CD

エニグマ変奏曲、『威風堂々』第1番、他 バルビローリ&フィルハーモニア管、他

エルガー(1857-1934)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
TOCE13287
組み枚数
:
1
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

バルビローリ/エルガー&ヴォーン・ウィリアムズ

1962年ステレオ録音。バルビローリきわめつけの名演を集めたアルバムで、オーケストラによる“歌”の魅力を心ゆくまで楽しめる内容となっています。
 エルガーの親しい友人たちを描いた『エニグマ変奏曲』では、各変奏曲の性格の違いを本当に親しげに愛情込めて描きあげるバルビローリは、行進曲『威風堂々』でも例の中間部の名旋律を実に美しく歌い上げてくれます。
 しかし、バルビローリの芸風に最も合っているのはヴォーン・ウィリアムズの2曲かもしれません。特に『タリスの主題による幻想曲』は、ほかの演奏と比較にならないほどの表現力を持った名演として以前から有名です。
 若い頃から弦楽サウンドに特別の愛着を持ち、やがて“バルビローリ・サウンド”なる愛称まで生むこととなったその独特の響きがもたらす美しさと豊かな情感、ときに白熱し、ときに切ないまでに抒情の世界に沈潜し、打ち震えるかのような心のうちを赤裸々に弦楽に託してみせるバルビローリの手腕には驚くほかありません。
 テューダー王朝の作曲家だったトーマス・タリスによるシンプルながらとてもピュアで美しい聖歌が、《幻想曲》として、荘厳な大聖堂の空間に時を超え姿を変えて響き渡ったのは今から100年近く前の宗教音楽祭でのことでした。
 ヴォーン・ウィリアムズはここで、オリジナルとはまったく異なる時間軸の中に、その美しい旋律を移植することによって、世にも稀な美感を引き出すことに成功しています。断続的で息の短い、軽やかな美しさが本分ともいえる古楽の特質を逆手にとり、こうした連続的で息の長い音楽に変質させる手法をとるあたり、いかにも“憂愁”がトレード・マークのこの作曲家らしいところですが、ここでの美しさは、まさに別格と言って良いレヴェルに達した素晴らしいものです。
 神秘的で、ある種予感に満ちた冒頭から、息の長いクライマックスを経て、調和に満たされたコーダに至るという道筋は、是非はともかく、『法悦』という言葉が、宗教的意味合いにも、性的な意味合いにも等しく使われることを想起させずにはおかない雰囲気が漂っています。
 次いで目につくポイントとしては、そのユニークな演奏形態が挙げられます。大編成の弦楽合奏に9人の弦楽合奏、それに弦楽四重奏を組み合わせるという、三つのアンサンブルの複合形態を採用しており、これによって、ともすると単調に陥りやすい弦楽合奏の音楽に、繊細かつ効果的なコントラストを付与することに成功しているのです。
 いわばバロック時代の合奏協奏曲を現代に蘇らせたような趣ですが、大きく異なるのは、表現レンジがきわめて広大なこと。管楽器のソロを思わせる音からパイプ・オルガン的な重厚なトゥッティまで交えながら、弦楽の多彩な魅力を縦横無尽に引き出すその手腕は、やはりこの作曲家ならではのものといえるでしょう。しかもそこには常に憂愁に満たされた雰囲気が漂っていて、聴く者を魅了せずにはおかないのです。

・エルガー:『エニグマ変奏曲』 作品36
・エルガー:行進曲『威風堂々』第1番ニ長調 作品39-1
・エルガー:行進曲『威風堂々』第4番ト長調 作品39-4
・ヴォーン・ウィリアムズ:『トーマス・タリスの主題による幻想曲』
・ヴォーン・ウィリアムズ:『グリーンスリーヴズによる幻想曲』
 フィルハーモニア管弦楽団
 シンフォニア・オブ・ロンドン(ヴォーン・ウィリアムズ)
 サー・ジョン・バルビローリ(指揮)

内容詳細

イギリス近代の2大作曲家の、最も有名な作品を集めたアルバム。バルビローリは、熟知した作品を丁寧に紡いでおり、そこに、洗練された職人技が冴えている。ヴォーン=ウィリアムズの豊かな詩情が印象的。(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

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昨年のBOX化の最大の福音であったバルビロ...

投稿日:2021/02/22 (月)

昨年のBOX化の最大の福音であったバルビローリだが、彼の名盤は数多くあれど、特にこの盤に収録されている曲は圧倒的名演ではないだろうか?格調と品格溢れた決定盤だと思う。ヴォーン・ウィリアムズはまだSACD化されていないので、是非とも商品化して頂きたい。

トロ さん | 不明 | 不明

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威風堂々の為だけでも買いである。他の曲も...

投稿日:2008/12/03 (水)

威風堂々の為だけでも買いである。他の曲も全て代表的と言える名演である。 嘘ではない、買って損の全く無いCDである。

guinness さん | kawasaki | 不明

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じっくりとイギリスを楽しめる味わい深い1...

投稿日:2007/04/30 (月)

じっくりとイギリスを楽しめる味わい深い1枚でした。

竜 さん | 東京 | 不明

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人物・団体紹介

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エルガー(1857-1934)

近代イギリスを代表する作曲家、サー・エドワード・ウィリアム・エルガーは、1857年6月2日、イギリス中西部ウスター近郊のブロードヒースで生まれました。経済的に恵まれなかったため正規の音楽教育を受けることができず、ほとんど独学で勉強したそうですが、ピアノ調律師で楽器商を営んでいた父親のウィリアムは、生業のかたわら聖ジョージ・ローマ・カトリック教会のオルガニストを務めていたそうですから、やはりその血の

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