ヒロシマ 壁に残された伝言 集英社新書

井上恭介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087201925
ISBN 10 : 4087201929
フォーマット
出版社
発行年月
2003年07月
日本
追加情報
:
18cm,185p

内容詳細

被爆直後に人々が書き残した伝言が、小学校の剥げ落ちた壁の奥から発見された。安否を尋ね、消息を知らせる短い言葉から浮かびあがる「あの日」。そして長い年月を経て伝言と直に向き合う縁者たちの戦後。

【著者紹介】
井上恭介 : 1964年生まれ。87年東京大学法学部卒業、NHK入局。静岡放送局、報道局番組部等を経て、広島放送局報道番組ディレクター。中華五千年の至宝から歴史をひもとくNHKスペシャル「故宮」、政権幹部への取材から百万人をこえる自国民を殺したカンボジア、ポル・ポト政権の謎に迫るNHKスペシャル「ポル・ポトの悪夢」を制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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被爆直後に残された伝言が、時を経て発見さ...

投稿日:2011/07/02 (土)

被爆直後に残された伝言が、時を経て発見されました。 筆者は、この伝言の関係者を探して行きます。被爆直後のさまざまな状況を知ることができ、勉強になりました。

k さん | 不明 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 汐 さん

    図書室本。ヒロシマの壁に残された伝言。それを見た家族が流す涙は原爆の悲しみや苦しみではなく感動の涙だった。家族が家族を探し、先生が教え子を守るために残した伝言が、戦後半世紀以上経った今、全く別の意味を持ち語りかけている。実際に被爆したわけでもなく、戦争体験を聞いて育ったわけでもない若い人達が、その感動を理解するには想像力が必要。家族を探し回り、見つからない悲しみが残した伝言。難しいけれど、想像することが原爆を遠い過去にしない為にできることだと思います。資料館で実際に見てみたいです。

  • へくとぱすかる さん

    広島の小学校の壁に残されていた、被爆直後にチョークで書かれた伝言。50年以上の歳月をへて、最新の技術を駆使しても読めない文字が、家族には判読できたという。関係者が、「あの日」の、消えてしまった肉親の痕跡を求めるさまは、原爆のもたらした被害、悲惨さが、今も決して薄れることのないことを、如実に物語るだろう。平和学習にきた小学生に、著者は自分の好きだった家族が突然いなくなること、どこかで生きていてほしいと伝言を書くことがどんな気持ちなのだろう、と語ったそうである。袋町小学校の資料館をぜひ一度訪れたいと思う。

  • 井戸端アンジェリか さん

    9.11の沢山の貼り紙を想像してみる。あの紙は一体いつまであそこに貼られていたんだろうか。誰が剥すのか、見つかったら剥すのか。戦時中の日本に紙は豊富にあったんだろうか。多分今のようにはない。あってもあの場所にはない。全て焼き尽くされてしまったから。 生まれ変わりのように誕生した妹さんが「ああ、お姉さんに出会えた」と喜び、知らないはずの母の字なのに懐かしさがこみ上げてくると語る、あの日で孤児になった女性。伝言の関係者の方々がほぼ喜んでくれる事に良かったねと泣いた。手書きの文字はずっと生きているんだね。

  • はーこ さん

    広島や長崎は原爆投下の日が出校日だったり、終戦の日にサイレンが鳴ったりと今も次世代へ戦争の悲惨さを伝える活動がきちんと行われている気がするけど、それ以外の県は夏休みにあまり戦争を取り上げることもない。昔はあった戦争のドラマもなんだか最近中身が薄く感じるのは自分のせいなのか…。壁の伝言からその時がどんな状態であったのか、被爆者、その子孫たちの話を読んで、胸が詰まった。

  • jj さん

    2003年著。爆心地からわずか460メートルに位置する小学校(袋町小学校)の壁に残されたメッセージ(白墨)を丁寧に検証していく内容。肉眼では判定しにくいものも、可視光線、赤外線処理などを駆使し解読に成功。被爆直後の家族・知人が行方不明の身内を捜し求める生々しい状況が目に浮かぶ。メッセージを検証することにより明らかとなった特定者のそれぞれのエピソードは胸を打つ。遺族に対する慰みとともに被爆地における資料的価値のある内容であり、とても興味深く拝読させてもらいました。

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人物・団体紹介

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井上恭介

作家・テレビディレクター。1964年生まれ。京都育ち。87年東京大学法学部卒業後、NHK入局。報道番組のディレクター・プロデューサーとしてNHKスペシャルなどの番組を制作した。2023年に独立し介塾代表。主な著書は、2014年新書大賞を受賞した『里山資本主義』(角川新書)がある(本データはこの書籍が

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