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バルトーク (1881-1945)

CD 弦楽四重奏曲全集(第1〜第6番) フェルメール四重奏団

弦楽四重奏曲全集(第1〜第6番) フェルメール四重奏団

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  • ★★★★☆ 

    ヴァニタス  |  Chiba  |  不明  |  2012年09月29日

    バルトークの音楽は表現の幅があまりに広い。この弦楽四重奏曲における暴力と愛撫が複雑に混在する、危機的なまでに追求された表現は比類ない高みに達している。フェルメールQはそうした峻厳さからは距離をとっているようだ。透明で膨らみのある響き。音楽はよく流れ、曲の難度を感じさせない。ただ、贅沢な物言いになるが、この美しさに一抹の物足りなさを感じてしまうのも正直なところだ。

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  • ★★★★★ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2010年07月13日

    バルトークの6曲の弦楽四重奏曲は、ベートーヴェンが作曲した16曲の弦楽四重奏曲にも匹敵する殊玉の傑作である。必ずしも親しみやすい作品とは言えないが、自ら足を運んで採取したハンガリーの民謡などを高い次元で昇華させて効果的に活用するとともに、前衛的な作風をも盛り込んでおり、弦楽四重奏曲という形式の可能性を最大限に発揮させた、非常に充実した内容を誇る音楽であると言える。作曲年代が、バルトークの初期から後期へと多岐に渡っている点も、ベートーヴェンのそれと同様である。これだけの傑作だけに、これまで様々な弦楽四重奏団によって数多くの録音がなされてきたが、本盤のフェルメール四重奏団による演奏も素晴らしい名演であると高く評価したい。演奏の特徴を一言で言えば、非常にわかりやすい明快な演奏と言えるのではなかろうか。もちろん、だからと言って明快さ一辺倒ではなく、緩徐楽章などにおける悲劇的な表情にもいささかの不足も感じられないが、どこをとっても曖昧模糊な感じがしないのが素晴らしい。正に、バルトークがスコアに記した複雑な音型を完璧に表現している点が見事だ。録音も非常に鮮明であり、ナクソスならではの低価格を考慮すれば、費用対効果の観点からも、本盤の価値は相当に高いものと言える。

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  • ★★☆☆☆ 

    ひょうたん  |  東京都  |  不明  |  2008年07月29日

    世評高いフェルメールということで期待して求めたが、どうにも無機的な音響が連続するばかりで、‘音楽を聴いた’感が皆無だし、音響としての面白さも発見できなかった。かえって、改めてABQの精緻+感興に感銘した。

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  • ★★★★★ 

    AUSNAHME  |  宝塚市  |  不明  |  2008年05月26日

    ひのき饅頭さんのご指摘の通り、桁外れな情報量のCDだと思います。およそ気分とか即興性とかに無関係な、計算され尽くした演奏で、細部に至るまで実に丁寧に表現されています。その分聴き手にも息詰まる緊迫感を強いる演奏ですが、決して飽きることはありません。これほどの質の演奏を成し遂げるにには、一流の団体をもってしても、大変な研究と練習量を必要としたことでしょう。彼らの熱意とバルトークへの愛情に敬意を表したいです。

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  • ★★★★☆ 

    除菌クリーナー  |  熊本  |  不明  |  2008年03月30日

    BGMですか。なるほど、言い得て妙ですね。 ストラヴィンスキーが自作「春の祭典」を、ブレーズの演奏よりバーンスタインの演奏を良しとした話を思い起こします。緻密で分析的な演奏が必ずしも曲の意図した姿を正しく表現するとは限らないということですね。初めて見る透視図に舞い上がり、曲の本質を知ったかのような現代的な耳にはこういう演奏スタイルは受け入れられやすいのでしょう。フェルメールは意図してこのスタイルと録音処理を選択したのだと推測します。これはバルトークの今日日的意味を問う彼らのメッセージなのでしょう。

