CD 輸入盤

パスカル弦楽四重奏団の芸術(32CD)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
AN107
組み枚数
:
32
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


パスカル四重奏団の芸術(32CD)

20世紀なかばに活躍したパスカル四重奏団の大規模コレクション。ここでは世評高かったベートーヴェンの全集とモーツァルトの全集を中心に、ヴィヴァルディからショスタコーヴィチまでさまざまな国や時代の作品を収録。音源の大半はモノラル後期のセッション録音で(一部ステレオ)、聴きやすい音質により、彼らの自由でメリハリの効いた演奏の魅力を手軽に大量に楽しむことができます。

【フランスとカルテットとベートーヴェン】
フランスでは19世紀初頭から同時代のベートーヴェン作品を熱心に演奏する弦楽四重奏団が出現、以後もさまざまなグループによって数多くの弦楽四重奏曲が演奏され続け、19世紀の終わりからは優れた弦楽四重奏団が次々に登場、カペー、ブイヨン、カルヴェ、クレトリー、レーヴェングート(ルヴェンギュート)、シャンペイユといった面々が、演奏会やレコーディングで個性を競っていました。
 その影響力はなかなかのもので、パリの教養人たちが集まるサロンでベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲が流行し、作家のマルセル・プルーストも最も好きな音楽として語っていたという話から、1960年代には、映画監督のゴダールが『彼女について私が知っているニ、三の事柄』で、ベートーヴェン最後の弦楽四重奏曲第16番を風変わりな方法で用いた話、さらにヴェーグ四重奏団が活動拠点としていたのもフランスで、1952年にはベートーヴェンの弦楽四重奏曲を全曲レコーディングするなど、ベートーヴェンのカルテットに関してフランスでは一定の需要があったようです。
 そうした環境の中で活動した一連の弦楽四重奏団の中で、レコーディングの多さでも注目されたのがパスカル四重奏団でした。

【収録作品】
ベートーヴェン
ディスク大賞を受賞したアルバムも含むベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集は、パスカル四重奏団の代表作とされる重要な録音。ときに攻撃的とも言われるそこでの演奏は、後期四重奏曲にあっても、表情豊かな局面の連続する演奏となっており、自由奔放で切れ味の良いジャック・デュモンのヴァイオリンと重みのあるチェロのコントラストも鮮やかに、パスカル四重奏団ならではのベートーヴェン像を築き上げています。
 LP11枚組ボックスだった同全集には、弦楽四重奏曲全集のほかに、ベートーヴェン15歳の時の「3つのピアノ四重奏曲」も収められていましたが、ここではそれらも収録。若書きながら随所にベートーヴェンらしさも現れる音楽を、室内楽ピアノの名手アルトゥール・バルサムと共に、ジャック・デュモン、レオン・パスカル、ロベール・サールが演奏。
 ベートーヴェンではほかに七重奏曲も収録。名手ランスロ、オンニュ、クルシエらと、パスカル四重奏団の3人が共演しています。

モーツァルト
LP7枚組だった弦楽四重奏曲全集(22曲)と、LP4枚組だった弦楽五重奏曲全集(7曲)のほか、同じく重要な録音として知られるホルン五重奏曲とクラリネット五重奏曲を収録。

ハイドン
パスカル四重奏団の名が飛躍的に有名になるきっかけとなったのがこのハイドンの弦楽四重奏曲第61番『五度』と、弦楽四重奏曲第30番『冗談』の2作品。速いテンポの中に豊かな表情を織り込み、アクセントの効いた味の濃い演奏を楽しませてくれます。

シューベルト
16歳の時の弦楽四重奏曲第10番、22歳の時のピアノ五重奏曲『ます』の新旧録音に、23歳の時の弦楽四重奏曲第12番(四重奏断章)、27歳の時の弦楽四重奏曲第13番『ロザムンデ』と八重奏曲、31歳の時の弦楽五重奏曲を収録。
 パスカル四重奏団は旋律美を重視した演奏をすることが多く、シューベルト作品との相性も良好です。第2楽章が感動的な弦楽五重奏曲ではアンドレ・ナヴァラが参加。

