日本語解説付き
B3オルガンの第一人者、マイク・ルドーンのピアノ・トリオ作
旧知の仲、クリスチァン・マクブライド(b)、ルイス・ナッシュ(ds)の3人が久々に再会
ヴァン・ゲルダー・スタジオ録音、ルイス・ナッシュのスキャットにも注目!
B-3オルガンの第一人者、マイク・ルドーン。Savantレーベルからは毎年コンスタントに「Groover Qurtet」名義のリーダー作を発表しているが今回はなんとピアノ・トリオ作品。2013年にカナダのレーベルから「Speak」というピアノ・トリオ作品を発表したが本作はピアノ・トリオ作としては6年振りになる。クリスチャン・マクブライド(b)、とルイス・ナッシュ(ds) の超重量級のリズム・セクションが参加している。
1956年生まれ、ベテランの境地に達したマイク・ルドーンはベニー・ゴルソンのバンドの専属ピアニストとしてコンスタントに来日しファンも多い。普段はB-3オルガンプレーヤーとして毎週火曜日NYのジャズクラブ「SMOKE」に「Groover Qurtet」として出演し人気を博している。エリック・アレキサンダー(ts)、ピーター・バーンスタイン(g)、ジョー・ファーンズワース(ds) によるこのグループの活動歴はすでに20年近くになる。
3人は1992年のフィリップ・モリス・スーパーバンド「ジャズ・ジェネレーションズ」というジャズジャイアンツ等が参加したワールドツアーでの出会いから始まる。ジョシュア・レッドマン、ライアン・カイザーらのバンドで3人が演奏し、ルドーンは感銘を受けたそうだ。今回、2人を呼んでの思い出深いセッションは長年のルドーンの夢が実現した。
オープニングはレイ・ブラウンの“Lined With a Groove”、ルドーンのスインギーなソロから始まりクリスチャンの重厚なベースソロ、そしてなんと後半でルイス・ナッシュのスキャットボーカルを聴くことができる。なかなかの歌唱力である。
収録曲はルドーンのオリジナル曲3曲を含めた全9曲。久々に再会した旧友が楽しく録音した様子が目に浮かぶ。その他、おなじみのスタンダード曲もたっぷりと収録、クリスチャンのベース・ソロ(アルコ・ソロもあり)、ルイス・ナッシュのドラムソロも随所で聴くことができ全く飽きさせない。
録音はニュージャージー、イングルウッド・クリフスのルディ・ヴァン・ゲルダースタジオ。長年ヴァン・ゲルダーの片腕として録音を手掛けてきたモーリン・シックラーが今回の録音を担当している。長年このスタジオにおいてある「スタインウェイB」のサウンドが鳴り響いた名録音でもある。気心の知れあった仲間が久々に介した王道のピアノ・トリオ作品はメインストリーム愛好のジャズファンは見逃せないアルバムだ。(輸入元情報)
メンバー:
Mike LeDonne (piano), Christian McBride (bass), Lewis Nash (drums, vocal on track 1)
Recorded at Van Gelder Recording Studio, Englewood Cliffs, NJ on March 6, 2019
日本語帯、解説付