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尾田栄一郎

本 ONE PIECE 97 ジャンプコミックス

ONE PIECE 97 ジャンプコミックス

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    大湖  |  東京都  |  不明  |  2021年04月09日

    相変わらず全体的にゴチャゴチャしている絵柄で、作者尾田先生の『何がなんでもページの余白を埋めなければしんでしまう病』も発動している昨今のワンピースではありますが、 今巻97巻はその中にあって比較的読みやすい部類ではあったんじゃないかと思われます。 以下、ネタバレを含みますので未読の方はレビュー閲覧にご注意下さい。 ◉飛び六胞とヤマトが良い。 ・まずタイトルにも挙げたカイドウの部下である飛び六胞≠フ6人が、それぞれキャラが立っており非常に良い。 97巻SNSにも言及があるように読者人気も高い面々で、 恐らく『人外ではないデザイン』が久しぶりに揃ったチームであるからだと思われる。 ワンピースでは敵キャラクターが異様にバカでかかったり、奇形であったり、『もはや海賊ではなくてバケモンやん!』と思わせる敵が多くみられたのだが、 飛び六胞の6人は、ウォーターセブン編のカクやルッチ、カリファ、ジャブラ、フクロウ、ブルーノ、ネロなどの『比較的人間に近いフォルム』の敵チームであった為、ストーリー全体がスタイリッシュに見えた。 まずは飛び六胞で唯一、ワンピース読者に馴染みがある海軍のスパイ【X・ドレーク】。 2年前≠フシャボンディ諸島時点ですでに恐竜系古代種の悪魔の実であることが判明していたり、ローとコラソンの過去編で子供時代が登場していたり、元海兵の肩書きで海賊の超新星でありながら実は海軍のスパイで海賊カイドウの部下である、という、某撃の巨人の戦士ライナー・ブラウンも真っ青の二重、三重生活を行なっている。 しかも加入期間短いなか、同じく傘下に加わったアプーやホーキンスを差し置いて彼らより上位§gの飛び六胞に出世している手腕は、有能なドレークが今後良くも悪くも非常に厄介な存在になっていく暗示とも取れる。 続いては【ササキ】。 容姿から大柄の魚人のようにみえる風体で、カイドウやヤマトのように日本名を持つ。 和彫を入れており、昔ながらの任侠を重んじる硬派な海賊のようだ。 キングから元海賊団船長であったことが明示されており、実力も非常に高いと推察されるが、馴染みの狂死郎(傳ジロー)が訪問した際には抵抗することなくお縄に付くところを見るに、心許した相手には疑いの前に人情を持つキャラクターだと思われる。 完全なる悪ではなさそうで、読者好感度も高い人物であろう。今後の登場に期待できる。 続いては【フーズ・フー】。 ササキと同じく元海賊団船長で、飛び六胞内では最も過激派に見える仮面の男。 キングにタメ口を張ってクイーンに対しても思うことがあるようで、野心の塊であると共に実力も相当高そうだ。 自身の元海賊団ごとカイドウに参入しており、部下達には自身と同様の面を付けさせている。女性を左右に侍らせている点から自分が最上≠セとする思想が見られ、いずれ幹部やカイドウの座も欲する強欲さがみえる。 フーズ・フーも良いキャラだが、強欲が先行しすぎておりドツボにハマって悲惨なやられ方を見せてくれそうだ。 続いては【うるティ&ページワン】 まさかの姉弟の恐竜系古代種ペア。うるティは弟のページワンを溺愛しており、それ以外は過激な言動を行うわかりやすいキャラ。それなのにイスの座り方は非常に女性らしいおしとやかな座り方で、育ちの良さが垣間見える。 我らが主人公ルフィの武装色の頭突きとほぼ互角で、ルフィの実力をその一撃のみで察知し即座に強形態に変身する戦況把握能力に長けている。慢心しないその感覚は、女の子ながら歴戦の強者であることが見てとれる。 弟のページワンは以前、ドレークと共にワノ国本土にて登場。恐竜形態のみ登場していたが、今回人間の状態にてお披露目となった。 座り方が控えめで可愛く、女性人気も高そうなページワンは耐久性に優れ、突っ走り気味な姉に振り回されがちである。 実は自分に自信があると見られ、服を脱いだ際には胸にかけて自身の名前の入れ墨を施しているのが判明している。 飛び六胞最後は【ブラックマリア】。 妖艶で巨体な女性で、自身が保有する巨大な花魁館を持ち、船長カイドウに取り入るさまは花魁としての高い経験値を見せる。 非常に美麗で華やかな女性であるが、ほかの飛び六胞と比べて強く我を主張していない点が、腹に一物抱えている印象を抱く。 巨躯のカイドウと対等に酒を注げる存在として生み出されたようだが、花魁館入り口に『女難』と大きく記載があるように、カイドウもしくはオロチが慢心した際にどんでん返しを起こすかもしれない。 そして今巻ラストに登場する新キャラクター『ヤマト』。 カイドウの雷鳴八卦(うるティによると威力はカイドウの半分のようだが)を使いこなし、ルフィともほぼ対等に渡り合える戦闘力を有する新キャラ。仮面を取るまでは、口調も丁寧だし、ルフィとなんらかの関係性がありそうだし、サボ再登場時のように(かつての顔見知りキャラの再登場か...?)と期待したが、実は女性で、エースやおでんと関係性がある人物であると素顔を見せる。 ワンピースのメイン女性キャラは顔がわりと似てるので、出来ればヤマトは男がよかった。 登場の仕方や発言から、この鬼ヶ島編では彼女をメイン視点に描かれていきそうだが、 『父と娘』って最近ドレスローザでやったよな、と思わせられる。 なんにせよ久しぶりのメインどころの強キャラ登場に多少ワクワクさせられたのは事実だ。 今巻97巻は、飛び六胞と新キャラ・ヤマトの巻である、と言っていい。 マルコやジンベエらも合流し、『これから開戦しますよ!』と風呂敷を広げたはじまりの巻だ。 なので期待値を上げた締め方をしており、この巻だけで『面白い』『つまらない』を判断するのは早計であると思われる。 もうすぐ100巻。ここまで読んできたんだ。多少、最近のワンピースはゴチャゴチャしているし読みにくいのは間違いないが、 ここまで多くの時間と楽しみを味わせてくれたワンピースの最後をしっかり見届けていこうと思う。 離脱するのはまだ早い!

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