Ranpo Edogawa

Books パノラマ島綺譚

パノラマ島綺譚

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    海尾水  |  神奈川県  |  不明  |  12/April/2021

    パノラマ島綺譚は江戸川乱歩でもかなりの傑作である。他の方も指摘されているが、純文学をも言える芸術性の高さがある。悪役の最期は壮絶で美しい。

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    白塗りのサル  |  神奈川県  |  不明  |  22/November/2009

     作者自身、この作品に関しあまり評価していないようであるが、谷崎潤一郎の「金色の死」と比較し、純文学の視点で幻想小説としてとらえると面白みが出てくる作品であると思う。  後年「大暗室」のような同系統の作品が登場するが、まだこの時点では発端の作者独特の日蔭者の生活者の視点から、大正時代の都会生活者の思想が垣間見え興味を引く。(谷崎、宇野浩二に通ずる世界。)  作者の力は長編より、中編、特に短編に素晴らしき輝きを感じる。  この後、名作「一寸法師」執筆後、作者はしばらく休筆の後開き直り、大衆文芸としてのスリラー長編を発表して行くことになり、分岐点となった作品としても面白みがある。 (休筆後の蜘蛛男以降のスリラー長編にも大衆文芸としての輝きは十分に発揮されている。)

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