動物園・その歴史と冒険 中公新書ラクレ

溝井裕一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121507136
ISBN 10 : 4121507134
フォーマット
出版社
発行年月
2021年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
325p;18

内容詳細

動物園は、18世紀末のヨーロッパに誕生した。しかし珍種を集めて展示する「動物コレクション」は、メソポタミア文明に遡るほどの歴史をもつ。近代に入ると、西洋列強は動物を競って収集。動物といっしょに「未開人」まで展示し人気を集めた。果ては「恐竜」の捕獲や絶滅動物の復元計画も登場。異国風建築から、パノラマ、サファリ・パークやテーマ・ズー、ランドスケープ・イマージョンまでのデザインの変遷をたどりながら、動物園全史と驚異の冒険譚を描き出す。

目次 : 第1章 王都に響きわたる咆哮―古代〜近世の「動物コレクション」/ 第2章 動物園の成立と、そのユニークな文化/ 第3章 恐竜、ドラゴン、「未開人」―野心的な展示をめぐる冒険/ 第4章 動物園の世界大戦/ 第5章 動物のおうちは「バスルーム」?―戦後の発展と高まる批判/ 第6章 新たな地平を求めて―「支配をあらわす場」から「共生をあらわす場」へ

【著者紹介】
溝井裕一 : 1979年兵庫県生まれ。関西大学文学部教授。関西大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門はひとと動物の関係史、西洋文化史、ドイツ民間伝承研究。『水族館の文化史―ひと・動物・モノがおりなす魔術的な世界』(2018年)で第40回サントリー学芸賞“社会・風俗部門”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    檻中心の動物園から、画期的なパノラマ展示のハーゲンベック動物園、その後のサファリ・パーク、テーマ・ズーへと動物園の進化の歴史がよくわかる。デズモンド・モリスが「われわれは動物園を持つべきか?」と問うたのは1968年だが、その後、動物の福祉・権利、種の保存などの課題と向き合いながら、我々は答えを見出しえたのだろうか。上野動物園のゾウたちが戦時猛獣処分を受けた話は有名だが、20世紀終盤の湾岸戦争やボヘニア・ヘルツェゴビナ紛争でも同じことが起こっていたことにハッとする。人間の身勝手さは、今も変わっていない…。

  • サケ太 さん

    支配、権力、娯楽、保護。動物園は時代とともに意味合いを変化させていった。軍隊と動物園の関係、動物に園の環境を強いるという意味、動物園の存在意義。なんだが、動物園に行きたくなる一冊。今までの視点と違ったものが見れそう。

  • さとうしん さん

    第1章で前近代の王侯による動物コレクションについて概述し、第2章以降は近現代の動物園の歴史へと移るが、動物園が所有者の富と威信と結びつき、支配を現す場であること、そして「ノアの箱船」を体現するなどの思想性が込められていることは、近現代に至っても変わらなかったということが見えてくる。また「かわいそうな象」のような状況は過去の話ではなく、世界各地での紛争によって再現され、そしてコロナ禍によっても再現されつつあるという。人間の自然観、世界観が表れた場として、動物園に対する視点を提示している。

  • jackbdc さん

    動物園の過去を知ると、その未来はどんなものだろう?とか、近縁の植物園、美術館や博物館の過去と未来はどうなるのかな?とか色々妄想も広がった。個人的な理解としては、動物園の歴史を所有者と意義の観点で整理すると、所有者に関し絵は時の権力者から国家を経て民衆へ移行しており、将来的には人間以外の自然界、例えばアニマルウェルフェアの言説のような動物の権利も意識される割合が増していくのだろうと感じた。意義については見世物(消費)から教育(投資)へ変遷して、将来は種の保存(投資)の役割も担う流れにあるのだと理解した。

  • こぺたろう さん

    読了。動物園の成り立ちから知ることができ、大変良かったです。種の保存や生態研究などは、動物園が成立した当初から理念としてあったのだろうと勝手に思っていました。しかし実際は違ったようで、動物園の始まりは「支配をあらわす場」だったようです。これからの動物園には、動物の福祉に着目して運営していくことが求められる気がします。動物のおかれている環境も含めて「展示を見る」流れなんだと思います。

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