クナイフェルの歌劇『カンタヴィルの幽霊』。 このような珍しい作品がブリリアントから発売され、手軽に手に入るのが嬉しい。 珍しいとは言えクナイフェルの一番知られている作品とのことだ。 原作はオスカー・ワイルド作の同名の作品。 登場人物は二人だが幽霊のモノローグが長く、ほとんどモノ・オペラに近いものがある。 管弦楽にオルガンを取り入れたり、打楽器の使用も印象的だ。

ジャン・フィリップ・コラールら4人の奏者による器楽曲です。大戦下のレニングラード、物資の不足から次々と周りの人が亡くなっていく中で書かれた少女のメモがリーフレットに載せられています。音楽もそれに対応した真摯な内容です。切り詰められた音で作られ、その分、一音一音に集中してしまいます。

全曲を通してゆったりと、柔らかな音で描かれていますが、内容は切々としたものがあります。アルヴォ・ペルトやヴァスクスと同じ傾向ですが、静かな気持ちにさせてくれるという点では、並ぶもののない曲だと思います。チェロと児童合唱を含む合唱が対話しあう曲です。ロストロポーヴィチ追悼・・