antiquerose  |  不明  |  不明  |  01/January/2017

ブル8マニアであれこれ聴いておりますが、こちらは中でもかなりレア。貴重な演奏です。第１稿1887年ノヴァーク版ということも然ることながら、演奏のクオリティ、透明度が極めて高い。管楽器の響きの美しさ、弦の繊細にして一丸となり拡がる力。それを導く指揮は圧巻。ラストは光の柱が見える演奏です。ブルックナーが苦手な方にこそ、オススメしたい。これまでの認識が変わるでしょう。ウェルザー＝メストの持ち味、ウィーン気質、軽やかさ、リズム感。重厚さの中に、羽が生えたような天上のブルックナーを聴くことが出来ます。存命する指揮者の中でも、彼は屈指のブル8奏者だと言えます。

 

Pitopito  |  宮城県  |  不明  |  13/August/2011

柔らかな歌と豊かな響き、素晴らしい演奏の映像作品でした。 第8番・第1稿の実演を聴ける機会はなかなかないと思い期待していました。第1稿に対する個人的な印象は、聴き慣れた第2稿と異なって音楽の横の流れが途切れやすい（いわば）ゴツゴツとした印象と冗長さでした。 この演奏ではそうした第一稿の負の面がほとんど感じられず、この音楽のもつ力にぐいぐいと引き込まれていきます。この曲にかける指揮者の意気込みと熱意あふれる楽団員のつくりだす響きが、第1稿のもつ新しい魅力を発見させてくれると思います。