メンデルスゾーン
第2楽章が友人の死を悼む音楽になっている少年時代の弦楽五重奏第1番、技法的な円熟期に書かれた弦楽五重奏ならではの合奏の妙味や、数多く出現するソロとの対比の効果など完成度の高い傑作。弦楽四重奏曲第1番は、メンデルスゾーンが14歳の時に書いた作品で、若々しく爽やかな旋律と絶妙に絡み合うアンサンブルが聴きものです。

その他のドイツ系
ヒンデミットの弦楽四重奏曲第4番は1921年の作曲。フガートからロンドに至る短めの楽章5つから成り、強弱緩急自在で和声も面白い凝った作品です。

イタリア
ヴァンサン・ダンディがチェロと弦楽四重奏用に編曲したヴィヴァルディのチェロ・ソナタ第5番は珍しい聴きもの。ラルゴ→アレグロ→ラルゴ→アレグロという構成で、2つのラルゴの悲痛な美しさが染み入ります。独奏チェロはジャック・ニーズ。

フランス
フランク、ドビュッシー、ラヴェルの弦楽四重奏曲と、フランク、フォーレのピアノ五重奏曲、サン・サーンス:七重奏曲、ラヴェル:ハープ、フルート、クラリネットと弦楽四重奏のための序奏とアレグロ、そしてショーソン:ピアノとヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲を収録。ショーソンは2種の演奏で楽しめます。

ロシア
ロシア出身の作曲家からは5曲。チャイコフスキーが友人の死を悼んで書いた弦楽四重奏第3番と、プロコフィエフがアメリカの議会図書館からの委嘱で、ベートーヴェンを研究してから書いた弦楽四重奏曲第1番、ショスタコーヴィチが新古典主義的作風で書いた弦楽四重奏曲第1番、ストラヴィンスキーが『春の祭典』の直後に書き、打楽器的な用法なども面白い弦楽四重奏のための3つの小品、そして伊福部昭や早坂文雄の師でもあるアレクサンドル・チェレプニンがパリ時代に書いたピアノ五重奏曲ト長調を収録。

東欧
ドヴォルザークの有名曲、弦楽四重奏曲第12番『アメリカ』を収録。過剰なまでに歌いまくる抒情的な旋律素材と、リズム動機的な素材のコントラストが強烈な演奏。

北欧
グリーグの弦楽四重奏曲ト短調は、楽想に民俗的要素も織り込まれ、技法には循環形式も導入された作品で、シリアスな激しさから透明な静謐、快活な舞曲調まで多彩な表情を持つ傑作。各パートの独立性も高く、弦楽四重奏の普遍的なスタイルも意識させます。
 一方、シベリウスの弦楽四重奏曲『親愛なる声』は、静か目な美しい旋律が散りばめられた作品で、弦楽合奏的な性格も強く、同じく北欧といってもグリーグとは対照的な作風といえるかもしれません。

南米
父親からモーツァルトと名前をつけられたブラジルの作曲家、モザルチ(Mozart)・カマルゴ・グアルニエリの弦楽四重奏曲第2番は、1944年にワシントン室内楽協会の第1回コンクールで一等をとった作品。どこか東洋風な素材が力強く展開される第1楽章エネルジコ、抒情が美しい第2楽章ノスタルジコ、チャイコフスキー弦楽セレナーデ第4楽章の素材をパロディにしたラテン的な第3楽章アレグロといった感じで、カマルゴが無調っぽくなる前の親しみやすい作風です。
 ちなみにグアルニエリの弟たちのファースト・ネームは、ベッリーニ、ヴェルディ、ロッシーニです。

