日本霊異記の罪業と救済の形象

大塚千紗子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784305708359
ISBN 10 : 4305708353
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
追加情報
:
276p;22

内容詳細

恋や愛という他者への欲望から生まれる罪業と葛藤、そして聖人の救済が描かれる『霊異記』。奈良末期から平安朝前期において、漢訳仏典の語や教理の深淵に人間の心の様相を求め、存在の在り方を探った仏教説話集である。これまでは仏教学、思想史学、歴史学、国語学方面からのアプローチがほとんどであったが、「文学」の対象に据えたとき、物語の持つあらたな構造が浮かび上がる。作品論的読解により、中国説話集の未熟な模倣作とされた評価を覆す。

目次 : 『日本霊異記』における罪業観と救済の構造/ 第1部 罪業の形象(狐妻説話における主題―愛欲の表現と異類婚姻譚/ 狐妻説話における恋歌―「窃窕裳襴引逝也」との関係を通して/ 「愛心深入」における女の因業/ 婬〓(いつ)なる慈母―子の孝養における救済/ 盲目説話の感応と形象―古代東アジア圏における信仰と奇瑞/ 宿業の病と無縁の大悲)/ 第2部 “聖人伝”の形象(聖徳太子の片岡説話―「出遊」に見える“聖人伝”の系譜/ 『霊異記』が語る行基伝―聖人の眼をめぐって/ 行基詠歌伝承と烏の形象/ 「外道」なる尼―女人菩薩説話の形成)/ 編者景戒の夢見と『日本霊異記』説話との関係性

【著者紹介】
大塚千紗子 : 1986年東京都に生まれる。2009年和洋女子大学人文学部日本文学科卒業。2016年國學院大學大学院文学研究科文学専攻博士課程後期修了。学位取得博士(文学・國學院大學)。現在、國學院大學兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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大塚千紗子

1986年東京都に生まれる。2009年和洋女子大学人文学部日本文学科卒業。2016年國學院大學大学院文学研究科文学専攻博士課程後期修了。学位取得博士(文学・國學院大學)。現在、國學院大學兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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