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交響曲第3番 ジョン・バルビローリ&ベルリン・フィル(2CD)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SBT21350
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD

商品説明

バルビローリ&ベルリン・フィルのマーラー第3番
ステレオ・ライヴ・レコーディング!

第2番『復活』、第6番『悲劇的』が大評判のバルビローリ&ベルリン・フィルのライヴ・シリーズ。今回の第3番は、1969年3月8日にベルリンのフィルハーモニーでおこなわれたコンサートを、自由ベルリン放送がステレオ収録したものであることが何よりの魅力で、リマスタリングはいつも通りポール・ベイリーが担当。
 この録音、もともとはEMIがバルビローリが亡くなった際に発売する予定だったものですが、いかなる理由か、リリースは取りやめとなり、今回が正規盤としては初の登場となります。
 バルビローリのマーラー3番といえば、すでにBBCレジェンドからリリースされている1969年5月3日のハレ管とのライヴが有名ですが、そのハレ管との録音をめぐって、10番の補筆完成で名高いデリック・クックが、EMIとひと悶着あったのは有名な話。 要は、バルビローリが亡くなった際に、クックがハレ管との第3番をEMIにレコード化するよう交渉したところ、EMI側は、ベルリン・フィルとのライヴを発売するという理由で断ってきたというもので、クックはその返答に対して「ベルリン・フィルとの録音は聴いていないが、マーラー演奏の経験の少ない彼らより、バルビローリと長年コンビを組んでいるハレ管の方が絶対に良いはずだ」と怒ったとか嘆いたとか。
 実際のベルリン・フィルとの演奏は、ライヴならではの瑕疵が少なからずあるものの、バルビローリらしさのよくあらわれた個性的で見事なものといえます。
 むしろこの演奏は、オーケストラが名だたるヴィルトゥオーゾ団体ということもあって、情感表現の振幅の激しさの面ではハレ管との演奏を大きく上回り、最終楽章ではヒューマンな感動が凄まじい高揚をみせて聴き手を深い感動に誘います。
 組み合わせの『エリザベス朝組曲』は、バルビローリが1942年に書き上げた編曲作品。友人の作曲家、アーサ・ベンジャミンに触発されて接した『フィッツウィリアム・ヴァージナル曲集』から感銘を受け、それらの中からバードやファーナビーなどによるいくつかの曲をオーケストラ用にアレンジしたというものです。
 その音楽は、冒頭からまさに英国的としか言いようのない荘重かつ気品に満ちた雰囲気が素晴らしく、編曲は近代でも精神は昔の大英帝国といった風情が、ゆったりした部分はもちろんのこと、快活な部分に至るまで十分な品格を与えていて美しい限り。
 ちなみに、『フィッツウィリアム・ヴァージナル曲集』は、ロンドンの監獄に収監されていたフランシス・トリージャンなる人物によって写譜編纂された英国ルネッサンス期の曲集であり、タイトルの『フィッツウィリアム』は単にフィッツウィリアム子爵の図書館の蔵書だったことから名付けられたものとのこと。バルビローリのほか、作曲家で指揮者のブルーノ・マデルナなどもこの曲集からの編曲をおこなっています。
 バルビローリとベルリン・フィルの関係はきわめて親密なもので、1949年から1969年の約20年のあいだにいくつものモニュメンタルな演奏をおこなっています。
 中でも有名なのは、1963年1月に客演した際、大成功を収めたコンサートの成果を受け、楽員の要請もあって翌年EMIにレコーディングされたというマーラーの交響曲第9番ですが、マーラーではほかにも第1番(1970年1月)、第2番(1965年1月)、第3番(1969年3月)、第4番(1964年1月)、第5番(1968年1月)、第6番(1966年1月)が演奏されているとのこと。
 そのどれもが大きな成功を収めたことは、当時、マーラーとは縁遠かったベルリン・フィルというオーケストラを考えるとまさに異例なことであったといえるでしょう(ベルリン・フィルがマーラーの音楽を通常のレパートリーに組み込むようになるのは1972年以降です)。
 バルビローリが最初にマーラーの音楽に触れたのは1930年、オスカー・フリート指揮する交響曲第4番のリハーサルのことでした。以後、熱心なマーラーの擁護者のひとりとなった彼は、まず手兵のハレ管弦楽団を指揮して作品の普及に努め、1957年には交響曲第1番『巨人』のスタジオ・レコーディングもおこなっています。

