勘定奉行荻原重秀の生涯 新井白石が嫉妬した天才経済官僚 集英社新書

村井淳志

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087203851
ISBN 10 : 4087203859
フォーマット
発行年月
2007年03月
日本
追加情報
:
18cm,249p

内容詳細

新井白石の弾劾で解任され、一方的に歴史の悪役に貶められた荻原重秀。だが、彼の辣腕がなければ、元禄期の財政難は切り抜けられなかった…。ケインズより200年も早く今日の貨幣経済を先取りした男の謎に迫る。

【著者紹介】
村井淳志 : 1958年生まれ。名古屋市出身。東京都立大学大学院博士課程(教育学)単位取得退学。金沢大学教育学部教授。専門は歴史教育・社会科教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • Y2K☮ さん

    著者入魂の一冊。まず参考文献の多さ。史料が乏しい中でよくぞここまで。そして勝者が記す歴史で「貨幣を改悪してインフレを招き、私腹を肥やした小悪党」という人物像を一方的に押し付けられた荻原重秀の業績をフェアに評価して欲しいという熱意に感服した。情を挟まずに必要な改革を次々に実行した重秀は有能過ぎた故に敵も多かったのだろう。対立した新井白石は後の松平定信と同様、清濁併せ呑む事ができない頭でっかちの理想主義者と映った。経済はどこまでも現実主義。綺麗事や精神論で腹は膨れない。図書館で借りたけど書店にあったら買おう。

  • kawa さん

    欧米に先駆けること200年、金本位制ではなく為政者の信用に基づく貨幣国定説による名目貨幣政策を推進した幕府官僚・荻原重秀の軌跡を追う刺激的評伝。彼を目の敵にした新井白石、「仁・義・礼・智・信」を基本とする儒者にとって、貨幣の価値を意図的に誤魔化す如き所業は許せない悪行と見たことも良く解る。そんな善悪論で解決できない世の仕組みの奥の深さを知れることも歴史を学ぶ功徳なのだろう。ないものねだりだが、何故、彼がそのような政策を選択したのかを知りたいところ。(新田次郎著「怒る富士」を読んで荻原を知りこちらに)

  • 山口透析鉄 さん

    市の図書館本で一気に読了。 非常に興味深い本でした。江戸時代の経済政策・通貨政策・財政等について、時代を先取りした政策を打ち出した官僚の一代記です。 世界初の先物市場が大阪(当時は大坂)にあった日本のことですので、こういう経済政策が残っていたら、歴史、かなり変わっていたのでしょうが、当時では評価できる人もいなかったのでしょうかね。 やはり江戸時代に諸々の近代的な施策が事前準備され、それ相応の教育水準が浸透していなければ急速な近代化など無理だったでしょうし。 著者の他の本も読みたいですね。オススメです。

  • Y2K☮ さん

    政府に信用さえあれば、貨幣に高価な素材を使う必要はない。実物貨幣から名目貨幣への転換は欧米よりずっと早い。素晴らしい先見性だし、後世が騒ぐほどのインフレも起こしていない。財源がないなら増税するのではなくカネを刷れという意見に対してハイパーインフレを危ぶむ反論を目にするが、やり方次第だろう。だぶついて危険水位に近づいたら増税すればいい。合理的で怜悧なワンマン官僚ゆえ敵が多いのはやむなし。ただ新井白石が重秀に向けた批判は妄念と誹謗中傷で論になっていない。両者が主役の大河ドラマを見たい。庶民はどちらを支持する?

  • スプリント さん

    新井白石から執拗に攻撃を受けた勘定奉行荻原重秀の功績を見直した本です。金山の復活や貨幣改鋳など財政建て直しに奮闘した実績が紹介されています。著書を残していないので後世の評価が不当に貶められてしまった印象を受けました。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

村井淳志

1958年生まれ、名古屋市出身。東京都立大学人文学部卒業。都立大学助手などをへて、現在金沢大学教育学部助教授。歴史教育者協議会、教育科学研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

哲学・歴史・宗教 に関連する商品情報

おすすめの商品