アメリカ
パリでヴァンサン・ダンディに師事していたことのある作曲家、クインシー・ポーター[1897-1966]は、新古典主義的作風の作曲家。ここでは1937年に書かれた弦楽四重奏曲第6番を収録。仏Columbiaによる1953年の録音。


【パスカル四重奏団】
南仏マルセイユで1941年に結成されたカルテットで、フランス語名はQuatuor Pascal(パスカル四重奏団)、英語名はPascal String Quartet(パスカル弦楽四重奏団)。

レオン・パスカル
中心人物のレオン・パスカル[1899-1969]は、有名なカルヴェ四重奏団の黄金時代を築いたヴィオラ奏者としても知られています。
 南仏モンペリエに生まれたパスカルは、1915年にパリ音楽院に入学、ヴィオラでプルミエ・プリを獲得して1918年に卒業すると、ラムルー管、コロンヌ管、オペラ・コミーク管、パドルー管と渡り歩き、その間、1919年には、自身の兄弟であるアンドレ、ヴィクトルらと、パスカル兄弟弦楽四重奏団を結成していました。
 3年後の1922年にはジャック・ティボーと共にコロンヌ管でソリストを務めたこともあるマルセル・シャイエの四重奏団に入団し、6年後の1928年には、カルヴェ四重奏団に移籍して長く活躍、1941年に自身のカルテット、パスカル四重奏団を結成してからも、1951年にはパリ音楽院で教え始めるなど、精力的に活動するヴィオラ奏者でありました。


ドイツ軍侵攻によるパリの混乱
1939年9月3日にドイツに対して宣戦布告したフランスでしたが、実際にドイツ軍がフランスへの侵攻を始めたのは1940年5月10日と、8か月も後のことで、油断したフランスはすぐに国防の要衝マジノ線を突破されてしまいます。
 慌てたフランス軍と政府は、パリ市民に対して、そのままパリに留まるよう要請したり、疎開を促したりと、混乱した通告をおこなう一方、6月上旬には、軍や政府機関と関係者については、巨大なカジノと数多くの宿泊施設を持つ温泉保養地ヴィシーにまるごと避難、自分たちの場所と安全を先に確保していました。
 ほどなく政府の行状を知った市民たちもすぐに南下を始め、フランス国立放送管弦楽団などのオーケストラや、レオン・パスカルなど数多くの音楽家たちも南を目指すことになります。その数はごく短期間のうちに100万人を超えるという凄まじいもので、落ち着き先のフランス中部でも南部でも大きな混乱が生じることとなります。


フランスが占領地とヴィシー政府管轄地域に分割
パリ大脱出から間もない6月14日にはドイツ軍がパリに無血入城、6月16日には内閣総辞職、ペタン元帥が後を引き継ぎ、6月22日に休戦条約が調印。
 ドイツに降伏したフランスでは、国民は不自由な生活を強いられるようになりますが、当初は、湾岸部やパリなどの北部が「ドイツ軍占領地域」、南東部とコルシカ島が「イタリア軍占領地域」で、ほかはペタン元帥率いるヴィシー政府の管轄する「自由地域」となっていました。
 もっとも、「自由地域」とはいっても、検閲対象が膨大で、警察による監視体制も厳しく、また、反ユダヤ法についても自らどんどん制定するなど、ドイツとイタリアの占領地よりもかえって不自由だったとされるのがヴィシー政府管轄地域の都市部でもありました。


南仏マルセイユでカルテット結成
レオン・パスカルが自身のカルテットを結成するにあたって、「自由地域」に属する故郷モンペリエではなく、イタリア軍占領下のマルセイユを選んだのは、都市の規模だけではなく、演奏活動に際しての制約の少なさも大きな理由になったものと思われます。
 実際、パスカル四重奏団結成当時のマルセイユは、パリに較べてだいぶ自由な環境が維持されていたようで、たとえば同じ1941年に、クララ・ハスキルがパリからマルセイユに移っていたほか、前年には、ワンダ・ランドフスカがパリから南仏の田舎に移り住んでもいました(しかし、1942年秋にイギリス空軍がフランスへの爆撃を開始すると、11月にはフランス全土がドイツ軍占領下に置かれることとなったため、ユダヤ系だったハスキルもランドフスカもフランスを後にすることとなっています)。


