八月十五日からの戦争「通化事件」 日本人が知らない満洲国の悲劇

加藤康男

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784594080167
ISBN 10 : 4594080162
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
293p;19

内容詳細

「通化事件」とは何か。終戦から半年が過ぎた頃、国家がその機能を失い、実力部隊たる関東軍からも見放された酷寒の満洲・通化(鴨緑江に近い満洲東部の町)でおよそ三千名の日本人が、中国共産党軍と朝鮮人ゲリラによって虐殺されるという惨劇が起きていた…国家も(当然、歴史教科書も)目をつぶったまま七十年以上が過ぎたほとんど知られていない二つの事件を追ったドキュメンタリー!

目次 : 第1部 八月十五日からの戦争「通化事件」―中国人による日本人三千人虐殺の真実(ソ連軍侵攻と終戦の詔書/ 戦場の赤十字病院/ 白い看護婦と赤い看護婦/ 絶望に涙はいらない/ 藤田大佐、奪回作戦/ あたしの命は国に預けた/ 三千人虐殺地獄の真相)/ 第2部 満洲の墓標―「お町は日本の女でございます」

【著者紹介】
加藤康男 : 1941年東京生まれ。編集者、ノンフィクション作家。早稲田大学政治経済学部中退ののち、出版社勤務。退職後は主に近現代史をテーマに執筆活動に携わる。『謎解き「張作霖爆殺事件」』(PHP新書)で、山本七平賞奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • yoshida さん

    大東亜戦争敗戦の満州。前半は通化事件、後半は邦人を救った女傑・お町さんを描く。まずは通化事件。中国共産党が満州に取り残された邦人を洗脳したのは知られている。実際、日中の友好団体等は洗脳の影響を受けた人々が関与しているだろうし、今も中国シンパとして存在しているだろう。実際に当時の満州に居れば生き残る為に赤化した人々を責めることは苦しい。今日の参院選で日本共産党が議席を確保する。旧社会党も生き残っている。このしぶとさに中共の恐ろしさを見る。後半のお町さんの義侠心に感嘆する。永遠に顕彰されるべき人物である。

  • 双海(ふたみ) さん

    八月十五日、満洲在住の邦人百数十万人の生命財産は国家から見捨てられる結果となり、目を覆うばかりの惨状が満洲各地で引き起こされた。満洲が亡び、逃避行が始まる。拉致や略奪で妾にされたり、また逆に生き延びるために自ら中国人の妾になった日本人女性たち。戦争とは相手民族が絶滅して初めて終止符を打つものだ、と言う。だからこそ、真っ先に女性と子供が狙われる。種の根絶、民族浄化のためだ。戦争目的は領土の拡張だけではない。拉致、強姦はその有力手段となる。ほんとうに忌まわしい人間の歴史というものを直視する思いがした。

  • ペンポン さん

    戦争とはこんなものだろう。何処の国でもこの様な事をしてしまうと思う。それでいて、自分の国の被害だけを声高に叫ぶのは如何なものか?更にそれに対して何の反論もしないのは何故か?この様な作品を読んでもそれ程怒りが湧いてこない自分にも呆れてしまう。

  • 反町ッス さん

    読了後、吐き気の止まらない。 昨今は隣国と揉め事が多いのですが、そんな些細なことではありません。 ソ連やシナの戦争犯罪を一生涯許してはなりませんし、このような状況に陥らせた日本の指導者の失敗を許してはなりません。

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