Kronos Quartet

CD Early Music

Early Music

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    もくでん  |  大阪府  |  不明  |  10/February/2019

    現代音楽の旗手クロノス・クァルテットが何と古楽に挑んだ、実にユニークなアルバム。とは言っても全曲が古楽ではなく、ペルト、ケージ、シュニトケらの作品が各所に挿入され、古楽と現代音楽が、不思議にも互いに違和感を生じることなく平和に共存しております。さらに、様々な民族楽器がエキストラとして参加しており、列挙しますと、Bagpipe バグパイプ(スコットランド)、Zhong Ruan 中阮、Da Ruan 大阮(中国)、Nickelharpa ニッケルハルパ(スウェーデン)などが随所で絶妙な効果をアンサンブルに与えています。中阮、大阮は胴体が円形の、琵琶によく似た弾撥楽器ですが、ダウランドの『古風なラクリメ』で何とリュートの代わりに用いられています。ニッケルハルパはBISからCDが出ておりご存じの方も多いでしょうが、弓で演奏する擦弦楽器ながら、左手はフレットを押さえるのではなく鍵盤楽器のようなキーを弾くという、実に興味深い民族楽器です。収録曲の殆どが 2〜4分程度で短い曲が多数並びますが、唯一、ペロタンのオルガヌム『ヴィデルント・オムネス(地上の全ての国々は)』は、夭折したマンロウの遺作となった『ゴシック期の音楽』で広く知られるようになったもので、クロノスは12分近くを要して真面目にオルガヌムを演奏しております。シュニトケの曲が静かに閉じた後、教会の鐘が静かに鳴り響いてアルバムは終わります。ここでのクロノスは、時を超えて永遠の静寂を探し続ける旅人なのでしょう。なお、解説書の末尾に小さく ”In memory of Adam Harrington”(おそらく、第1vn デイヴィッド・ハリントンの御尊父でしょう)と記されております。

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