イマジナリー・ネガティブ 認知科学で読み解く「こころ」の闇 集英社新書

久保南海子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087213324
ISBN 10 : 4087213323
フォーマット
出版社
発行年月
2024年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;18

内容詳細

認知科学の概念「プロジェクション」とは、自分の内的世界を外部の事物に重ね合わせるこころの働きのことである。
プロジェクションには “推し”の存在に生きる意味を見出すようなポジティブな面がある一方で、霊感商法、オレオレ詐欺、陰謀論、ジェンダー規範など、他者によってこころを操られたり自分自身を無意識のうちに縛ったりすることでネガティブな問題を生じさせる面もある。
実際には起きていないことや存在しないものを想像して現実に投射できるがゆえに生まれる「イマジナリー・ネガティブ」を認知科学の視点で考察する一冊。


久保(川合)南海子 (くぼ(かわい) なみこ)
一九七四年東京都生まれ。
日本女子大学大学院人間社会研究科心理学専攻博士課程修了。
博士(心理学)。
日本学術振興会特別研究員、京都大学霊長類研究所研究員、京都大学こころの未来研究センター助教などを経て、現在、愛知淑徳大学心理学部教授。専門は実験心理学、生涯発達心理学、認知科学。著書に『「推し」の科学 プロジェクション・サイエンスとは何か』(集英社新書)、『女性研究者とワークライフバランス キャリアを積むこと、家族を持つこと』(新曜社)ほか多数。

【著者紹介】
久保(川合)南海子 : 1974年東京都生まれ。日本女子大学大学院人間社会研究科心理学専攻博士課程修了。博士(心理学)。日本学術振興会特別研究員、京都大学霊長類研究所研究員、京都大学こころの未来研究センター助教などを経て、愛知淑徳大学心理学部教授。専門は実験心理学、生涯発達心理学、認知科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 佐倉 さん

    目の前にある美味しそうなクッキーは「それ地面に落ちてたよ」と言われるだけで食べたくなくなるーーー今ここにあるものに、ここに無い情報を投影してしまう人間の認識を研究するプロジェクションサイエンスについて人間関係にジェンダー観、オレオレ詐欺や霊感商法、プロパガンダに陰謀論など身近な(そしてややネガティブな)例を取り上げて紹介していく一冊。感染呪術は介する人が多くなれば影響が少なくなっていく、事故物件は居住者の数よりも時間が忌避感を薄めるなどオカルトを検証した実験などの興味を引く話題も結構あった。

  • 武井 康則 さん

    プロジェクションという認知機能の特にマイナス面を説明する。投射とか投影と言われるものだろうが、対象に自分なりの意味を与えてしまうことらしい。良い面で発現すれば前向き、肯定的に理解し行動できるだろうが、霊感商法、オレオレ詐欺などは相手にネガティブな投影をさせて、そこに付け込むという手法をとる。平易な言葉と多くの引用ででわかりやすく説明しているのだが、第三章あたりから引用が多くなってその引用相手にすべて「先生」がついている。

  • きみどり さん

    「推しの多い人生を送ってきました…」と言うにやぶさかではないけれど、このたび韓ドラ『ソンジェ背負って走れ』に感情を根こそぎ奪われて、実生活に支障をきたすほど苦しんだ。傍目にはアタオカである。我ながら気持ち悪くて、この状況に説明をつけるべく調べていたら、この本があった!(歓喜!) 人間は「物語」に自分の心を投影し、慰めを得たり納得したり楽しい妄想をして生きる糧にするが、それは諸刃の剣になりうると。悪い投影に走ると、新興宗教やねずみ講、陰謀論にハマってしまうのだと。

  • yunyon さん

    プロジェクションの言葉がイマイチつかみきれずに、ボチボチと読んでいましたが、出てくるお話が詐欺だったり、新興宗教だったり、推しだったり、陰謀論だったり、はたまた、ジェンダーだったりと興味深くて、途中から、とても面白く読みました。身近に感じられるものが多い分、もう少し一般の読者の気を引く感じにしたら、ヒットしそうな感じがします。私的には、チンパンジーやお猿さんの中にも変わり者がいる話や、お子さんの出産直後の闘病と仕事復帰までの道のりが知りたくなりました。

  • saladin さん

    著者の前作『「推し」の科学〜』を先に読めばよかったのだが…。最近読んだ中では一番興味深く読めた。”自分の内的世界を外部の事物に重ねるこころの働き”である認知科学の”プロジェクション”という概念を初めて知った。それがネガティブな方向に働くのが表題の”イマジナリー・ネガティブ”。霊感商法やオレオレ詐欺、陰謀論などと共に、ホストにハマる女性たちの例が挙げられており、これが所謂”推し活”のネガティブな側面なのかなと。

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