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  • ★★★★★ 

    某団体弦楽器奏者  |  関東  |  不明  |  2008年03月11日

    他の録音、どれでもいい。比較してみると一目瞭然だが、描きこみ量で圧倒的に差をつけている。ヴァントの演奏が、メジャーばかり聴いている人達が最初の頃「音が並べてアルだけ?」と誤解されたのと良く似ている。失礼を承知で指摘する。相当に聴きこまれているファンでなければ、これは単調な音の集まりとしか感じないだろう。クラシックの録音には、聴いてすぐにわかるレベルと、聴くほうにも訓練を要求するレベルのものがあることは知っておいても損はしない。意識的に聴きこむことを薦める。

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  • ★★★☆☆ 

    風呂上り  |  岩手  |  不明  |  2008年02月23日

    録音はメロウでエコーの多いナクソス独特のものだが、この曲には合わない。それでも音の分離は良く細部まで鮮明に聞こえる。この録音のおかげで楽譜上の音を聴くには適したCDだが、音楽を聴くとなると、表現力も解釈も未熟で、実にのっぺりした演奏だ。緊張感も弱く、BGM的に聴くなら良いが、さもなければ、この演奏からスリリングな感動を味わうのは無理だ。

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  • ★★★★★ 

    ラジオデイズ  |  九島  |  不明  |  2006年10月09日

    西欧の団体なら無調でも和声的か旋律的な音階の色付けをするが、フェルメールはピッチのスケールをかなり厳密に仕掛けてくる。そのため相当に厳しい音になっている。民族音楽にヒント得た和音構成や旋法、リズムの応用が、まるで文化人類学者の構造主義者がサンプリングしたかのように明確に提示される。これほど丁寧な録音はもうナクソス以外では無理なのかも知れない。基本的に本流の呼吸で突き詰められた、全ての音へ明確な意味づけを試みて、ギリギリまで弾き込んだ演奏。やりすぎと思う人がいても不思議でないほど徹底して描きこんでいる。

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  • ★★★★★ 

    火へんに華  |  千葉  |  不明  |  2006年07月30日

    最近のナクソスの切り込み隊長的な録音。バルトークの弦楽四重奏は夏にぴったりだと思う。蒸し暑い日に聴くと清涼感を覚える。傑作であるのは疑いないのだけれど、意外にというか、ディスコグラフィは名盤揃いというわけではない。手に入る限りにいろいろと聴いてきたけれど、よく聴くものはわずかしかない。新しい録音ではこのフェルメールSQのものがすばらしく、私に助言を求める人に推薦することにしている。分析的といっても発表会のノリにならず、えげつないまでのデュナーミクがいい。録音も適度な残響成分があり心地良い。

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  • ★★★★★ 

    バルディオス  |  夕方町  |  不明  |  2005年10月30日

    ほんとに良かった。これは凄い。でもバルトークの無調部分のピッチは固定したほうがいいのか、それとも状況に合わせて微妙に揺れ動いたほうがいいのか、どうなんだろうか?この演奏ぐらい徹底して、かつ揺れる演奏はないのだろうか?ゾクゾクしてきた。

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  • ★★★★★ 

    ひのき饅頭  |  愛媛県  |  不明  |  2005年08月28日

    響きを重視し、小さな音型まで語るように歌わしていく。しかも目立たないがリズム処理は正確に紡がれている。分析し尽くされている。素晴らしい。ただアメリカの団体の特徴で音の高さは、上昇音型でも下降音型でも、調性が移行しても、常に同じ高さで提示される。堅牢な技術がそれを支える。結果不協和音が聴感上、より強烈に歪み、唸る。これをどう評価するかだが、私は大賛成。効果音に逃げている音が一つも無く、すべての音が有機的に世界を紡ぎ上げていくおそらく初めての画期的な全集。ここまで練り上げられた演奏は無い。情報量が桁外れです。

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