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朝井まかて

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784396636173
ISBN 10 : 4396636172
フォーマット
出版社
発行年月
2022年01月
日本
追加情報
:
494p;20

内容詳細

日本植物学の父・牧野富太郎愛すべき天才の情熱と波乱の生涯。明治初期の土佐・佐川の山中に、草花に話しかける少年がいた。名は牧野富太郎。小学校中退ながらも独学で植物研究に没頭した富太郎は、「日本人の手で、日本の植物相を明らかにする」ことを志し、上京。東京大学理学部植物学教室に出入りを許されて、新種の発見、研究雑誌の刊行など目覚ましい成果を上げるも、突如として大学を出入り禁止に。私財を惜しみなく注ぎ込んで研究を継続するが、気がつけば莫大な借金に身動きが取れなくなっていた…。貧苦にめげず、恋女房を支えに、不屈の魂で知の種を究め続けた稀代の植物学者を描く、感動の長編小説。

【著者紹介】
朝井まかて : 1959年、大阪生まれ。2008年、『実さえ花さえ』(のち『花競べ』に改題)で小説現代長編新人賞奨励賞を受賞してデビュー。2014年『恋歌』で直木賞、『阿蘭陀西鶴』で織田作之助賞、15年『すかたん』で大阪ほんま本大賞、16年『眩』で中山義秀文学賞、17年『福袋』で舟橋聖一文学賞、18年『雲上雲下』で中央公論文芸賞、『悪玉伝』で司馬遼太郎賞、19年に大阪文化賞、20年『グッドバイ』で親鸞賞、21年『類』で芸術選奨文部科学大臣賞と柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    日本の植物学の父・牧野富太郎博士を朝井まかてさんが描く。学歴がない富太郎が、アカデミズムの秩序と闘いながら研究を続けてゆく精神性の強さと、余りにも周囲への配慮に欠けた傍若無人な振る舞いとのギャップに戸惑いながら生涯を追う。莫大な借金と子沢山に奔走する妻の献身は言うまでもないが、富太郎への批判を承知で、それでも、業績を評価して支援しようとする人たちが奇跡的に登場するドラマに、そういう健全性が残っていた時代を実感する。田中芳男、森鴎外、南方熊楠、長谷川如是閑、池長孟など、意外な人物が登場するのも面白い。

  • ひさか さん

    小説NON2018年11月〜2020年11月掲載のものに加筆修正を加えて2022年1月祥伝社刊。朝井さんの植物ものなので期待した。牧野富太郎のシッチャカメッチャカぶりや、助力してくれる人々の話は楽しいが、展開が冗長で疲れました。

  • いつでも母さん さん

    ふぅ・・面白い男がいたのだなぁ。それが読後の率直な感想。どれだけの事を成し遂げても人は独りでは生きられないと私は思っている。だから、この男・牧野富太郎。日本植物学の父。『愛すべき天才の情熱と波乱の生涯』と帯にあるが、家族は堪らないよね。実家の身代を潰し、妻子を養えず・・それでも見放されないのは、そこに真っ直ぐな心と追従を許さぬ研究の熱があったからなのだろう。その業績はその後を歩む者たちの道標となった。結果オーライなのか?いや、私はやっぱりついて行かれない。老いてまだ究めたい種・・いい加減にしなはれや。

  • ALATA さん

    「わしは知りとうてたまらんがじゃ、グルグルはなにゆえ、ああも渦巻いちゅうかが」。裕福な家に生まれながらも研究に没頭し身代を潰す破天荒な植物学者、牧野富太郎。時代がそうさせたのか愛すべき天才とは言え、好きになれないなぁ。二人の妻、猶とスエの辛苦の支えがあってこそということか・・・朝ドラはだいぶ、好意的に脚色されてますね。植物にかける情熱が廻りを顧みずに家族が翻弄されるところは辛い★3※「桃を七人で食いたいが五つしかないとする。あと、いくつ要る?」岩吉の答えが秀逸。ぜひ読んでくださいませ。

  • 修一朗 さん

    朝ドラではスエさん役を浜辺美波さんがやるのだとか。さすがにこの本の通りの脚本になるとは思えないけどもそれでもめちゃくちゃな亭主に苦労させられどおしの妻っていうことになるだろうね。あんな可憐な人がそんなことになるなんて,今から心配だ。それにしても牧野富太郎の破天荒ぶりにはびっくり。周囲の人はたまったもんじゃない。これで94歳まで楽しく健康に生きたっていうだんから。人の出会いと天分に恵まれた人だ。朝井まかてさん,なんとも凄い人を描いてくれました。もちろん面白かったです。でもお腹いっぱい。

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人物・団体紹介

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朝井まかて

1959年大阪府生まれ。2008年、第三回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し『実さえ花さえ』でデビュー。『恋歌』で第三回本屋が選ぶ時代小説大賞と第一五〇回直木賞、『阿蘭陀西鶴』で第三一回織田作之助賞、『すかたん』で第三回大阪ほんま本大賞、『眩』で第二二回中山義秀文学賞、『福袋』で第一一回舟橋聖一文学賞

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