ジョン・ノイマイヤーによる『クリスマス・オラトリオ』
ハンブルク・バレエの芸術監督を40年以上続けているジョン・ノイマイヤー。2015年に京都賞の思想・芸術部門を受賞し、70歳を越えてもバレエの新たな表現方法を模索する現代最高の振付師の一人。この映像はノイマイヤーがバッハの『クリスマス・オラトリオ』に振りつけた作品。バッハの『クリスマス・オラトリオ』は、クリスマス関連の礼拝で用いられる6つのカンタータを内容としています。ノイマイヤーは2007年に『クリスマス・オラトリオ』の最初の3つの部分が振り付け、その後残りの3つを仕上げ、2013年に完全版が上演されました。
『クリスマス・オラトリオ』はイエスの降誕を祝うための音楽で、明るく祝祭的な気分に満ちています。特に第1部の冒頭『歓呼の声を放て、喜び踊れ!』は、トランペット3本とティンパニ、フルートとオーボエ各2本+弦楽合奏という豪華編成で書かれており、勢いのある華やかな気分を盛り上げてくれます。
振付にあたり、ノイマイヤーは以下のように述べています。「この冒頭の部分から取れるように、我々人類すべてが経験する感情、信頼、希望、進行、疑問、自己犠牲といったものを表しており、私の振付は宗教を表現したものではありません。多くの異なる文化や宗教を統一するちからがバッハの音楽にはあります。振付を通して、人間の価値を新たに見出したつもりです。ですので、このバレエの中では聖母マリアは「母」、ヨセフは「彼女の夫」としています。」
非常にシンプルながら、このクリスマスの奇跡を美しく、そして心に訴えかける演出で表現しています。
ダンサーには、2015年から同団の副芸術監督に就任したロイド・リギンス、長身でしなやかな手脚をもつアンナ・ラウデ−レらトップダンサーに加え、2015年に退団し、ノイマイヤーに触発され現在は振付師として独立した日本人、大石裕香も舞台に立っています。
エヴァンゲリストには、近年メキメキ実力をつけているジュリアン・プレガルディエン、その他歌手陣もハンブルクを拠点に活動する実力派を揃え、安定した歌唱を聴かせてくれます。(キングインターナショナル)
【収録情報】
● J.S.バッハ:クリスマス・オラトリオ BWV.248
振付、衣装、照明:ジョン・ノイマイヤー
装置:フェルディナンド・ヴェーゲルバウアー
出演:
ロイド・リギンス(男)、アンナ・ラウデーレ(母)
カーステン・ユング(その夫)、カレン・アザチャン(羊飼い)
シルヴィア・アッツォーニ(天使)、アレクサンドル・トゥルシュ(天使)
大石裕香、シルヴァーノ・バローン、レスリー・ヘイルマン、
クリストファー・エヴァンス、ウラディミール・コシチュ(スイーパー)
ハンブルク・バレエ
演奏:
ジュリアン・プレガルディエン(エヴァンゲリスト)
メリッサ・プティ(ソプラノ)
カーチャ・ピーヴェック(アルト)
マニュエル・ギュンター(テノール)
ヴィルヘルム・シュヴィングハマー(バス)
ハンブルク国立歌劇場合唱団
エーベルハルト・フリードリヒ(合唱指揮)
ハンブルク国立フィルハーモニー管弦楽団
アレッサンドロ・デ・マルキ(指揮)
収録時期:2014年
収録場所:ハンブルク国立歌劇場
映像監督:トーマス・グリム
プロデューサー:ベルンハルト・フライシャー
● 特典映像:ジョン・ノイマイヤーとロイド・リギンスのインタビュー(言語:英、字幕:独)
収録時間:180分(本編168分、特典12分)
画面:カラー、16:9、HD
音声:DTS-HS MA 5.1、PCMステレオ
本編字幕:独英仏韓日
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