 アルトゥーロ・タマヨ(指揮、オーケストラ1)
 ペーテル・エトヴェシュ(指揮、オーケストラ2)
 ジャック・メルシエ(指揮、オーケストラ3)

 録音時期:1997年5月28日&6月2日
 録音場所:ケルン、メッセ・ラインラントザール
 録音方式:ステレオ(デジタル)
 プロデューサー:ヴォルフガング・ベッカー
 ディレクター:シュテファン・ハーン
 エンジニア:クリストフ・グロナーツ
 エンジニア:ディーター・ヴォールフロム
 エンジニア:ゲオルク・リンツィンガー
 エンジニア:ライナー・キュール

● シュトックハウゼン:オーケストラのための『プンクテ』 (1952/62)

 ケルン放送交響楽団(ケルンWDR交響楽団)
 ペーテル・エトヴェシュ(指揮)

 録音時期:2004年6月8,9日
 録音場所:ケルン・フィルハーモニー
 録音方式:ステレオ(デジタル)
 プロデューサー:ハリー・フォークト
 ディレクター:シュテファン・ハーン
 エンジニア:クリストフ・グロナーツ
 エンジニア:ディーター・ヴォールフロム
 エンジニア:ゲオルク・リンツィンガー
 エンジニア:ライナー・キュール

収録曲   

  • 01. Eotvos, Peter - Gruppen (fuer 3 Orchester) (1955-1
  • 02. Eotvos, Peter - Punkte (fuer Orchester) (1952-1962

ユーザーレビュー

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まずは、《グルッペン》の研ぎ澄まされ繊細...

投稿日:2006/06/24 (土)

まずは、《グルッペン》の研ぎ澄まされ繊細さも併せ持った演奏が、この値段で聴かれるようになったことを喜ぼう。同曲のCDにはこれまで自作自演(DGG原盤/Stockhausen-Verlag)とアバド他指揮ベルリン・フィルの演奏があったが、前者は演奏の明晰さは凄まじく併録の《Carre》も興味深いものの入手難かつ高価で、後者はやや作品紹介の任に足らぬバランスの悪い解釈が考え物であった。(なおラトル他の指揮の映像も余りお薦めできない。)加えて、長年改訂され続けた《プンクテ》により、シュトックハウゼンの変遷をも垣間見られるという好企画である。

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