フランス放送のカルテットとしても活動
パスカル四重奏団のメンバーは全員フランス人で、ユダヤ系でもなかったため、ドイツ軍がフランス全土を占領した後も国内で活動を継続。
 当時、マルセイユにはフランス国立放送管弦楽団も疎開していましたが、その縁もあってか、1944年に連合軍がパリを解放すると、パスカル四重奏団はパリに移ってフランス放送(ラジオ・フランス)に所属して、安定した報酬を得ることとなります。
 戦中戦後の、音楽が人々に求められている時期ということもあってか、彼らの放送での演奏活動はかなり忙しかったようで、ミヨー、リヴィエ、ソーゲ、トゥルヌミール、ジョリヴェなど多くの現代作品もとりあげていたことから、放送のために演奏した作品は、通算138にも及ぶということでした。
 また、フランス放送での仕事の際には、名前にもフランス放送を入れることとなります。


名前
放送局のカルテットとしての最初の名前は「フランス放送パスカル四重奏団(Quatuor Pascal de la Radiodiffusion Francaise)」で、その後、「フランス放送四重奏団(Quatuor de la Radiodiffusion Francaise)」となり、続いて、フランス放送の略号だけにした「RDF四重奏団(Quatuor de la RDF)」と短縮、1949年にRDFがORTF(RTF)へと組織変更すると、カルテットの名前も「RTF四重奏団(Quatuor de la RTF)」、「ORTF四重奏団(Quatuor de l'ORTF)」と変わっていきます。
 一方、放送局からの報酬とは関係のない活動のときには、彼らの名前は、もともとの「パスカル四重奏団(Quatuor Pascal)」のままで、英語圏向けの「パスカル弦楽四重奏団(The Pascal String Quartet)」や、ドイツ語圏向けの「パスカル四重奏団(Pascal Quartett)」、「パスカル弦楽四重奏団(Das Pascal Streichquartett)」などのヴァリエーションも交えて、レコーディングやコンサートではパスカルのままで活躍していました。


レコーディング
パスカル弦楽四重奏団の録音歴はSP時代に始まっており、オデオンやルーメン、パテ、BAMといったフランスのレーベルに、ベートーヴェンの大フーガや、バッハのカンタータのアリアの伴奏、モーツァルトの弦楽四重奏曲第22番、フランクのピアノ五重奏曲、シューベルトのます、サン=サンスの七重奏曲といった作品を録音していました。
 録音面での飛躍のきっかけとなったのは、1948年に、「ミュージカル・マスターピース・ソサエティ」で制作したハイドンの弦楽四重奏曲でした。同レーベルは、アメリカのレコード会社「コンサート・ホール・ソサエティ」がヨーロッパでの拠点として運営していた子会社で、このアルバムの成功により、コンサート・ホール・ソサエティと強い絆ができた彼らは、以後、同社の系列レーベル「ギルド・アンテルナシオナル・デュ・ディスク」や、「チェンバー・ミュージック・ソサエティ」でもアルバム制作を実施。
 また、1949年から1950年にかけて彼らは北米ツアーをおこなって成功を収め、「コンサート・ホール・ソサエティ」グループでの制作数もさらに増加していきます。
 中でもベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集は、フランスのグループによる初の全集録音ということで、ベートーヴェンと同じ時代からその弦楽四重奏曲に並々ならぬこだわりを見せてきたフランスの弦楽四重奏団の歴史の中のひとつの大きな区切りとしても大きな注目を集め、3年に渡ってディスク大賞を受賞するなど世評の高さでも注目を集めました。

