ヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタ、管楽器ソナタほかを高度な演奏で
サン=サーンス:ソナタ全集
トルトレッリ、ファヴァレッサ、サンタ・チェチーリア・ローマ・アカデミア・ソリスト、ほか
サン=サーンスの天才ぶりがよく示されているのが各楽器のために書かれたソナタ集です。サン=サーンスは86歳で亡くなるまで現役で作曲も演奏もおこなっており、このソナタ集に収録されているオーボエ・ソナタ、クラリネット・ソナタ、ファゴット・ソナタはどれも85歳のときの作品ですが、豊富な楽想と多様な形式のアイデアが変化に富む音楽を生み出し、現在でも管楽器界隈で人気があります。
2曲のヴァイオリン・ソナタ、2曲のチェロ・ソナタも多彩な要素を盛り込んで「ソナタ」という伝統的な形式に変化をもたらしています。
組み合わせの「ヴァイオリンとピアノのための子守唄」、「ヴァイオリンとピアノのためのトリプティーク(三幅画)」、「ホルンとピアノのためのロマンス」、「フルートとピアノのためのロマンス」、「フルート、オーボエ、クラリネット、ピアノのためのデンマークとロシアの歌によるカプリース」は、それぞれ工夫が凝らされた曲調で、サン=サーンスの発想の豊かさが証明されています。
こうしたサン=サーンスの魅力は、いわゆる「雰囲気系」のぼんやりした演奏や録音では伝わりにくいので、このセットのような、はっきりくっきり系の演奏&録音で聴くと面白さも増す印象です。
ブックレットには単売時の英文解説が掲載(12ページ)。ヴァイオリン・ソナタ集は、現在、大阪から
Da Vinci Classicsレーベルを運営する音楽学者のエドモンド・フィリッピーニ、チェロ・ソナタ集はピアノ演奏者のマリア・セメラーロ、管楽器ソナタ集はピアノ演奏者の蒔田朱音がそれぞれ執筆しています。
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作品情報
CD1
ヴァイオリン・ソナタ第1番
ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調 Op.75 24'17
1. 第1楽章 7'27
2. 第2楽章 6'42
3. 第3楽章 3'57
4. 第4楽章 6'11
作曲:1885年10月13日までに完成(50歳)。
出版:1885年12月、デュラン社(パリ)。ベルギーの名手マルシック(1847-1924)に献呈。
初演:1886年1月9日、マルシック、サン=サーンス(パリの室内楽協会「ラ・トロンペット」)。
「急・緩・急・急」の4楽章構成で、第1楽章アレグロと第2楽章アダージョはアタッカで連結され、第3楽章(スケルツォ)と第4楽章(フィナーレ)も同じく連結されているので2部構成と見ることもできます。明快な形式感と魅力的な旋律による親しみやすい作品。第4楽章は小気味よい「無窮動」です。
マウロ・トルトレッリ(ヴァイオリン)
アンジェラ・メルーゾ(ピアノ)
録音:2013年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
子守唄
子守唄 変ロ長調 Op.38
5. アレグレット 5'35
作曲:1871年(約36歳)。
出版:1874年、デュラン社(パリ)。ポール・ヴィアルド(1857-1941)に献呈。
サン=サンスは歌手で作曲家のポーリーヌ・ヴィアルド(1821-1910)の家族と長く親しくしており、作品を献呈したポールはヴィアルド家の末っ子で当時14歳。ヴィアルド家はポーリーヌが舞台から引退して作曲や教育に専念する目的でバーデン・バーデンに移住していましたが、普仏戦争のため同地にいられなくなり、イギリスを経て1871年にツルゲーネフ(1818-1883)らとパリに戻っていました。ポール・ヴィアルドは4年後にヴァイオリニスト・デビューし、9年後にはサン=サーンスと公演旅行にも出かけています。
この「子守唄」は、どこか「白鳥」にも通じるところのある旋律美の際立つ作品です。
マウロ・トルトレッリ(ヴァイオリン)
アンジェラ・メルーゾ(ピアノ)
録音:2013年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
ヴァイオリン・ソナタ第2番
ヴァイオリン・ソナタ第2番変ホ長調 Op.102 21'14
6. 第1楽章 7'13
7. 第2楽章 3'48
8. 第3楽章 5'40
9. 第4楽章 4'33
作曲:1896年2月から3月(60歳)。エジプト。
出版:1896年、デュラン社(パリ)。カランバ夫妻に献呈。
初演:1896年6月2日、サラサーテ、サン=サーンス(パリ、サル・プレイエル)。
サン=サーンスの若い室内楽仲間で、1883年にパリ音楽院でプルミエ・プリを得て卒業した夫婦(ヴァイオリンのレオン=アレクサンドル・カランバとピアノのリー=ルイーズ・アドルフィ)からの委嘱作。