【収録情報】
■バルビローリ:『エリザベス朝組曲』
 1.The Earl Of Salisbury's Pavane
 2.The Irish Ho Hoane
 3.A Toye
 4.Giles Farnaby's Dreame
 5.The King's Hunt
 TOTAL:
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 サー・ジョン・バルビローリ(指揮)

 1964年1月、ベルリンにおけるライヴ(モノラル)

■マーラー:交響曲第3番 ニ短調
 1.Kraftig, entschieden [36:06]
 2.Tempo di menuetto, sehr massig [10:27]
 3.Comodo, scherzando, ohne Hast [17:24]
 4.Sehr langsam, miserioso [09:08]
 5.Lustig im Tempo und keck im Ausdruck [04:29]
 6.Langsam, ruhevoll, empfunden [21:53]
 TOTAL:99:27

 ルクレティア・ウェスト(A)
 ベルリン聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 サー・ジョン・バルビローリ(指揮)

 1969年3月8日、ベルリン、フィルハーモニーザールにおけるライヴ録音(ステレオ)

収録曲   

ディスク   1

マーラー:交響曲第3番 ニ短調(99:27)

  • 01. 第1楽章「牧神は目覚める 夏が行進してくる(バッカスの行進)」(36:06)
  • 02. 第2楽章「野の花たちがわたしに語ること」(10:27)
  • 03. 第3楽章「森の動物たちがわたしに語ること」(17:24)

ディスク   2

  • 01. 第4楽章「人間がわたしに語ること」(09:08)
  • 02. 第5楽章「天使たちがわたしに語ること」(04:29)
  • 03. 第6楽章「愛がわたしに語ること」(21:53)

総合評価

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バルビローリは演奏中に唸りまくるので,ど...

投稿日:2012/03/19 (月)

バルビローリは演奏中に唸りまくるので,どちらかと言えば苦手な指揮者である。この演奏も,第2楽章や第3楽章などは,まるで最前線の客が鼾でもかいて寝ているのかと思いたくなるほど耳障りな唸りがずっと聴こえていて参ってしまう。だが,この終楽章の出来の良さを聴いてしまうと,唸りが多少あったとしても,この演奏を聴く価値は絶対にあるという確信が得られる。どの指揮者もあっさりした開始をしているのに,この演奏だけは終楽章の冒頭から非常に熱い演奏で,心をこの上なく震わせてくれる。この終楽章に匹敵する演奏は今のところ見当たらず,今後も出て来るかどうかは非常に疑問であると言わざるを得ない。このむせかえるような濃厚な旨味を持つ音楽に浸ってしまうと,他の指揮者の演奏がカップラーメンのように味気なく感じてしまうのをどうしようもなくなってしまう。

演奏家歴40年 さん | 山形県 | 不明

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音楽と料理は似ているところがあると思いま...

投稿日:2010/11/21 (日)

音楽と料理は似ているところがあると思います。それは、妙な味付けをするのでなく、素材の持つ旨みを引き出すことこそがコックである指揮者の役目だと言う点です。人と違ったことをするのでなく、人と同じことをして、実力の違いをみせつけてこそ、本物と言えるのではないでしょうか。この演奏を聴いて、改めて、そう感じさせられました。バルビローリのマーラーは、時代が許した産物の一つとしては、貴重な演奏だと思います。

ddd さん | 福井県 | 不明

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冴えない音質だが、この曲の後半はやはりス...

投稿日:2010/10/14 (木)

冴えない音質だが、この曲の後半はやはりステレオで聴きたい。なので、私は録音に不満はない。終楽章は泣ける。この哀愁はなんだろう!今の演奏家は?交通整理?

ushio さん | 東京都 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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