メンバーの変遷
数多くのレコーディングも生み出したパスカル四重奏団の初代メンバーは、1941年から1957年まで16年間に渡って活躍、以後、何度かのメンバー・チェンジを経て、発起人のレオン・パスカルが1969年に亡くなると、その後は主に「ORTF四重奏団」として活動、4年後に、カルテットの看板でもある第1ヴァイオリンのジャック・デュモンが亡くなると解散となっています。
 パスカル四重奏団としての在籍メンバーは以下の7名(在籍期間順)となります。

1941-1973(32年間) ジャック・デュモン[1913-1973](第1ヴァイオリン)
1941-1969(28年間) レオン・パスカル[1899-1969](ヴィオラ)
1941-1967(26年間) ロベール・サール[1901-1992](チェロ)
1941-1957(16年間) モーリス・クリュー[1915-2010](第2ヴァイオリン)
1957-1966(9年間) ルイ・ペルルミュテール(第2ヴァイオリン)
1966-1973(7年間) ジャック・ドゥージャン[1919-2013](第2ヴァイオリン)
1967-1973(6年間) ジャン=クロード・リベラ(チェロ)

また、レオン・パスカル没後のORTF四重奏団では、以下の2名のヴィオラ奏者が弾いていたほか、レオン・パスカル存命中にも、フランス国立放送管弦楽団の楽員バンキャールなどが参加していました。

セルジュ・コロー[1923-2015](ヴィオラ)
マルク・カルレ(ヴィオラ)
アラン・バンキャール[1934- ](ヴィオラ)

【収録情報】

CD01
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番ヘ長調 Op.18-1
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第2番ト長調 Op.18-2
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第3番ニ長調 Op.18-3
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD02
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第4番ハ短調 Op.18-4
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第5番イ長調 Op.18-5
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番変ロ長調 Op.18-6
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD03
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番ヘ長調 Op.59-1『ラズモフスキー第1番』
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番ホ短調 Op.59-2『ラズモフスキー第2番』
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD04
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番ハ長調 Op.59-3『ラズモフスキー第3番』
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 Op.74『ハープ』
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD05
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番ヘ短調 Op.95『セリオーソ』
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番変ホ長調 Op.127
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD06
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 Op.130
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 Op.131
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD07
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op.132
●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 Op.135
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD08
●ベートーヴェン:大フーガ 変ロ長調 Op.133*
●ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲第1番変ホ長調 WoO.36-1
●ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲第2番ニ長調 WoO.36-2
●ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲第3番ハ長調 WoO.36-3
アルトゥール・バルサム(ピアノ)
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD09
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第2番ニ長調 K.155
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第3番ト長調 K.156
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第4番ハ長調 K.157
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第5番ヘ長調 K.158
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第6番変ロ長調 K.159
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD10
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第7番変ホ長調 K.160
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第8番ヘ長調 K.168
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第9番イ長調 K.169
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第10番ハ長調 K.170
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第11番変ホ長調 K.171
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD11
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第12番変ロ長調 K.172
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第13番ニ短調 K.173
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番ト長調 K.387
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD12
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番ニ短調 K.421
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第16番変ホ長調 K.428
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番変ロ長調 K.458『狩り』
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD13
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第18番イ長調 K.464
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番ハ長調 K.465『不協和音』
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第20番ニ長調 K.499『ホフマイスター』
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD14
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第21番ニ長調 K.575『プロシャ王第1番』
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第22番変ロ長調 K.589『プロシャ王第2番』
●モーツァルト:弦楽四重奏曲第23番ヘ長調 K.590『プロシャ王第3番』
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD15
●モーツァルト:弦楽五重奏曲第1番変ロ長調 K.174
●モーツァルト:弦楽五重奏曲第2番ハ短調 K.406
●モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番ハ長調 K.515
ゲルハルト・ヴァルター(第2ヴィオラ)
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD16
●モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番ト短調 K.516
●モーツァルト:弦楽五重奏曲第5番ニ長調 K.593
●モーツァルト:弦楽五重奏曲第6番変ホ長調 K.614
ゲルハルト・ヴァルター(第2ヴィオラ)
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD17
●モーツァルト:弦楽五重奏曲変ロ長調 K.46
●モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調 K.581
ピーター・シメナウアー(クラリネット)
パスカル四重奏団