ロマン派風の激しさも持ち合わせる明快な第1番に対して、軽快で目の詰んだ情報量の多い作風は独特で、サン=サーンス自身が「8回目の演奏で初めて理解される」とも言っているように、慣れさえすればとても魅力のある作品です。
マウロ・トルトレッリ(ヴァイオリン)
アンジェラ・メルーゾ(ピアノ)
録音:2013年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
トリプティーク
トリプティーク(三幅画) Op.136 13'02
10. 第1曲 初穂 5'28
11. 第2曲 コンゴの光景 4'43
12. 第3曲 陽気さ 2'51
作曲:1912年(約77歳)。
出版:1912年、デュラン社(パリ)。ベルギー王妃エリザベート・ド・バヴィエール(1876-1965)に献呈。
エリザベート王妃国際音楽コンクールで知られるベルギー王妃は自らヴァイオリンを弾き、子どもたちに教えてもいました。
トリプティークは親しみやすい楽想の小組曲。コンゴは当時ベルギーの植民地。
マウロ・トルトレッリ(ヴァイオリン)
アンジェラ・メルーゾ(ピアノ)
録音:2013年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
マウロ・トルトレッリ(ヴァイオリン)

アンジェラ・メルーゾ(ピアノ)

トルトレッリとメルーゾは「グラン・デュオ・イタリアーノ」として活動中。コゼンツァ音楽院とカリアリ音楽院でヴァイオリンとピアノの教師を務めているマウロ・トルトレッリとアンジェラ・メルーゾによって結成されたこのデュオは、2011年にイタリアの芸術的・音楽的遺産の研究、再発見、プロモーションが評価され、EUが支援する地中海賞を受賞しており、翌2012年には、クロアチアのポレツ劇場で開催された第40回ヨーロッパ弦楽指導者協会(ESTA)国際会議でレクチャー・リサイタルを実施していました。続いて2013年には、ドバイのエミレーツ・インターナショナル・フェスティバルでカミッロ・シヴォリの音楽についてのコンファレンス・リサイタルを実施し、日本では愛知県立大学(名古屋市)でパガニーニと同時代の音楽家たちについてのマスタークラス・リサイタルを開催。2014年、デュオはベルリン、ドレスデン、バンベルク、ミュンヘンのコンサート・ツアーでドイツ・デビュー。2015年には日本ツアーを行い、名古屋、大阪、福岡、鹿児島でリサイタルを実施。2016年、ルーマニア、マルタ、イタリア各地の音楽祭に出演し、2017年にはカーネギーホールとタタールスタンにデビュー。以後も世界的に活動中です。
CD2
チェロ・ソナタ第1番
チェロ・ソナタ第1番ハ短調 Op.32 20'58
1. 第1楽章 8'55
2. 第2楽章 5'49
3. 第3楽章 6'14
作曲:1872年10月(37歳)。
出版:1873年5月、デュラン社(パリ)。ラセール(1838-1906)に献呈。
初演:1872年12月7日、トルベーク(1830-1919)、サン=サーンス(国民音楽協会)。
献呈者のラセールはサン=サーンスと親しいチェロの名手。
「急・緩・急」の3楽章構成で、ベートーヴェンの影響を思わせる力強い筆致が魅力的。人気作。
アンドレア・ファヴァレッサ(チェロ)
マリア・セメラーロ(ピアノ)
録音:2020年12月5〜7日、イタリア共和国、ロンバルディア州、ベルナレッジョ、バルトーク・ストゥーディオ
チェロ・ソナタ第2番
チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.123 34'17
4. 第1楽章 9'26
5. 第2楽章 9'12
6. 第3楽章 8'57
7. 第4楽章 6'42
作曲:1905年3月(69歳)。アルジェリア。
出版:1905年7月、デュラン社(パリ)。ジュール・グリゼ(1854-1915)に献呈。
初演:1905年10月27日、トルベーク、リフォー。
献呈者のグリゼはサン=サーンスの長年の友人で実業家でアマチュア・チェロ奏者。
「急・急・緩・急」の4楽章構成で、手の込んだ細部がサン=サーンスの熟達ぶりを伝える傑作です。
アンドレア・ファヴァレッサ(チェロ)
マリア・セメラーロ(ピアノ)
録音:2020年12月5〜7日、イタリア共和国、ロンバルディア州、ベルナレッジョ、バルトーク・ストゥーディオ
アンドレア・ファヴァレッサ(チェロ)

マリア・セメラーロ(ピアノ)
ペーザロ音楽院を優秀な成績で卒業後、イモラ・ピアノ・アカデミーでも学位を取得。その間、ヴラジミール・ジャンケレヴィチ[1903-1985]の音楽哲学に関する論文を執筆し哲学の学位も取得したほか、国内外のコンクールで入賞しており、演奏活動もソロと室内楽の両方で開始。CDは、Brilliant Classics、Tactus、Velut Luna、Stradivariusなどから発売。
CD3
ファゴット・ソナタ
ファゴット・ソナタ Op.168 12'38
1. 第1楽章 2'53
2. 第2楽章 3'46
3. 第3楽章 5'59
作曲:1921年前半(85歳)。
