「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 集英社新書

小出裕章

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087206531
ISBN 10 : 408720653X
フォーマット
出版社
発行年月
2012年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
189p 18cm

内容詳細

様々な原発報道において、なぜか盲点になっている場所がある。それが、青森県六ヶ所村の「使用済み核燃料再処理工場」だ。本格稼働すると「原発が一年で放出する放射能を一日で放出する」と言われるこの施設では、いくつものお粗末な欠陥が露呈し、しかも、直下には明らかに活断層が存在する。その危険性は、通常の原子力発電所の比ではない。本書は、それぞれの分野で「六ヶ所」にアプローチしてきた専門家たちの切実な訴えで構成されている。

目次 : 第1章 「原子力後進国」日本の再処理工場が招く地球汚染の危機(五感に感じなくても著しく危険な放射線/ 放射線の危険性に対する「認識」の進化 ほか)/ 第2章 シミュレーション「六ヶ所炎上」(裂けた核燃料再処理工場/ シミュレーションの概要 ほか)/ 第3章 核燃料サイクル基地は活断層の上に建っている(福島第一原発事故の根源となった国の「安全審査」体制/ 島根原発直近の「鹿島断層」過小評価事件 ほか)/ 第4章 再処理「延命」のため浮上した日本「核武装」論(二人の「工業技術院」OB/ 「再処理路線」にしがみつく本当の理由 ほか)

【著者紹介】
小出裕章 : 1949年生まれ。京都大学原子炉実験所助教

渡辺満久 : 1956年生まれ。東洋大学教授

明石昇二郎 : 1962年生まれ。ルポライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • zero1 さん

    【想定外】は責任逃れに便利な言葉。原発事故でも例外ではない。本書は六ヶ所村の核燃料再処理工場の危険について。【裏マニュアル、バケツでウラン】を思い出すJCO事故では2人死亡。もし再処理工場で事故が起きたら。大規模な放射線障害が起きる。凄惨な内容については読むべし。第3章では再処理工場の下を活断層が走っていると指摘。最終章は再処理の意味と核武装について。再処理はコストが高い。何故、直接処分しないか考察。☢️再処理工場が何度も完成延期になっていることを、殆どの人が知らない。廃炉の危険、コストも考えない。

  • まると さん

    「使用済み核燃料」「再処理工場」はその言葉の語感から、臨界状態にある原発よりも注目されにくく、危険性が低いという誤解を生みやすい。だが、筆者たちによると、桁違いに高コストな上にひとたび事故が起きれば、原発よりもはるかに甚大な放射能汚染リスクを負う最悪の核施設なのだという。2012年刊で、原発関連施設の安全審査の仕組みは改まったが、問題の根は今も変わっておらず、政府もこうした意見を原発反対論者の戯言と無視し続けている。リニアと同様、六ヶ所村の施設はローカルな問題とせず、国民的議論をして是非を問うべきだろう。

  • coolflat さん

    なぜ日本政府が汚染水を海に流すのか腑に落ちなかった。そこには日本政府なりの合理的な理由があるはずだと思った。上関町の中間貯蔵施設申請の報道と、六ヶ所再処理工場2024年上旬稼働予定の件と、小出裕章氏の講演での発言を受け、理由は六ヶ所再処理工場だと解釈した。再処理工場が運転を始めれば毎年18PBqのトリチウムを環境に放出する事になる(福島事故で溶け落ちた核燃料に含まれているトリチウムの量は3.4PBq)。福島の汚染水如きが禁止であれば、それよりも汚染されている水を流す六ヶ所は永遠に稼働できないという事になる

  • ナラサン さん

    地元民(青森県民)としては、おおよそ「知ってた」な話がほとんど。だが最後のは全く初耳。核ゴミを「安全保障」の名のもとに軍事転用できる方向に法改正?これはヤバイでしょ。役人と御用学者と電力会社でとんでもないことやってるな。国民に一切アナウンスなしで。

  • 青雲空 さん

    この本は広く読まれてほしい。再処理工場と聞くと、どこか原発より危険が少ないという印象がないだろうか?私は漠然とそう思っていたが。再処理工場の危険性は原発にまったく劣らない。 そして、技術的に困難で経済性に劣る再処理を目標としなければ、原発は直ちに停止に追い込まれる。再処理は原子力ムラの生命線になっているのだ。

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人物・団体紹介

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小出裕章

1949年、東京生まれ。工学者(原子核工学)。元京都大学原子炉実験所助教。2015年3月、京都大学原子炉実験所を定年退職。長野県松本市に移住し、太陽エネルギーを活用する暮らしを実践中。今も原発や憲法についての講演に、全国に足を運ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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