多様な子どもの近代 稼ぐ・貰われる・消費する年少者たち 青弓社ライブラリー

元森絵里子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784787234964
ISBN 10 : 478723496X
フォーマット
出版社
発行年月
2021年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
232p;19

内容詳細

フィリップ・アリエス『“子供”の誕生』は、子どもを保護し教育すべきと見なす感覚が歴史的なものだと明らかにした。戦前期日本の年少者の生とそれを取り巻く言説や制度を掘り起こし、「誕生」という単純な図式では捉えられない多様な子どもの近代に光を当てる。

目次 : はじめに―二〇二〇年代初頭の光景から/ 序章 子ども観の近代性と多様性への視角―「誕生」図式を問い直す/ 第1章 「稼ぐ子ども」をめぐるポリティクス―児童保護をめぐる多様な論理/ 第2章 貰い子たちのゆくえ―昭和戦前期の児童虐待問題にみる子どもの保護の接合と分散/ 第3章 孤児、棄児・浮浪児の保護にみる「家庭」/「教育」―戦前期の東京市養育院での里親委託の軌跡から/ 第4章 消費する年少者と家族の戦略―「活動写真」から「映画」へ/ 終章 多様性としての近代から現代へ

【著者紹介】
元森絵里子 : 1977年、東京都生まれ。明治学院大学社会学部教授。専攻は歴史社会学、子ども社会学

高橋靖幸 : 1978年、東京都生まれ。新潟県立大学人間生活学部講師。専攻は教育社会学、子ども社会学

土屋敦 : 1977年、神奈川県生まれ。関西大学社会学部教授。専攻は歴史社会学、福祉社会学、子ども社会学

貞包英之 : 1973年、山口県生まれ。立教大学社会学部教授。専攻は社会学、消費社会論、歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • jackbdc さん

    アリエス「〈子供〉の誕生」の引用により、子どもが保護・教育すべき対象という考え方は近代になって生じたものであり、上流階級から徐々に浸透していったものだと論じている。近代に至っても、下層階級の子弟など酷な環境におかれる者が少なくなかったことを稼ぐ・貰われる・消費の三局で論じたもの。通読中想いを巡らせたのは、時代ごとの道徳観の変化について。子どもを喰いものにする社会が許されたのは何故か?見て見ぬ振りもあったろう。いずれにしても大人の道徳観が現代とは相当に違っており、その変遷や背景について知りたいと思った。

  • てくてく さん

    アリエスの「子どもの誕生」の日本版、つまりは近代社会における大人と異なる子どもの発見→児童保護法制をはじめとする対応の整備といった一方向の見方では漏れてしまう多様な子どもを資料から掬い取り、子どもおよび子どもへの眼差しの多様性を描き出していてとても興味深かった。1933年児童虐待防止法の背景となった貰い子殺人が法文からは姿を消してしまっていることに関する考察が個人的にはとても参考になった。また、保護に関するレトリックなどの分析も興味深かった。

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