グッバイ・イエロー・ブリック・ロード 東京バンドワゴン
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WM-102 | 不明 | 不明 | 14/June/2021
小路先生の代表作である「東京バンドワゴンシリーズ」の、第16弾 です。今回はいつもの下町大第族の出番はほとんどなく、ロンドン での出来事が描かれます。そして長編です。 現在はロンドンに住んでいる藍子の夫であるマードックが突然行方不明になります。 レコーディングのため藍子宅を訪れていた我南人、研人とバンド仲間が解決のために 奔走します。 番外編のため、物語の半分がロンドンの警察官の視点で進みます。このためいつもの シリーズより犯罪性も高そうに見えます。逆に、本当に犯罪が進行しているのか どうか、読者も疑問を持ってしまう微妙な加減が、ミステリーにも強い小路先生 の妙味だと思います。犯罪者、マードック、藍子と家族、ロンドン警察を結ぶ 様々な接点に、これまでシリーズを紡いできた要素が集約されているところに、 今回の番外編の一番のおもしろさがありました。 強いて言えば、解決がややご都合主義に見えるかもしれません。しかし小路先生 はシリーズの最後に必ず「たくさんの涙と笑いをお茶の間に届けてくれた テレビドラマへ」と謝辞を送っています。物語が幸せに描かれること、これが 「東京バンドワゴンシリーズ」で最も力点を置いているところなのだと 思います。 とてもおもしろかったです。0 people agree with this review
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