ピエール・ブーレーズ/エモーション&アナライシス
10枚組DVDボックスがユーロアーツから登場!
ブーレーズは指揮者であると同時に、作曲家として、教育者として現在の音楽界に多大なる影響を与えた人物。この記念DVDボックスには、指揮者としてのコンサート映像、ブーレーズが多分野の音楽芸術をどのようにして生み出したのか、そして何がインスピレーションの源になったのかを考察できるドキュメンタリー映像、さらにはバレンボイム&シカゴ交響楽団による演奏の彼の代表作『ノタシオン』の映像を盛り込んだ、ブーレーズが残した偉大な業績を讃える内容となっています。(キングインターナショナル)
【収録情報】
DVD1
● マーラー:交響曲第2番『復活』
ディアナ・ダムラウ(ソプラノ)
ペトラ・ラング(メゾソプラノ)
ベルリン国立歌劇場合唱団
シュターツカペレ・ベルリン
ピエール・ブーレーズ(指揮)
収録時期:2005年3月27日
収録場所:ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
バレンボイムとシュターツカペレ・ベルリンが中心となって行う音楽祭『ベルリン・フェストターゲ』の中の演奏会を撮った映像作品。期間中の3月26日、シカゴ響を指揮してバルトークのピアノ協奏曲第3番(内田光子独奏)とマーラーの交響曲第9番の熱演を披露したバレンボイムが、80歳の誕生日を迎えた客席のブーレーズのために、アンコールとして『ノタシオン』の中の1曲を演奏するという心配りを見せたコンサートの翌日、午前11時に開始されたのがこの『復活』の演奏会。
ブーレーズの『復活』といえば、ウィーン・フィルとセッション録音されたDG盤が有名ですが、ベルリンでの演奏会はその2ヵ月ほど前におこなわれたものです。
DVD2
ドキュメンタリー:クラシック音楽の未来を継承する者たちへ
● 『ピエール・ブーレーズとルツェルン・フェスティヴァル・アカデミー』
1.イントロダクション
2.マスタークラス指揮者編
3.世代間の対話
4.作曲家プロジェクト
5.レクレーション
6.シュトックハウゼン:グルッペン
7.ピエール・ブーレーズ〜作曲家と指揮者
監督:アンゲリカ・シュティーラー
収録時期:2007年8月〜2009年9月
収録場所:ルツェルン、パリ、バーデン・バーデン
DVD3
ヨーロッパコンサート2003イン・リスボン
● ラヴェル:組曲『クープランの墓』
● モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466
● バルトーク:管弦楽のための協奏曲
● ドビュッシー:『夜想曲』〜「祭り」
マリア・ジョアン・ピリス(ピアノ)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ピエール・ブーレーズ(指揮)
収録時期:2003年5月1日
収録場所:リスボン、ジェロニモス修道院(ライヴ)
2003年のベルリン・フィル・ヨーロッパ・コンサートの映像。17世紀初頭に完成し、世界遺産にも登録されているポルトガル、リスボンのジェロニモス修道院でおこなわれたコンサート。ブーレーズ&ベルリン・フィルによるバルトークのオケコンにラヴェルの『クープランの墓』、ドビュッシーの『祭り』、そして地元ポルトガルが生んだマリア・ジョアン・ピリスをソリストに迎えたモーツァルトのピアノ協奏曲第20番という豪華なプログラムです。ジェロニモス修道院の豊饒な美し響き、ブーレーズの明晰な解釈のバルトーク、ピリスの伸び伸びとしたモーツァルトと聴きどころ見所満載の映像です。
DVD4
● ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(ハース版)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ピエール・ブーレーズ(指揮)
収録時期:1996年9月21日、22日
収録場所:聖フローリアン教会
ブルックナー没後100周年にあたる1996年、リンツ国際ブルックナー・フェスティバルの一環としておこなわれた演奏会の模様を収めた映像ソフト。ブルックナーの墓所である文字通りの聖地、聖フリーリアン教会では、それまでにも数々の名指揮者たちがその作品を奉納演奏してきましたが、没後100年という節目に登場したのがピエール・ブーレーズということでも大変に話題を呼んだコンサートでした。
ブーレーズにとっては初の、そして今のところ唯一のブルックナー録音ですが、持ち前の精緻な音楽造りはここでも健在、細部まで目の行き届いたアプローチは、ウィーン・フィルのサウンドも手伝ってきわめて美しく、大音響に埋もれがちなこの作品から透明な美感を引き出して秀逸です。
決めどころでの重厚な力強さもさすがウィーン・フィルで、さらに教会ならではの豊かな残響もあいまって、どちらかといえば冷静なブーレーズの解釈を豊麗に彩る独特の効果をあげていることも魅力です。聖フローリアン教会の壮麗な内装を堪能させてくれるという点でも、ブルックナー・ファンには見逃せないところです。
DVD5
ドキュメンタリー:ピエール・ブーレーズ/エクラ&シュル・アンシーズ
● Film-1:『ECLAT(エクラ)』
監督:フランク・シェーファー
[リハーサルの準備/作品の特徴/指揮者への選択肢の可能性/音楽家の意志表示/楽器の響き/音楽の隠喩としての魚/鏡のような中央/パウル・クレーの絵画/時間と空間との類似性/まるで木が大きくなる様に成長する作曲の過程/傑作の不思議/作品の演奏]
