13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる

末永幸歩

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784478109182
ISBN 10 : 4478109184
フォーマット
出版社
発行年月
2020年02月
日本
追加情報
:
339p;19

内容詳細

こんな考え方…あったのか!! 論理もデータもあてにならない時代…【マティス/ピカソ/カンディンスキー/デュシャン/ポロック/ウォーホル】20世紀アートを代表する6作品だけで「アーティストのように考える方法」が手に入る! 700人超の中高生たちを熱狂させた人気授業が書籍化!!

目次
PROLOGUE 「あなただけのかえる」の見つけ方

私たちは「1枚の絵画」すらもじっくり見られない
大人が《睡蓮》のなかに発見できないもの
「中学生が嫌いになる教科」…第1位は「美術」!?
美術はいま、「大人が最優先で学び直すべき教科」
「13歳」に戻って、思考OSをアップデートする

ORIENTATION アート思考ってなんだろう ── 「アートという植物」

つい私たちが見落とすこと ── タンポポの思考実験
アート思考を構成する「3つの要素」
「地下世界の冒険」に夢中な人たち ── 真の「アーティスト」
アート思考と似て非なるもの ── 「花職人」という道
「アート的な考え方」を体現した「知の巨人」
誰もが“アーティストのように”考えた経験がある
「正解を見つける力」から「答えをつくる力」へ
なぜ6つの「20世紀アート作品」なのか?

CLASS1 「すばらしい作品」ってどんなもの? ── アート思考の幕開け

「すばらしい自画像」を描いてみてください
「すばらしい絵」をどう選ぶのか?
「20世紀アートを切り開いた絵」は本当にうまい?
アウトプットは「鑑賞の質」を高める
妻の「公開処刑」ともいえる肖像画
「ルネサンス画家」と「20世紀アーティスト」の違い
「花職人」が目指していた「ゴール」とは?
アート界の秩序を破壊した「あるもの」
なんのために「緑の鼻すじ」を描いたのか?
「答えが変化すること」を前提にした考える技術

もう1つの視点 答えがないのに、なぜ考えるのか?

作品が稚拙なのは、技術が未熟だから?
「目に映る世界の模倣」だけが「再現」ではない

CLASS2 「リアルさ」ってなんだ? ── 目に映る世界の“ウソ”

できるだけ「リアルに」サイコロを描いてみる
「アート史上最も多作」なアーティストの代表作
「ピカソの絵にダメ出し」をしてみる
正確無比な遠近法に隠された「ウソ」
人間の視覚の頼りなさ
「模倣」ではなく「再構成」
写実的な絵画は「非現実的」である

もう1つの視点 あり得ないポーズのリアルな男たち

「鑑賞されること」を想定していない絵
「牛乳を注ぐ女」は主人の役に立てない

CLASS3 アート作品の「見方」とは? ── 想像力をかき立てるもの

「いったい、どこをどう見ればいいの?」
「どこから/そこからどう思う?」の問いで深める
「親子のクジラ」が見えますか?
「無性に惹かれる絵」を生み出す方法
アート鑑賞には「2種類のやりとり」がある
音楽を聴くとき私たちがしていること
「アートという植物」を育てるもの

もう1つの視点 「作品とのやりとり」を促すもの

なぜこんなに「情報量」に差があるのか
朝顔を摘み取ることで、そこに生まれたもの
《松林図屏風》の前に座ると、なにが起こるのか

CLASS4 アートの「常識」ってどんなもの? ── 「視覚」から「思考」へ

どこまで「常識」を脱ぎ捨てていくのか
「アートに最も影響を与えた20世紀の作品」第1位
まずは視覚だけを使う
便器を選んでサインをし、《泉》と名づけただけ
世の中を騒がせた問題作
便器を鑑賞するなんて、よほどの物好き
「この便器にもサインをしてください」
「視覚」から「思考」への最後の“ダメ押し”

もう1つの視点 デュシャン顔負けの「問題作」の茶碗

「シンプル」というよりは「お粗末」な茶碗
茶室空間から「逆算」し考えつくされた作品

CLASS5 私たちの目には「なに」が見えている? ── 「窓」から「床」へ

「気づかれていない共通点」がまだどこかにある
歴代5番目の超高額で取引されたアート作品
一風変わった描き方の先にあるもの
じつは見えていない ── 「窓」と「床」の思考実験
《ナンバー1A》が私たちに見せようとしているもの
絵画が初めて「絵画そのもの」になった瞬間

もう1つの視点 絵画のとらえ方は無数にある

「小さなアーティスト」を困惑させた問い
身体の動きを受け止める「舞台」

CLASS6 アートってなんだ? ── アート思考の極致

「どこまでがアート?」という問題
ポップなデザインの不思議な木箱
「台所洗剤」がなぜアート作品といえるのか
税関ではじかれ、カナダ行きを断念…
「なぜコピーを?」「簡単だったから」
アートという「神聖な城」は、どこにある?