●モーツァルト:ホルン五重奏曲変ホ長調 K.407
ヴェルナー・シュペート(ホルン)
パスカル四重奏団

Recorded on 1958

CD18
●シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調 D.667『ます』
ヴラド・ペルルミュテール(ピアノ)
ハンス・フリーバ(コントラバス)
パスカル四重奏団

Recorded on 1960, Stereo

●シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調 D.667『ます』
モニク・メルシエ(ピアノ)
アンリ・モロー(コントラバス)
パスカル四重奏団

Recorded on 1953

CD19
●シューベルト:弦楽四重奏曲第12番ハ短調 (四重奏断章) D.703

Recorded on 1960

●シューベルト:八重奏曲ヘ長調 D.803 Op.166
ジャック・ランスロ(クラリネット)
ジルベール・クルシエ(ホルン)
ポール・オンニュ(ファゴット)
ジャック・デュモン(ヴァイオリン)
モーリス・クリュー(ヴァイオリン)
レオン・パスカル(ヴィオラ)
ロベール・サール(チェロ)
ガストン・ロジェロ(コントラバス)

Recorded on 1961, Stereo

CD20
●フランク:弦楽四重奏曲ニ長調
パスカル四重奏団

Recorded on 1953

●ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調 Op.96『アメリカ』
パスカル四重奏団

Recorded on 1952

CD21
●ハイドン:弦楽四重奏曲第61番ニ短調 Op.76-2 Hob.III:76『五度』
●ハイドン:弦楽四重奏曲第30番変ホ長調 Op.33-2 Hob.III:38『冗談』
パスカル四重奏団

Recorded on 1948

●ベートーヴェン:七重奏曲変ホ長調 Op.20
ジャック・ランスロ(クラリネット)
ジルベール・クルシエ(ホルン)
ポール・オンニュ(ファゴット)
ジャック・デュモン(ヴァイオリン)
レオン・パスカル(ヴィオラ)
ロベール・サール(チェロ)
ガストン・ロジェロ(コントラバス)

Recorded on 1961, Stereo

CD22
●シューベルト:弦楽四重奏曲第13番イ短調 D.804『ロザムンデ』
パスカル四重奏団

Recorded on 1950

●ショーソン:ピアノとヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲ニ長調 Op.21
ルイス・カウフマン(ヴァイオリン)
アルトゥール・バルサム(ピアノ)
パスカル四重奏団

Recorded on 1950

CD23
●チャイコフスキー:弦楽四重奏第3番変ホ短調 Op.30
パスカル四重奏団

Recorded on 1953

●ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調 Op.10
パスカル四重奏団

Recorded on 1950

CD24
●シューベルト:弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 Op.125 D.87
●メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第1番変ホ長調 Op.12
パスカル四重奏団

Recorded on 1956

CD25
●グリーグ:弦楽四重奏曲ト短調 Op.27
●ヒンデミット:弦楽四重奏曲第4番 Op.22
パスカル四重奏団

Recorded on 1950

CD26
●ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
パスカル四重奏団

Recorded on 24 Nov. 1956 Live

●シベリウス:弦楽四重奏曲ニ短調 Op.56『親愛なる声』
パスカル四重奏団

Recorded on 9 July 1955 Live

CD27
●メンデルスゾーン:弦楽五重奏曲第1番イ長調 Op.18
●メンデルスゾーン:弦楽五重奏曲第2番変ロ長調 Op.87
ゲルハルト・ヴァルター(第2ヴィオラ)
パスカル四重奏団

