ヴァイオリンを弾き始めた日本人 明治初年、演奏と楽器製作の幕開け

梶野絵奈

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784787274632
ISBN 10 : 4787274635
フォーマット
出版社
発行年月
2024年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
564p;21

内容詳細

日本人はいつ、どのようにしてヴァイオリンを演奏しはじめたのか。どのようにしてその製作を始めたのか。そして、演奏技術や楽器製作はどのように広まったのか。これまで未知だった日本でのヴァイオリン黎明期を解き明かす。

いつ誰がヴァイオリンを演奏しはじめたのか――最初に伝習を始めたハリストス正教会、それに続いた洋楽協会、音楽取調掛における伝習開始の経緯や目的、具体的な実践内容をひもとく。指導に当たった外国人の宣教師や音楽教師と日本人の弟子たちとの試行錯誤、日本の音楽教育やオーケストラの萌芽についても描き出す。

いつ誰がヴァイオリンを作り始めたのか――初めてヴァイオリン製作に成功した職人をはじめとする黎明期の職人について、定説の検証や新資料の発見に基づき新たな説を提示する。また楽譜や教則本が国産されて、消費の対象になる過程にも光を当てる。

ヴァイオリンは音楽を楽しむ道具としてだけでなく、宗教的・教育的・政治的な意図が折り重なるなかで日本に導入された。緻密な調査により、日本の近代化と歩調を合わせてヴァイオリンが日本人に受け入れられていった当時の熱量を現代に再現する。

【目次】
はじめに

第1部 「楽器中の帝王」日本での普及の始まり

第1章 ハリストス正教会とヴァイオリン
第2章 雅楽家の有志団体「洋楽協会」が「欧州管絃楽」を実現するまで
第3章 音楽取調掛でのヴァイオリンと管絃楽

第2部 ヴァイオリン関連産業の発展の様相

第4章 ヴァイオリンの国産――手工芸から近代型産業へ
第5章 ヴァイオリンの普及拡大――消費の対象として

おわりに
あとがき

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    楽器中の帝王ー日本での普及の始まり ハリストス正教会: 日本の正教会でのヴァイオリン伝習 日本人たちの活動の様相 雅楽家の有志団体・洋楽協会が欧州管絃楽を実現するまで: 先駆けになった二人のお雇い外国人 伶人たちのヴァイオリン習得 音楽取調掛でのヴァイオリンと管絃楽: 教科制定の変遷 音楽取調掛時代のヴァイオリン譜 ドイツとボストンの音楽教育界 関連産業の発展の様相 国産―手工芸から近代型産業へ: 流通と初期の国内楽器製造 産業に発展するまで 普及の拡大―消費の対象として: 譜の出版と流通 学びと演奏環境

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