● Film-2:『SurIncises(シュル・アンシーズ)、ピエール・ブーレーズのレッスン』
監督:アンディ・ソマー
[イントロダクション/反響と妙技(第1部)/ラ・グレン(種子)/ラ・ジフル(平手打ち)/ル・カレイドスコープ(万華鏡)/ジグザグ/パヴロフの条件反射/『移行部』:カリブの休日/大混合(第2部)−ストロボスコープ/再度『平手打ち』へ/再度『パヴロフ』へ/ばらばらに壊れた終り]
20世紀最高の作曲家のひとり、ブーレーズの作曲作法や音楽の秘密に迫るドキュメンタリー映像を2本収録。あまりに精緻な作品を生み出すその頭脳には驚嘆するばかりですが、その裏側を知る大きなチャンスでしょう。1960年代の作品である『エクラ』(輝き)は偶然性の手法を導入したもので、構築の過程を追うことにより作曲者の音楽性と目的が把握できます。現代作品のファンは必見のおもしろさです。
DVD6
ドキュメンタリー:ピエール・ブーレーズ/感性と分析
● バルトーク『管弦楽のための協奏曲』について
監督:ポール・スマチュニュイ、ギュンター・アッテルン
DVD7
ルーヴル美術館ピラミッド・コンサート
● ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』全曲
● ストラヴィンスキー:交響的幻想曲『花火』Op.4(アンコール)
パリ管弦楽団
ピエール・ブーレーズ(指揮)
収録時期:2008年12月2日
収録場所:パリ、ルーヴル美術館(ライヴ)
2008年秋にパリのルーヴル美術館で開催されたピエール・ブーレーズの展覧会。絵画と音楽の関連性を紐解き、現代芸術のあり方を考える注目の企画展でした。
その関連イベントとして、ブーレーズ指揮パリ管によるストラヴィンスキー『火の鳥』の演奏会が行われ、このDVDはそのコンサートと、前日のサル・プレイエルでのマスタークラスを収録したもの。マスタークラスでは、実際の演奏とモニターを用いた歴史的な映像とを組み合わせ、ブーレーズによる『火の鳥』の楽曲解説が行われました。現代最高のストラヴィンスキー指揮者であるブーレーズの演奏を無料で公開し、ルーヴル美術館のピラミッドの下で行われたコンサートには1000人を超える聴衆が集まりました。
現代の巨匠ピエール・ブーレーズの目を通して知る音楽の世界を体感出来るまたとない好企画映像です。
DVD8
クラシック・アーカイヴ/ピエール・ブーレーズ
● ドビュッシー:夜想曲より『祭り』
● ドビュッシー:バレエ音楽『遊戯』
ニュー・フィルハーモニア管弦楽
ピエール・ブーレーズ(指揮)
収録時期:1968年10月20日
収録場所:ロンドン(放送用スタジオ・セッション)
● ドビュッシー:管弦楽のための映像
● シェーンベルク:映画の一場面への伴奏音楽Op.34
BBC交響楽団
ピエール・ブーレーズ(指揮)
収録時期:1974年8月4日
収録場所:ロンドン、プロムス(ライヴ)
● ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
ピエール・ブーレーズ(指揮)
収録時期:1997年1月31日
収録場所:ロンドン(ライヴ)
作曲家として、また指揮者として今日の楽壇に大きな影響を与え続ける巨人ピエール・ブーレーズ。この映像作品では、ゆかりの作曲家のプログラムを通じてほぼ30年間に渡るかれの指揮者としての変遷をたどることができます。
1997年の『春の祭典』では現在の巨匠指揮者の顔がうかがえるいっぽうで、なかでも1968年のドビュッシー。モノクロ映像が時代を感じさせるなか、サングラスをかけて指揮棒を持たずに振る姿は必見。当時のブーレーズは帯状疱疹を患い、スタジオの照明に過敏であったため、やむを得ずサングラスをかけて収録に臨んだとの記述があります。ほかにも『シェーンベルクは死んだ』という発言で物議を醸したことを思い起こさせるように、その作品が組み込まれていたりと、いろんな意味でたいへん興味の尽きないつくりとなっています。(キングインターナショナル)
DVD9]
バレンボイム&シカゴ交響楽団ケルン公演ライヴ
● ドビュッシー:『海』
● ブーレーズ:『ノタシオン』第1番〜第4番
● ファリャ:バレエ音楽『三角帽子』
● モーレス(カルリ編曲)『エル・フィルレーテ』
エリザベーテ・マトス(メゾソプラノ)
シカゴ交響楽団
ダニエル・バレンボイム(指揮)
収録時期:2000年4月25-27日
収録場所:ドイツ、ケルン・フィルハーモニー(トリエンナーレ音楽祭、ライヴ)
バレンボイムが得意とする作品を集め、気心知れたシカゴ響とのライヴは、オーケストラ見本市のような存在感と安心感のあるパフォーマンス。
DVD10
ピエール・ブーレーズ・コンダクツ・モダン・クラシック
● ベルク:歌劇『ルル』からの5つの交響的小品より[第2曲「オスティナート」/第3曲「ルルの歌」/第4曲「変奏曲」/第5番「アダージョ」
● ドビュッシー:『ボードレールによる5つの詩』〜「噴水」
● ドビュッシー:『ヴィヨンによる3つのバラード』[恋人にささげたヴィヨンのバラード/ヴィヨンが聖母に祈るため母の願いによって作ったバラード/パリの女のバラード]
● ストラヴィンスキー:『火の鳥』全曲[1910年版]
クリスティーネ・シェーファー(ソプラノ)
シカゴ交響楽団
ピエール・ブーレーズ(指揮)
収録時期:2000年4月25&26日
収録場所:ケルン・フィルハーモニー大ホール(ライヴ)
画面:NTSC、16:9
音声:PCMステレオ
字幕:英、独、仏
リージョン:All