もう1つの視点 「城壁」が消えた時代の美術館

「城」がないなら「貴族」かどうかは関係ない
「城壁」が消えたいま、美術館にできること

EPILOGUE 「愛すること」がある人のアート思考

「ただアーティストがいるだけ」
正解を導くだけの人、問いそのものを生む人
「愛すること」がある人は、何度も立ち直れる

おわりに


【著者紹介】
末永幸歩 : 美術教師/東京学芸大学個人研究員/アーティスト。東京都出身。武蔵野美術大学造形学部卒業、東京学芸大学大学院教育学研究科(美術教育)修了。東京学芸大学個人研究員として美術教育の研究に励む一方、中学・高校の美術教師として教壇に立つ。現在は、東京学芸大学附属国際中等教育学校で教鞭をとっている。彫金家の曾祖父、七宝焼・彫金家の祖母、イラストレーターの父というアーティスト家系に育ち、自らもアーティスト活動を行うとともに、アートワークショップ「ひろば100」も企画・開催している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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13歳からのアート思考という題名である為、...

投稿日:2021/03/17 (水)

13歳からのアート思考という題名である為、子供向けなのかと読む前は思っていましたが、子供だけではなく大人にもおすすてできる内容でした。 なぜ13歳からのアート思考という題名になっているのかも本書を読めば納得です。 アート思考をするということは、アートをただの鑑賞物として楽しむだけではなく、ビジネスや自身の生き方にも生かすことなのだということがわかりました。

ぴぃ さん | 山形県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • けんとまん1007 さん

    最近読んだ本おの関連性が高い。デザイン思考や、ネガテイブ・ケイパビリティがそれ。いずれも、安易に答えを求めずに、自分の価値観をベースにして、常識に囚われず、よく観察し・考え、その状態に耐えながら自分なりのゴールにたどり着く。時代とともに、常識も変わるし、環境も変わるのが当たり前。そういう視点を持つこと、持とうとすることが大切。ある部分では、周囲の評価を気にしないことも重要だ。

  • hit4papa さん

    アート思考を授業形式で説くものです。副題に「「自分だけの答え」が見つかる」通り、たった一つの正解を導くものではありません。この点で、サイエンスの教科書とは大きく違うのです。本書は、中高生向けの授業をバージョンアップさせた体験型の書籍ということなので、この年代に理解し易い工夫がなされています。例えば、最初にエクササイズがあって、それぞれの答えに対して議論を深めるという進め方です。絵画を鑑賞し、気づいたことをアウトプットするのは、漠然と見るという態度から、気づきを得るというマインドに変化することでしょう。

  • 旅するランナー さん

    アーティストのように考える3ステップ。@「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、A「自分なりの答え」を生み出し、Bそれによって「新たな問い」を生み出す。そして「すべての子どもはアーティストである。問題なのは、どうすれば大人になったときにもアーティストのままでいられるかだ」というピカソの言葉を引用し、13歳の分岐点に戻って、かつて実践していたことを思い出せばいいと言うけれど、頭がガチガチに固くなっちゃって、なかなか難しい。自分勝手なレビューをグチャグチャ書くのは得意なんだけどなぁ...

  • ムーミン さん

    とても言い刺激をもらいました。4月からギャラリーに何度も足を運んで、絵画や彫刻など生の作品に触れることを繰り返す中で、面白さを感じていました。その理由がなんとなくわかった気がしました。まだまだではありますが……。

  • はっせー さん

    アートって何か難しいとかそんなイメージ持っていますか?それはもしかしたらアートには1つ正解があると思っているのかもしれない。この本はそんなイメージを変える手助けをしてくれるものになっている!13歳からのアート思考。13歳という中学入学の節目。そして図工から美術へと教科が変わる。そのタイミングで何故か絵の技術や美術史に重きを置かれる。それ以前の自由なアート活動が制限させる。13歳以前の自由な発想でアートを見ようというのがこの本のコンセプト。それを誘う6つのアート作品。読めて良かったと思った本になっている!

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末永幸歩

武蔵野美術大学造形学部卒業、東京学芸大学大学院教育学研究科(美術教育)修了。東京学芸大学個人研究員。新聞・雑誌への執筆活動のほか、全国の教育機関での講演や大人向けのセミナーなど、アート思考に関する活動多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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