全訳 男色大鑑 歌舞伎若衆編

染谷智幸

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784909658043
ISBN 10 : 4909658041
フォーマット
出版社
発行年月
2019年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
245p;19

内容詳細

若衆(江戸のジャ○ーズJr.)推しの尊みが過ぎる。さまざまな愛の形をお楽しみ下さい。

目次 : 涙の種は紙見世―ラブストーリーは突然に/ 命乞ひは三津寺の八幡―白梅の蕾のような若衆が、命と引き換えに示した真の情けとは/ 思ひの焼付は火打石売り―どんな客でも手玉に取る最強若衆、創作に打ち込むファンを葬り去る/ 江戸から尋ねて俄坊主―恋も情けも葬り去る美僧/ 面影は乗掛の絵馬―姿は変われど変わらぬ思い/ 情の大盃潰胆丸―今生の別れに一度だけでもあなたの情けの淵に溺れたい/ 姿は連理の小桜―猛きもののふも迷う若衆美、時間よ止まれ/ 言葉とがめは耳にかかる人様―俺の好きな役者をなじった無礼者は、一刀両断だ!/ 忍びは男女の床違ひ―都随一の女方も驚く、寝殿造りの秘め事/ 京へ見せいで残り多いもの―高家の美姫、死霊となって人気役者をとり殺す/ 蛍も夜は勤めの尻―蛍のように身を焦がす…秘めた恋の行方は/ 女方もすなる土佐日記―半弥はなぜ脇差を客に渡したのか 『歌舞伎若衆編』最大のミステリー/ 袖も通さぬ形見の衣―衣装をすべて借金のかたに取られたら役者は死ぬしかない/ 恨みの数を打つたり年竹―どんな乱暴者でもメロメロにする役者の媚態/ 素人絵に悪や金釘―太夫の櫛より若衆の楊枝/ 声に色ある化物の一ふし―京の涼み床は若・女こもごも悲喜こもごも/ 別れにつらき沙室の鶏―とにかく目立ちたい! 愛情表現も派手な天狗若衆/ 執念は箱入の男―色気づいた人形が愛する役者の名を呼んだ/ 小山の関守―誰が何と言おうと、辰弥は最高だ!/ 心を染めし香の図は誰―たとえ美女でも女は女 うっかり見たら目を洗え それが男の生きる道

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 澤水月 さん

    「男娼ガイド」的に西鶴と同時代の(!)歌舞伎若衆人となり描き、前4巻で展開された意気地と情、凄惨な刃傷沙汰の武士編とかなり風合い変わる。「不潔で嫌な客に身を任せねばならない辛さ、本番のフリで素股を一発」など、どの時代もある光景だろうけど「わ印」でない記録として時に西鶴本人も登場しつつ基本は面白く描く(野郎歌舞伎として前髪落として後、男方で成功するも衆道心あるなど武士ものより寿命長い)。今の芸能界諸問題の根底、差別や性虐待の歴史に触れるわけで中々紹介されないのがわかるしジャ○に触れた帯攻めてる

  • 辺辺 さん

    図書館本。西鶴の「男色大鑑」の後半20話、歌舞伎若衆編の現代語訳である。大凡100名に上る若衆の中でも特に面白く、印象に残る10人のエピソードを描いてる。血生臭な武士編と比べて幾らか穏やかな内容になっている。それにイラスト陣も実力者ばかりで、カラーでみる歌舞伎若衆、こふでさん、九州男児さん、あんどうれいさん、紗久楽さわさん、大竹直子さん、もう麗しくて眼福だわ。とにかく西鶴さんの衆道に対する並々ならぬ情熱がこれでもかというほど盛り込まれてる。西鶴の一押しと別に、個人的に浮世を捨てた美僧と恋に一途な話は好き。

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