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Chopin (1810-1849)

CD Fou Ts'ong Plays Chopin -The Complete CBS Album Collection (10CD)

Fou Ts'ong Plays Chopin -The Complete CBS Album Collection (10CD)

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    てつ  |  東京都  |  不明  |  01/January/2022

    このディスクを聞くと、間違いなくショパンに対する理解と愛情が深まる。フー・ツォンの演奏はそういうショパンである。聞いてすぐ感じたのが「深淵」であること。バラード1番の最初のC音の深いこと。最初から闇に引きずり込まれそうになる。リマスターのせいか録音が思ったより良く、フー・ツォンの意図が明確にわかる。低音は奥底まで深く、高音は雷のように空気を引き裂く。彼独自の倍音もとても美しい。それでもショパンの本質は人の心の奥底にあるものだ、決して美だけではない、と彼の持つ美音で逆説的に語る。十八番の夜想曲とマズルカの暗さと深さも比類ない。私もWJMさん同様、若いときフー・ツォンを実演で聴いたが、本当に今、このショパンを聴いて、もっと丁寧に聴いておけば良かったと心から悔いているし、レヴュワー各位同様、ピアノを、ショパンを愛するなら、このディスクをぜひ聴いて欲しいと願わずにいられない。フー・ツォンは録音に恵まれなかったのが残念であるが、MERIDIANレーベルに90年代録音シューベルトやドビュッシーの前奏曲集があるらしい。ぜひ日の目を見て欲しい。彼に限らずだが、良いピアニストは後世のために録音を残して欲しい、と心から祈りたい。

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    ぬぬぬ  |  不明  |  不明  |  27/December/2021

    おっ、復活! 今までのCBS箱で予約途中で予約停止になった例は、ワッツ箱とバドゥラ=スコダシューベルト箱。いずれも初期ロット製造不良交換で、しばらくしてから安定流通。これは今の所エラーは発見していないので、本当に売り切れだったんだろう。内容は、技巧は超一流ではないが、情念は最強。ショパンファンは絶対持っておいた方が良い。JVCから出ていた時書いてあった録音データはここには皆無だが、オリジャケの裏を見ると、CBSが本当にわからなかったんだなということを理解。

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    WJM  |  奈良県  |  不明  |  07/December/2021

    売り切れ間際のギリギリで入手しました。 フー・ツオンさんの演奏はどれもこれも入手困難なディスクばかりで、たまに中古で出ているのを見つけたとしてもとんでもない高値がついていたり、なかなかまとめて聴けずにいました。 大昔JVCからでていたものと同一の音源もありますかね? ノクターンなんかを聴き比べると、今回のCBS盤は音質が改善されている分、感動の度合いが高まった気がします。 で、演奏ですが、情念といいますかなんと言いますか、凄い! いまから30年以上前、私がまだ20代のころ、ずいぶん年長の調律の方が「フー・ツオンって奇跡だよ」と言われていて、当時はその意味がよくわからなかったのですが、いま、自分があの頃のその方の年齢に近づいてみて感じるのは、フー・ツオンは奇跡だなということです。あの頃、何度もリサイタルを聴いたわけですが、もっとちゃんと聴いておけばよかったと今になって悔やんでいます。限定盤ということではなく、通常入手できる状態にしていただけるとピアノを愛する人にとって幸せだと思います。

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  • ★★★★★ 

    slave  |  東京都  |  不明  |  20/November/2021

    フー・ツォンは、実力の割には評価されなかった演奏家だろう。 彼の解釈が独特であるところが一因かもしれない。 音を非常に洗練させて綺麗に仕上げようという感性が東洋的であるということもあるだろうと思う。音楽は音が綺麗であることに価値があるわけではないからだ。 ともあれ、非常に貴重なセットだ。 Disc.4の1. ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 Op.35『葬送行進曲付き』は、既出のSBK 42507に含まれていた音源だろう。このCDには、他に「別れの曲」「雨だれ」ノクターン第4番が含まれていた。 Disc7は、VDC-1024で出ていたものと曲順まで全く同一である。 従って、2枚半が初出ということになるが、それでも、この機会に買い直しておく必要がある。 ツォンの演奏はMERIDIAN以外にも、彼の若い頃の音源がMUZAからLPで発売されていたように思う。こういう演奏家は、なかなか網羅的に出版されることがないので、今回の企画は貴重だ。 近年、発売開始前に売り切れになるということは稀だろう。 孤高の芸術家、ツォンらしい最期である。

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