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ムソルグスキー(1839-1881)

CD 『ボリス・ゴドゥノフ』全曲 ロヴロ・フォン・マタチッチ&NHK交響楽団、ミロスラヴ・チャンガロヴィチ、ニコラ・ギュゼレフ、他(1965 ステレオ)(3CD)

『ボリス・ゴドゥノフ』全曲 ロヴロ・フォン・マタチッチ&NHK交響楽団、ミロスラヴ・チャンガロヴィチ、ニコラ・ギュゼレフ、他(1965 ステレオ)(3CD)

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  • ★★★★★ 

    Opus.83  |  東京都  |  不明  |  2019年02月05日

    最近ゲルギエフ指揮の映像を見て、50数年昔を思い出しました。このマタチッチによるボリスは私の最高の音楽体験です。それまでにもベルリン・ドイツオペラやイタリア・オペラなど、もちろん日本のオペラも見聞きしていましたが、スラブ・オペラと銘打ったザグレブ歌劇場公演ほどの感銘を与えてくれた音楽はありませんでした。ムソルグスキーの音楽が素晴らしいのはもちろんですが、チャンガロヴィチの声と圧倒的な演技、シュイスキー公役のフラーニョ・パウリック始め、どの配役もはまり役という隙のなさ。とくに聖愚者のイーヴィツァ・キシュは全幕をムソルグスキーの意図通りに締めくくるのにこれ以上はない歌を聴かせてくれました。そうです・・この公演は、リムスキー・コルサコフ版ではありません。クロームイの森で「泣け、ロシアの飢えた人々よ」と聖愚者が寂しく歌って幕となるのです。 マタチッチは幕切れのピアニッシモを最後まで聴かせるため、後ろ向きのまま客席に向かって手で制しました。ああ何と日本人は拍手をしたがるのでしょうか。音が終わる前に拍手が起きてしまい、マタチッチはがっくりと椅子に座ってしまったのです。上の階で見ていたのではっきりとわかりました。せっかくのムソルグスキー版が台無しです。CD化するときにカットしてしまったのはそのせいでしょうか? 私は、エアチェック・カセットで残しているのでCDは買っていません。

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  • ★★★★☆ 

    禅済  |  三重県  |  不明  |  2018年06月26日

    私も高校生の時この公演を見て(ただし、テレビで)いたく感動した一人。チャンガロヴィッチの歌唱と演技、合唱の力強さ、そして何より聖愚者のキシュ等々挙げればきりがないが、CDでは半分も伝わってこないのも事実。映像は残っていないのだろうか。デルモナコのオテロ(1959)、道化師(1961)等の映像があるのだから、この公演もあって不思議でない。あれば是非とも発売してほしいものだ。 第四幕の聖ワシリー寺院前広場のシーンがこのCDには入っていないので評価は星四つ。実際の公演では上演されたと(朧げな記憶だが)思うが。テレビの解説でも、一般の公演では省略される聖ワシリー寺院の場を特に上演すると言っていたような気がする。このCDには聖愚者が子供たちに金を奪われるエピソードが入っていない。聖ワシリー寺院の場を省略した録音では、このエピソードはクロームィの森の場でとってつけたように挿入されているが、本来は聖ワシリー寺院の場にあるべきもの。回りくどくなったが、このエピソードがクロームィの森の場にないということは聖ワシリー寺院の場が上演されたからではないか。そうでないと、リーフレットの5ページの記述は矛盾する。その後ボリス・ゴドゥノフのレコードを初めて買った際に聖ワシリー寺院の場が入っているかどうかを確認したので、私の記憶が正しいと思うが、どうだろうか。どなたか真相をご存知の方がおられたら是非教えていただきたい。

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  • ★★★★★ 

    Ochs  |  神奈川県  |  不明  |  2017年12月21日

    私もの大学生の頃このチャンガロヴィッチの舞台に接して以来、それまで聞いていたペトロフやクリストフ、その後のギャウロフらのボリスが物足りなくなった。今聞くとやはり旧時代のスタイルだが、その存在感はすごい。対照的に端正なギュゼレフのピーメン、マタチッチの熱っぽい指揮も素晴らしい。

