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ブルックナー (1824-1896)

DVD 交響曲第9番 バレンボイム&シュターツカペレ・ベルリン(2010)

交響曲第9番 バレンボイム&シュターツカペレ・ベルリン(2010)

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2015年04月12日

    2010年6月のブルックナー・ツィクルス最終日の録画。このコンビの近年におけるベスト・フォームを記録した演奏に挙げていいだろう。第1楽章冒頭からトゥッティ(かつての言い方だと第1主題提示)に至るまでのテンポの動かし方(徐々に加速+最後に急減速)はフルトヴェングラーそっくり。かつてのバレンボイムの場合、こういう所がどうも「とってつけたように」不自然に聴こえたのだが、今やフルトヴェングラー様式−−と呼んでいいのでしょうね。今やわれわれはフルトヴェングラーしか聴かないが、20世紀前半の演奏ではこういうテンポ操作はかなり普遍的であったはず−−は完全に消化され、彼の身についたものになっている。たとえば、前日に演奏された第8番最後のアッチェレランドも、確かに加速はしているのだが、今やごく自然に納得できるものになっている。ただし、8番の場合は手抜きのない誠実な演奏ではあるが、表現が穏当なものになった代わりに、かつてのようなスリリングさが失われたとも言える。それに比べるとこの9番は最後まできわめてテンションが高く、表現意欲がみなぎっている。第1楽章再現部冒頭やコーダの圧倒的な気迫、スケルツォ主部の荒々しさも出色。第3楽章のいわゆる「生への訣別」部の壮絶な響き、コーダ直前の不協和音の強烈さも凄まじいかぎりだ。

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