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なれのはて

Shigeaki Kato

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065331439
ISBN 10 : 4065331439
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan

Content Description

一枚の不思議な「絵」の謎を追い、令和から昭和、大正へ。
日本最後の空襲といわれる秋田・土崎空襲。
戦争が引き起こした家族の亀裂は、現代を生きる人びとにも影を落としていた。

ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員、守谷京斗(もりや・きょうと)。異動先で出会った吾妻李久美(あづま・りくみ)が祖母から譲り受けた、作者不明の不思議な古い絵を使って「たった一枚の展覧会」を実施しようと試みる。ところが、許可を得ようにも作者も権利継承者もわからない。手がかりは絵の裏に書かれた「イサム・イノマタ」の署名だけ。守谷は元記者としての知見を活かし、謎の画家の正体を探り始める。だがそれは、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた秘密に繋がっていた。
1945年8月15日未明の秋田・土崎空襲。
芸術が招いた、意図しない悲劇。
暴走した正義と、取り返しのつかない後悔。
長年秘められてきた真実は、一枚の「絵」のミステリから始まっていた。

戦争、家族、仕事、芸術……すべてを詰め込んだ作家・加藤シゲアキ「第二章」のスタートを彩る集大成的作品。

「死んだら、なにかの熱になれる。すべての生き物の成れの果てだ」

【著者紹介】
加藤シゲアキ : 1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒業。「NEWS」のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。’21年『オルタネート』で吉川英治文学新人賞と高校生直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    加藤 シゲアキ、3作目です。本書は、アートミステリ家族大河小説、読み応えがありました。本作で直木賞ノミネートで良いかも知れません。著者が独力で本作を執筆しているなら、旧ジャニーズを引退して専業作家で充分やって行けると思います。 https://narenohate.kodansha.co.jp/

  • 鉄之助

    アイドル作家とは、もう呼べない。長編・本格ミステリー小説が楽しめた。1枚の絵をめぐる謎を軸に、秋田・土崎の”最後の空襲”の悲劇、著作権法・TPPなどなど…幅広いテーマが交錯して面白かった。母方の故郷だという秋田の方言「ほじなし」が、微妙な味わいを醸し出していた好著。

  • パトラッシュ

    展覧会を開きたいと願った1枚の絵の由来を探るうちに、現代史に絡む様々な隠された歴史が明るみになっていく。ひとつの謎が解けたら新たな謎が立ちふさがり、戦争に引き裂かれた人間の思いが70年以上の歳月を経て見えてくるドラマの組み立ては鮮やかだ。松本清張や水上勉作品を思わせる構成の巧みさは、十分合格点に達している。ただ戦時中の軍隊生活や兄弟間の相剋描写がくどすぎたり、テーマと無関係な主人公が左遷された事情やサラ金関係の話が、エンタメとしての展開を損なっていた。書くだけでなく削ることを覚えたら飛躍するのではないか。

  • bunmei

    本作は、これまでの彼の作品とはひと味違う重厚さで、その筆致にも文芸作家として大きな飛躍を感じさせる内容。戦争からその復興、日本の油田開発、芸術、恋愛、酒蔵、名士一族の人間模様等、様々な要素が盛り込まれ、著者が念入りに取材してきた跡と本作へ意気込みも覗える渾身の長編。一枚の絵に魅了され展覧会を企画した主人公が、その絵の利権者を追う中で、秋田のある一族に辿り着く。その一族に秘められた大正から令和にかけての遍歴を辿る中、たった一日遅かった終戦の悲劇が、その絵から紐解かれていくミステリーとしての面白さもある。

  • うっちー

    作者のいくつかの思いが詰まった大作でした

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