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  • ★★★★★ 

    mari夫  |  東京都  |  不明  |  2016年11月01日

    高校生の頃に文化会館の最前列に近い席でこの公演(同じ日かどうかは分らないが)を聞いた。名前だけは知っていたマタチッチが容貌魁偉な巨体を現すと何とも底力のある野太い音楽が響き出し、幕が開いてチャンガロヴィッチが姿を現すと、爛々と光る歌舞伎役者みたいに大きな目で演技し、柔らかく底知れないバスの美声でタイトルロールの懊悩を手に取るように劇的に描き出した。クリストフだと陰険で酷薄な僭主としてのボリス像が強烈だが、チャンガロヴィッチは子供たちを思いやる優しい男が、魔がさして犯した罪に押しつぶされる心理劇になる。もう半世紀以上も前のことだが、あちこちの細部を昨日のことのように覚えている。とくに歌うよりももはや語るようになる箇所は実に独創的な名人芸だ。翌年来日したカラヤンが、ギャウロフで計画していた「ボリス」の録音の参考にNHKのスタジオに赴いてこれを視聴し、「NHKは素晴らしいボリスを手に入れたものだ」と感嘆したエピソードがあったし、マタチッチに圧倒されたN響が以後密接な関係を築いたという因縁の上演でもある。それ以降内外で見た幾多のオペラをも凌ぐ強烈な体験だった。テレビの中継でも見たし(あの名演技は本当に映像付きで欲しい)、FMのエア・チェックをオープン・リール・テープで録音してもっていた。しかし、それももう聞けず、チャンガロヴィッチは録音がなかったわけではないのにどれもCD化されていない。機会があるたびに何とかならないものかと思ってきたのだが、遂に半世紀を経てCD化され、実に感無量だ。お義理でない拍手が凄くて、CDで聞く分にはいささか邪魔だが、自分のも入っているかと思うと個人的な思い出が倍加される。人様のレビューを云々するのは失礼だと思うが、下の方が音について述べられている感想は、ちょっと驚いた。同時に他の盤も買ったので、「ボリス」との「再会」の楽しみは後回しにしていたのだが、このレビューを見て、そんなはずはないけどと慌てて再生してみて、65年のライブとしたら極めて良好な音に安堵した。生のチャンガロヴィッチの声は更に底光りのする声だったような記憶はあるが、なんせ半世紀前の記憶である。この再生音でも不足は全くない。発売に深く感謝したい。4幕ではワシリー寺院の場が省略され、しかも2場と3場を引っくり返して、白痴の唄ではなくボリスの死で終るが、民衆に焦点を当てた歴史劇としての前者での終結は『ヴォツェック』の幕切れと並ぶ 印象的なエンディングであるにしても、これだけ強烈な主役を頂いた上演としてはボリスの死でのエンディングはそうでなければと思わせる。時系列としてもこれが自然な並びである。これは、そうした版の問題を超えて、日本のみならず世界に共有されるべき名演だ。

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  • ★★☆☆☆ 

    エンリーコ  |  千葉県  |  不明  |  2016年10月23日

    スラヴ・オペラのチャンガロヴィチのボリスは凄かった。 とデル・モナコのオテッロやカニオを聴いた人が口を揃えて言っていたから、大いに期待していたが、ステレオと雖も録音が1961年のイタ・オペと同レベルで、これでは「ボリス」にはキツイ。恐らくはもっと凄い演奏だったのだろうと思うのだが、低音が特にモコモコで伝わってこない。チャンガロヴィチやギュゼレフの声すらも威力がないように聞こえるからツライ。 それと、時代を考えれば仕方がないのかもしれないが、リムスキー・コルサコフ版で「ボリスの死」で終わるのも興醒め。

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