チャイコフスキー(1840-1893)

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CD 輸入盤

交響曲第4、5、6番 シルヴェストリ指揮フィルハーモニア管弦楽団

チャイコフスキー(1840-1893)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
DCL706752
組み枚数
:
2
レーベル
:
フォーマット
:
CD

商品説明

シルヴェストリのチャイコフスキー後期交響曲集
1957年ステレオ録音。全3曲通じてシルヴェストリの爆演スタイルが炸裂、その強烈な効果に思わず仰け反らされてしまうこと必至! 最初に収録されている交響曲第4番では、まずは冒頭部分から謎(?)の解釈が登場。当然ながらこの主要動機の解釈は最後まで受け継がれることになり、コーダでの第1楽章の不思議なテーマが再登場。後は「もう止まらない、止められない」といった加速度ぶりで脅威のフィナーレに突入していくさまは、強烈の言葉以外に表しようがありません。またその他部分でもテーマやリズムを入念に刻み込む、執拗かつ濃厚なスタイルは独自のものと言えるでしょう。

 次に収録の交響曲第5番ですが、第1〜3楽章は濃厚な表情とそれに伴うテンポ・ルバートが登場するロマンティックな解釈ながらも、作品の一側面をうまく表出した優れた演奏ぶり。しかし、それは終楽章への布石だったのでしょうか(?)、それまでの落差を味わされることになる終楽章でのコーダの異様な加速ぶり(空中分解手前のオーケストラ)、爆演ぶりにただ唖然とさせられます。

 最後に収録されている交響曲第6番は、その爆発スタイルばかりが何かとクローズ・アップされてしまいがちなシルヴェストリの残した裏名盤とも言える演奏でしょう。この指揮者のもつ音楽の凝縮性、テンションの高さといったものが、特殊な成り立ちを持つこの作品にうまく作用し、循環形式ともいえる作品の構造面はもとより、憂鬱、焦燥感、諦観の念といった複雑な情感をこれほど見事に表出した例は稀とも言えそうです。

 シルヴェストリの音楽はどこをとっても自分なりの共感、作品観が示されているのがポイントで、ものによってそれが素晴らしい聴きものになったり、顰蹙を買ったりと、評価が分かれることも多々ありますが、個性的であるということについては、どなたの意見もきっと一致されることでしょう。


チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調op.36
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調op.64
チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調op.74『悲愴』

コンスタンティン・シルヴェストリ 指揮 フィルハーモニア管弦楽団
録音:1957年2月、ロンドン、キングスウェイ・ホールにおけるステレオ録音

ユーザーレビュー

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このCDは、コンスタンティン・シルヴェスト...

投稿日:2021/11/16 (火)

このCDは、コンスタンティン・シルヴェストリ指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で録音された、チャイコフスキーの後期交響曲集。 爆演指揮者として知られるシルヴェストリですが、このチャイコフスキーなどまさにそれでして、全体的にキレの良い演奏や、一つ一つハッキリと発音したかのような音作りなど随所にシルヴェストリらしい個性的な演奏が聴けます。 録音当時のフィルハーモニア管弦楽団も実に上手く、弦楽器の美しいニュートラルなサウンドはいかにもこの頃のフィルハーモニア管らしい。 現在では単品で国内盤が販売されているので、いきなり3曲纏めて聴くのがしんどいなら、そちらを聴いても良いでしょう。

レインボー さん | 不明 | 不明

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1969年に56歳の若さで亡くなったルーマニア...

投稿日:2012/03/02 (金)

1969年に56歳の若さで亡くなったルーマニア出身のシルヴェストリは爆演指揮者の異名もとって存在感のある録音も残しております。本盤はチャイコフスキー後期交響曲集という事で1957年彼が44歳の時PHOを振って録ったもので私はLPで第4番を聴いております。多分この4番が三曲の内特に彼らしい大変個性的な仕上がりになっているのではないかと思われます。演奏タイムは@20’13A10’20B5’11C9’07と少し第1楽章が長く第3楽章が短めといった印象ですがそのようなタイムよりも先ず第1楽章の冒頭の管楽器の運命動機ファンファーレにおいて3連符よりも次の2連符の方に溜めとアクセントをつけ意表を突きこの処理方針が以降何回か繰り返されるのがとにかく大きな特徴であります(HMVレビューにもメモされている通りです)。テンポの緩急も著しく融通性あるオーケストラPHOであるからこそよくついて来ておりますね。やや焦らす様にもテンポの緩急が付けられた第2楽章に続く第3楽章は先述の様にやや速めに弾む弦のピツィカートと聴く側もついて行くのに忙しくある覚悟が要るみたいです。最終楽章も例の運命動機ファンファーレが再登場し〆はこの曲の持つ畳み掛けを強調してくれました。作曲もしたシルヴェストリだからこそ敢えて為したアプローチだったのかもしれませんね。初めてこの曲を聴かれる方にはちょっと第一推薦というわけには行きませんが何種類かの演奏盤に接した方でまだ聴かれていない場合は是非一聴をお試しあれ・・・。本盤現在廃盤であり又私自身第5番、第6番は未聴ですのでOKランクということにさせていただきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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チャイコフスキー(1840-1893)

1840年:ロシアのウラル地方ヴォトキンスクで鉱山技師の次男として誕生。 1859年:法務省に勤務。 1861年:アントン・ルービンシュタインが設立した音楽教室(1962年にペテルブルク音楽院となる)に入学。 1863年:法務省を退職。 1866年:交響曲第1番『冬の日の幻想』初演。初のオペラ「地方長官」を完成。 1875年:ピア

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