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ベートーヴェン(1770-1827)

CD 交響曲全集 外山雄三&大阪交響楽団(6CD)

交響曲全集 外山雄三&大阪交響楽団(6CD)

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    kadoshin  |  東京都  |  不明  |  2020年12月21日

    6枚組ですが、コンパクトなケースに入っています。昔の2枚組6600円とかの時代の2枚組ケースの大きさです。ただ開けるところが多すぎて、壊れないかと慎重になります。 最初に、帯に書かれている「浪速のバンベルク響がここまでやった」というのは、何とかなりませんかね。誰か評論家が言ったのかと、いろいろ調べてみたんですが、出典がはっきりしません。キングの担当者が考えたのでしょうか。大阪はハンブルクとは姉妹都市ですが、バンベルクとどうつながるのか、意味不明です。もちろん、オーケストラのサウンド自体もまったく別物だと思います。「売らんかな」でキャッチコピーを付けるなら、もう少し気の利いたものにしてもらいたいものです。以上は、演奏とは関係ない感想です。 さて、2016〜2020年にかけて行われた外山マエストロのベートーヴェン。ライナーノートによると、意外にもマエストロにとっても、大阪響にとっても、ベートーヴェンのチクルスは初めてとのこと。まあ、チクルスといっても足かけ5年かけているので、厳密な意味でのチクルスとはいえないかもしれません。 全体の印象を記すと、先に発売されたチャイコフスキー4〜6番の演奏にも共通する特性が感じられます。遅めのインテンポ、各楽器をしっかりと鳴らしながら、踏みしめるように歩みを進めるどっしりとしたベートーヴェンです。 1番、冒頭の属7和音からくっきりとした輪郭で音価をしっかりと取った木管を鳴らします。主部に入っても遅めのテンポで堂々の横綱相撲。第2楽章はさすがに少しテンポが遅く感じます。他の緩徐楽章でもそうですが、だれるというわけではありませんが、遅くてもチェリビダッケのように手練手管を使わないので、なんとなく重いだけに感じる場面もありました。 スケルツォも遅め、これも少し重く感じます。フィナーレコーダは盛り上がります。 1番だけ書きましたが、他の曲もだいたい似たような印象でした。唯一、7番は序奏から早め、アレグレットも早めで意表をつかれました。3楽章からはまたじっくりテンポでしたが、フィナーレはインテンポで各楽器を鳴らしきった迫力が相当なものがありました。 個別に書いていくとキリがないので、この辺にしますが、チャイコフスキーでは、遅いインテンポの中にも結構旋律のバランスなどに独自の解釈も見せていたのに対し、ベートーヴェンではそうしたことはまったく感じさせず、押しても引いてもびくともしない演奏であると感じ、そこが少し物足りないと思ったのも事実です。それはマエストロの見識なのだと思いますが、ベートーヴェンだとこちらもかなり好みが出来上がってしまっていて、あそこのフルートがもう少し聞こえて欲しいな、とかここはティンパニ鋭く打ち込んで欲しいなとか、思った瞬間がありましたので、星4つとさせていただきました。 最後に第9について。練習の時、ソリストの一人(だれかは明かされていません)に「あんたはそんな歌い方するのか」と怒ったというエピソードが伝わっています。楽譜通りでなかったのではないかと推測しますが、この録音を聴く限り、4人のソリストは大変まじめに歌っています。外山マエストロに一喝され、頑張って歌ったのかと思うと、少し微笑ましくなります。

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