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Shusuke Michio

Books 透明カメレオン 角川文庫

透明カメレオン 角川文庫

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    WM-102  |  不明  |  不明  |  03/March/2021

    道尾先生の作品には、「すれ違い」が重要なキーとして登場します。 本作ではこれとは微妙に異なる「勘違い」が、ストーリー前半で 展開されます。そしてこの「勘違い」が本作をユーモアあふれる 作品に仕上げています。 主人公は冴えない容姿ながらかっこいい声の持ち主であるラジオ 番組の男性DJです。主人公の勘違いが妄想へ発展、これが 道尾先生作品の中で屈指の笑いを誘います。 後半では道尾先生のもうひとつの重要な要素である「嘘」が 展開されます。この「嘘」が、本作をユーモア小説にとどまらせない 絶妙の役割を担っています。 私は、後半を読んで、道尾先生の2007年の作品「片目の猿」を 思い出しました。「片目の猿」ではマイノリティーへの、「透明カメレオン」 では心に何かを抱えている人たちへの深いまなざしが、主人公を通して 見えてきます。 とてもおもしろかったです。

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