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Haydn (1732-1809)

CD Late Symphonies Vol.1 -Nos.93, 94, 95 : Adam Fischer / Danish Chamber Orchestra

Late Symphonies Vol.1 -Nos.93, 94, 95 : Adam Fischer / Danish Chamber Orchestra

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    てつ  |  東京都  |  不明  |  16/August/2023

    常に徹底した譜読みで、我々を感心させてくれるアダム・フィッシャー新盤はハイドンのロンドン交響曲集、その第一弾が登場。フィッシャー自身の前の録音を聞き直してみたが、前録音は目指していたのが「全集スタンダード」なので、よく言えば「かっちりした造形」であり、悪く言えば「個性がない」演奏だった。現在のフィッシャーは、ハイドンでまだやれることは多い、とばかりに再録音を熱望したのではないかと思える。モーツァルトも、シューマンも、メンデルスゾーンだって、まだ録音していないのだから。 さて演奏だが、いつもの通り独自の譜読み満載。93番の第二楽章などいきなりソロから始まって、思わずスコア見返してしまった。当然ソロの指定などない。でも、それがチャーミングなので納得、さすがと思わせる。94番第一楽章の上行音形でのちょっとした装飾音符とか、第二楽章冒頭とか、考えられることは全て実行するフィッシャーの面目躍如である。とにかく聴いていて発見が多過ぎる。そしてこれがフィッシャーなのだと納得する。 加えて特筆したいのだが、今回フィッシャーは、弦楽器の音に拘り、敢えて、強く弾かせない。常に少し浮かせるようなボウイングで、ハイドンの交響曲から「重さ」を取り払った。一聴して手を抜いたような音なので、ビックリしたが、意図の明確さがわかってからは、透明感が表に出てくる。おそらく、ハイドンの頭にあったのは、こういう音響なのだろうと思わせた。 ハイドンのロンドン交響曲集は名盤が多い。私はミンコフスキとファイが双璧だと思っていたが、ここにまた、独自の存在感を放つディスクが登場した。このアプローチはフィッシャーという演奏家の己を賭けた覚悟であり、これに共感を覚える方には、間違いなく名盤である。

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