しろばんば 偕成社文庫

井上靖

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784036524600
ISBN 10 : 4036524607
フォーマット
出版社
発行年月
2002年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,414p

内容詳細

伊豆の湯ケ島で、おぬい婆さんと2人で暮らす洪作少年は、豊かな自然と複雑な人間関係の中で成長する。作者の自伝的名作の正編の全文を、ルビと注を付けて読みやすく収録。小学校上級から。

【著者紹介】
井上靖 : 1907年北海道で生まれ、伊豆・湯ヶ島の戸籍上の祖母のもとで小学校時代を過ごす。京都帝国大学哲学科卒業後、毎日新聞社に入社。1950年、「闘牛」で芥川賞を受賞。翌年、新聞社を退社して作家活動に専念する。1976年、文化勲章受賞。1991年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サラダボウル さん

    伊豆の山や川、風、そして人々の心の裡まで、そのままに描き出される。主人公の少年、洪作は曽祖父の妾に育てられる。実祖父母や、慕う姉のような身内にも囲まれ、日々遊び、走り回り、多くの愛情に包まれている。生の人間の、意地悪さややりきれなさも、笑う姿も、読者は洪作少年とともに目撃し体験していく。笑ったりドキドキハラハラして、大泣きして。歩いて、歩いて、それでも生きるんだよって、最後に吹き抜けた風は、哀しい。

  • ねこ さん

    子供向け文庫です。巻末に難しい言葉の解説もあり、小学生でも無理なく読めるようになっています。内容は前半のみ。新潮文庫版が完全版のようです。血の繋がらない育ての母おぬいばあさんは坊を溺愛します。子育ての神髄かも。

  • はゆ さん

    文学作品を読み慣れていないので、読み終えるまでに時間がかかってしまった。間に何冊も読みやすい作品に走ってしまい、返却期限が迫ってきてなんとか読了。主人公洪作の微妙な気持ちの表現や、日々の暮らしぶりがとても丁寧に、しかも自然に描いてあり、さすがと思わせられる。とても自由な時間にあふれている子供時代。今の子供にこれほど自由に遊べる時間はないと思うとかわいそうになってくる。

  • ただぞぅ さん

    大正時代の古き良き田舎の生活が描かれている。小学生であった井上靖の自伝的な作品。この作品で初めて井上靖を知った。通信簿は、大型のハンカチに包んでもって帰るとか、学校の先生の言うことは絶対で、世にも恐ろしいものと考えられていた時代。また田舎ならでは親戚付き合いや狭い人間関係もげんなりさせられた。地方では今でもこんな風習が残っている。そんな時代があったのかと思うと、世間の常識とは流動的であり、一時的な幻の決まりごとのようだ。著者作品には、「闘牛」「射程」「氷壁」などの現代的な作品もあるようなので読んでみたい

  • ARI さん

    子供の頃からタイトルだけは知っていたけど、読んだことがなかったので、読んでみました(笑) 正直、子供の頃に読んでいたら、最後まで読むことは難しかったと思う(笑)。まず、人間関係(家族関係)が複雑だし、内容が淡々としているので。。。 日々の生活、またはちょっとした事件から少年が少しずつ成長していく姿を書いているが、現代人にとってはちょっと物足りないかも。。。

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人物・団体紹介

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井上靖

1907(明治40)年、北海道生まれ。静岡県に育つ。京都帝国大学哲学科を卒業後、毎日新聞社に入社。50年「闘牛」で芥川賞を受賞し、51年に退社、作家生活に入る。58年『天平の甍』で芸術選奨文部大臣賞、60年『敦煌』『楼蘭』で毎日芸術賞、64年『風涛』で読売文学賞、69年『おろしや国酔夢譚』で日本文学

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