『音楽への情熱』　ショルティ＆シカゴ交響楽団、トーンハレ管弦楽団、ウィーン・フィル（５ＣＤ）

ゲオルク・ショルティ／音楽への情熱（５ＣＤ）
ラスト・コンサートのマーラー第５番も収録！

シカゴ響のシェフとして君臨し、1997年に没したショルティ。今年没後10年を迎えるこの指揮者は、デッカの屋台骨を支える大指揮者でした。この記念セットは、デッカへの初録音となった1947年の『エグモント』から、その50年後の没年のラスト・コンサートとなったマーラーまで、ショルティの長い指揮者人生を俯瞰するセットとなっています。
　中心となるのはやはりワーグナー。実は有名な『リング』全曲録音の企画は、当初はクナッパーツブッシュの予定でした。クナがキャンセルしたおかげでショルティが指揮することになったわけですが、これが彼のキャリアを決定付けることとなったのは素敵な運命のいたずらと言えるでしょう。そしてこの『指環』は、デッカ・レーベルの代表的なディスクとしていつまでも歴史に残るものとなりました。このセットに収録されているのは、後にウィーン・フィルとレコーディングした管弦楽曲集です。
　ＣＤ３に収録されているストラヴィンスキーもショルティが好んだ作曲家。ダイナミックさが定評のショルティゆえ、繰り広げられる音楽は圧倒的な迫力です。ＣＤ４はショルティがハンガリー出身であることを思い出させます。
　そしてマーラーは、ワーグナーと並んで最も得意とした作曲家であり、その音楽の趣味は異なるものの、バーンスタインと共に現在のマーラー作品の市民権を定着させた功績は多大です。（ユニバーサルＩＭＳ）

CD-1
・ベートーヴェン：『エグモント』序曲（録音：1947年）
　チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
　サー・ゲオルク・ショルティ（指揮）
R.シュトラウス：
・交響詩『ティル・オイゲンシュピーゲルの愉快な悪戯』作品28（録音：1975年）
・交響詩『ドン・ファン』作品20（録音：1973年）
　シカゴ交響楽団
　サー・ゲオルク・ショルティ（指揮）
・グリンカ：歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲（録音：1966年）
・ボロディン：ダッタン人（ポロヴェツ人）の踊り（録音：1966年）
　ロンドン交響楽団
　サー・ゲオルク・ショルティ（指揮）

CD-2
ワーグナー：楽劇『ニーベルングの指環』管弦楽名場面集（録音：1983年）
・『ヴァルキューレの騎行』
・『ヴァルハラ城への神々の入城』
・『ヴォータンの退場と魔の炎の音楽』
・『森のささやき』
・『ジークフリートの葬送音楽』
・『神々の黄昏』より最後のシーン
　ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
　サー・ゲオルク・ショルティ（指揮）

CD-3
ストラヴィンスキー：
・バレエ音楽『春の祭典』（録音：1974年）
・3楽章の交響曲
・詩編交響曲
　シカゴ交響楽団＆合唱団
　サー・ゲオルク・ショルティ（指揮）

CD-4
・ヴァイネル：小管弦楽のためのセレナード作品3（録音：1997年）
・コダーイ：ハンガリー詩編（録音：1997年）
　ブダペスト祝祭管弦楽団
　サー・ゲオルク・ショルティ（指揮）

CD-5
・マーラー：交響曲第5番嬰ハ短調（ライヴ録音：1997年7月13日）
　チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
　サー・ゲオルク・ショルティ（指揮）