人間たちの庭 ホテル・サピエンス

レーナ・クルーン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784890137923
ISBN 10 : 4890137920
フォーマット
出版社
発行年月
2018年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
215p;20

内容詳細

ホテル・サピエンスは人間たちの庭であり、避難場所である。医学研究所であり、病院であり、教育機関や博物館でもある。雲の観察者、常識婦人、ヒッグス氏、占い師…奇妙な住人たちは、姿を見せない看護人やクローンのような修道女によって、患者のように管理されている。彼らが不治の病をわずらっているからだ。「人間性」という名の病を。壊滅した世界の混沌と秩序のもとで、住人たちは、自身の過去を、そして現在を語り始める。これは私たちの物語でもある。フィンランディア賞受賞作家クルーン、最新の哲学的SF小説。

【著者紹介】
レーナ・クルーン : 1947年生まれ。フィンランドの作家。小説、児童書、絵本などを手がけ、環境問題や世界情勢といった社会問題に関する意見も精力的に発信している。フィンランド最大の文学賞であるフィンランディア賞やトペリウス賞、芸術家に贈られる最高位勲章など多数受賞

末延弘子 : 1975年生まれ。東海大学北欧文学科卒業、国立タンペレ大学フィンランド文学専攻修士課程修了。フィンランド文学情報センター(FILI)勤務。白百合女子大学非常勤講師。フィンランド文学協会、カレワラ協会会員。2007年度フィンランド政府外国人翻訳家賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • きゅー さん

    いつかの未来、ホテル・サピエンスと呼ばれる施設で人々が暮らしている。ホテルという名称だが実際には避難場所、病院、刑務所のようなもの。レーナの他の作品のように、SF風の幻想的な物語のなかに環境や政治、経済に関する問題提起が含まれている。そして物語は結末で締めくくられることなく、開かれたまま消えていく。それは子どもが始めた積み木遊びが、ふと他のことに気を取られて放って置かれるように、未来に向けた発展を裡に含んでいる。ホテル・サピエンスは不治の病としての「人間性」が消えることなく夕陽を受けて輝いている場所。

  • 圓子 さん

    暑い暑い日々に、なんだかうすら寒い世界のおはなしを。「こころを開いてくれない」これまで読んだフィンランド文学(といっても片手で足りるくらい…)に共通する印象だ。内省的といえばまあそうなのか。見えない部分が多すぎるな…と思い続けて読み終わってしまった。

  • Makoto Yamamoto さん

    う〜ん、よくわからない本 哲学的SF小説とのことだが、何となく読んでしまった感じ。 SF小説らしく生物ではない修道女に世話をされて、生きている人達が種々の現象についての見方を述べるが、よくわからない。 これが哲学的ということか。。。

  • ほし さん

    この手のデストピア、世が世であるからして現実感が感じられて引き込まれる。

  • くらも さん

    図書館で

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