交響曲第2番、フィンランディア、カレリア組曲 マリス・ヤンソンス&バイエルン放送交響楽団
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京都 | 京都府 | 不明 | 2017年09月04日
カレリアと交響曲の演奏は気に入りました。フィンランディアは他の演奏でも良いかなという感じです。フィンランディアはもう少し情緒的な演奏の方が好きですが、そもそもヤンソンスはそういう演奏を狙っていない感じを受けました。ムラヴィンスキーのシベリウス演奏もそんな印象を受けますが、そこはかとなく同じように禁欲的な印象を受けます。カレリアは3種類くらいしか聴いていないので比較できませんが、演奏のクオリティで言えば、比較せずともみずみずしい名演であることは明らかです。シベ2は今までにオスロ、コンセルトヘボウとも演奏していますが、個人的にはこのバイエルン盤が一押しです。コンセルトヘボウとのを美演とするなら、こちらは重厚な熱演です。ただし、そこはヤンソンスですので粗さはありません。美演をとるか熱演をとるかは、なかなか気分次第なところもあり、甲乙つけがたいですが、それでもコンセルトヘボウよりバイエルンを取る理由としては、主に2楽章にあります。他の楽章はあまりテンポに差がありませんが、2楽章だけはバイエルン盤が長くなっており、音楽的な流れを維持しつつも、見得を切るところはきっちりやってくれます。コンセルトヘボウとの演奏は休符を恐れてサラサラしすぎでしたから。このあたりのバランスがこの盤の優れているところで、それゆえにこの演奏をとる機会が多くなっております。3楽章の推進力も素晴らしいですし、4楽章のテーマの提示もこれ以上ないくらい立派にヴァイオリンが歌っています。全体を聴き終えて感じるのは、ローカルな作曲家ではなく、ワールドワイドな交響曲作曲家としてのシベリウス像でしょう。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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