Recorded on 1953

CD28
●プロコフィエフ:弦楽四重奏曲第1番ロ短調 Op.50
●ストラヴィンスキー:弦楽四重奏のための3つの小品
●ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第1番ハ長調 Op.49
●アレクサンドル・チェレプニン:ピアノ五重奏曲ト長調 Op.44
モニク・メルシエ(ピアノ)
パスカル四重奏団

Recorded on 23 May 1962, Live

CD29
●シューベルト:弦楽五重奏曲ハ長調 Op.163 D.956
アンドレ・ナヴァラ(チェロ)
パスカル四重奏団

Recorded on 1950

●ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ第5番ホ短調 RV40 (編曲:ヴァンサン・ダンディ)
ジャック・ニーズ(チェロ)
パスカル四重奏団

Recorded on 1950

CD30
●フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調 M.7
ジャンヌ=マリー・ダルレ(ピアノ)
パスカル四重奏団

Recorded on 20 May 1952

●クインシー・ポーター:弦楽四重奏曲第6番
パスカル四重奏団

Recorded on 1953

CD31
●フォーレ:ピアノ五重奏曲ハ短調 Op.115
レイ・レヴ(ピアノ)
パスカル四重奏団

Recorded on 1951

●カマルゴ・グアルニエリ:弦楽四重奏曲第2番
パスカル四重奏団

Recorded on 1955

●サン・サーンス:七重奏曲変ホ長調 Op.65
ロジェ・デルモット(トランペット)
ガストン・ロジェ(コントラバス)
ジャンヌ=マリー・ダルレ(ピアノ)
パスカル四重奏団

Recorded on June 1957

CD32
●ラヴェル:ハープ、フルート、クラリネットと弦楽四重奏のための序奏とアレグロ
ジャン・ピエール・ランパル(フルート)
ジャン=リリー・ラスキーヌ(ハープ)
ユリス・ドレクリューズ(クラリネット)

Recorded on 19 January 1955

●ショーソン:ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲ニ長調 Op.21
イェフディ・メニューイン(ヴァイオリン)
ルイス・ケントナー(ピアノ)
パスカル四重奏団

Recorded on 28 November 1954

パスカル四重奏団

ユーザーレビュー

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某レーベルの「フランスの弦楽四重奏団」シ...

投稿日:2021/02/26 (金)

某レーベルの「フランスの弦楽四重奏団」シリーズで数枚紹介されてその佳演に触れ、ベートーヴェン全集については「クラシックCDの名盤」でもCD化が待望されていた。それがこのように一挙に復刻されたことは喜ばしい限り。団体名はヴィオリスト、レオン・パスカルの名を冠しているが、表面に現れるのは何といっても第一ヴァイオリン、ジャック・デュモンの妙技。といいつつ、折々に四者それぞれが巧みに主張する。第一ヴァイオリン主導型か均等型かといえば、どちらでもない自由放任のごときスタイルでありながら、音楽として成立させるのがレオン・パスカルの度量なのだろう。ベートーヴェン全集は軽み、厚かましさ、気怠さを包摂し薫り高い。それでいて確かなベートーヴェン像を描く。日頃独墺、東欧系中心に聞いている耳には実に心地良い。パリ音楽院シューリヒト指揮の交響曲全集、イーヴ・ナットのピアノソナタに次ぐフランス流ベートーヴェンの傑作ではないか。後期に重厚さが足りないなんてないものねだりは止めておこう。モーツァルトでは時にやや散漫になる四重奏よりも五重奏に魅かれる。密度の濃いアンサンブル、臨機応変で表情豊か。やはり名演と言っていい。お国物は全般に見事だが、フランク、フォーレのピアノ五重奏、サンサーンスの七重奏が特に印象深い。他も魅力的な演奏が揃っているが、聞き逃されそうなのがメンデルスゾーン、これを聞かないともったいない。

一蘆 さん | GERMANY | 不明

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