七面鳥 山、父、子、山

レ・ロマネスク TOBI

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784898155370
ISBN 10 : 4898155375
フォーマット
出版社
発行年月
2021年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
283p;20

内容詳細

「ぼく」は息子が生まれて、いろんなことを思い出した。そうだ、ぼくはずっとカリフラワーを七面鳥だと信じていたんだ。ビルも地下も歩道橋もない、広島の林業の町に生まれたぼく。力も気も胃も弱い。父親・フミヤアキは、酒を飲んで運転し、カープが負ければ家中のものを捨て、「早うせい」が口癖。「そとづら」だけはいい。デコトラで、スナックで、家業の乾物屋で、スキー大会で、野球場で、運動会で、結婚式場で、パリで…。四歳、九歳、十九歳、三十八歳の4章で綴られる、子と父の物語。

【著者紹介】
レ・ロマネスクTOBI : 広島県比婆郡(現在の庄原市)出身。フランスで結成された音楽ユニット「レ・ロマネスク」のメインボーカル。キッチュな楽曲を派手なメイクとコスチュームで歌い踊るパフォーマンスで徐々に人気を集め、2008年春夏パリコレでのライブをきっかけに、世界12カ国50都市以上で公演。09年フランスの人気オーディション番組に出演した動画のYouTube再生回数が、仏で1位を記録し、「フランスで最も有名な日本人」となる。「FUJI ROCK FESTIVAL’11」出演を機に日本に処点を移し、精力的にアルバム・シングルをリリース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ももや さん

    図書館のおすすめ本。よくわからない出版社で、よくわからない作者だと思いながらも手に取ったのですが、面白かった。あんたのお父ちゃんで1冊本書けるなー、っていう父ちゃんの話を本に書きました、という本。快作。図書館おすすめ本にはたまにこういう当たりが潜んでいて、それを発掘できてとってもうれしい得した気分

  • むさみか さん

    広島県の林業の町を舞台にし デコトラ乗りから 乾物屋をはじめ 倒産ギリギリで商いをし 人に頼まれれば なんでも断れず 外面は超いい人なのに 家族には最低 カープが負けたら大暴れする主人公の父 親の都合で振り回され あんまりにも主人公が 酷い目に合うので ちょっと殺意が湧くほど でもご本人の愛嬌が 伝わってくる文章で 憎み切れないんですよね それはきっと  TOBIさんの気持ちそのままでしょうね

  • 才谷 さん

    いやー、もう主人公の父親のフミャアキむちゃくちゃな人なぁ。でもこれくらい変なオジサン昔は結構いたような気もする。現代みたいにクリーンな世の中やとすっかり姿消してしまったけども。小説だから事実と違うだろうけど著者のTOBIさんの数々のとんでもエピソードも、この父親にしてこの息子ありと思ってしまうほどに似たもの親子な部分があるなー。

  • yunyon さん

    ずんどこ節できらびやかに世の中に現れ、仮面ライダーではコミカルもシリアスも見せてくれたタッセル!のイメージだったTOBIさん、田舎育ちの庶民生活に、めちゃめちゃ親近感、覚えました。うちの父はもっと昭和の頑固親父でしたが、たぶん家でのフミャアキさんも昭和の頑固親父だったんでしょうね。広島の山間の静かな田舎町からパリでのあの観衆の前での人を食ったようなダンス、そして今回の私小説。今は自分も父になって、子育ての話をまた読ませてほしいです。

  • もちこ さん

    今なら虐待と言われかねない、相当過酷な家庭環境のお話でした。TOBIさんのユーモアあふれる姿しか知らなかったので、こういう背景あるからこその今のスタイルなのかもと思いました。

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