出版:1921年11月、デュラン社(パリ)。ルテリエ(1859-1943)に献呈。
初演:1921年、フラマン(1880-1958)。
3楽章構成ですが、最後の1分間のアレグロが唐突なので「急・急・緩・急」の4楽章構成と見ることもできます。ファゴット・レパートリーの人気曲。
フランチェスコ・ボッソーネ(ファゴット)
蒔田朱音(ピアノ)
録音:2014年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
ホルンとピアノのためのロマンス
ホルンとピアノのためのロマンス Op.67
4. アダージョ 9'24
作曲:1866年(約31歳)。原曲は1862年に作曲したチェロとピアノのための組曲の第4曲「ロマンス」。
出版:1885年、アメル社(パリ)。ホルン奏者で作曲家のショシエ(1854-1914)に献呈。
初演:1885年2月1日、ショシエ(シルク・デヴェール)。
夢幻的な中にロマンス本来の意味での伝奇的な起伏も感じさせる作品。
アレッシオ・アレグリーニ(ホルン)
蒔田朱音(ピアノ)
録音:2014年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
オーボエ・ソナタ
オーボエ・ソナタ Op.166 10'28
5. 第1楽章 3'14
6. 第2楽章 4'49
7. 第3楽章 2'25
作曲:1921年前半(85歳)。
出版:1921年11月、デュラン社(パリ)。ルイ・バに献呈。
初演:1921年、パリ・オペラ座管弦楽団首席奏者ルイ・バ(1863-1944)。
第1楽章アンダンティーノ → 第2楽章アレグレット → 第3楽章モルト・アレグロと、進行とともに速度が上がる構成。オーボエ・レパートリーの人気曲。
フランチェスコ・ディ・ローザ(オーボエ)
蒔田朱音(ピアノ)
録音:2014年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
フルートとピアノのためのロマンス
フルートとピアノのためのロマンス Op.37
8. モデラート・アッサイ 6'35
作曲:1871年初頭(35歳)。
出版:1874年、デュラン社(パリ)。名手ドゥ・ヴロワに献呈。
初演:1871年、ドゥ・ヴロワ、サン=サーンス(バーデン・バーデン)
フルート・レパートリーの人気曲。
アンドレア・オリーヴァ(フルート)
蒔田朱音(ピアノ)
録音:2014年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
クラリネット・ソナタ
クラリネット・ソナタ Op.167 16'25
9. 第1楽章 4'54
10. 第2楽章 1'57
11. 第3楽章 4'13
12. 第4楽章 5'21
作曲:1921年前半(85歳)。
出版:1921年11月、デュラン社(パリ)。ペリエ(1883-1947)に献呈。
初演:
第3楽章レントの物悲しさは絶品です。クラリネット・レパートリーの人気曲。
ステファノ・ノヴェッリ(クラリネット)
蒔田朱音(ピアノ)
録音:2014年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
デンマークとロシアの歌によるカプリース
デンマークとロシアの歌によるカプリース Op.79(フルート、オーボエ、クラリネット、ピアノのための)
13. ポコ・アレグロ 10'57
作曲:1887年前半(51歳)。
出版:1887年9月、デュラン社(パリ)。アレクサンドル3世皇后マリア・フョードロヴナ(1847-1928)に献呈。
初演:1887年4月、フルート奏者タファネル(1844-1908)、オーボエ奏者ジレ(1854-1920)、クラリネット奏者トゥルバン(1845-1905)、サン=サーンス(サンクトペテルブルク)。
赤十字が主催したロシア帝国ツアーのために書かれた作品。皇后マリア・フョードロヴナがデンマーク出身であることから、デンマークの旋律とロシアの旋律を巧みに用いた作品。序奏 → デンマーク風アリアと変奏曲 → 2つのロシアのアリアと変奏曲 → コーダ と進みます。
アンドレア・オリーヴァ(フルート)
フランチェスコ・ディ・ローザ(オーボエ)
ステファノ・ノヴェッリ(クラリネット)
蒔田朱音(ピアノ)
録音:2014年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
フランチェスコ・ボッソーネ(ファゴット)
幼い頃から父親のもとで音楽の勉強を始めやがてサンタ・チェチーリア音楽院に進学し、1980年に卒業。1981年にサンレモ交響楽団の首席ファゴット奏者としてデビューした後、コンクール優勝を経て、1985年、サンタ・チェチーリア音楽院管弦楽団の首席ファゴット奏者に就任。以来、ソリスト、室内楽奏者としても世界的に活動。

アレッシオ・アレグリーニ(ホルン)
1972年イタリア生まれ。アバド指揮のバッハ:ブランデンブルク協奏曲でも超絶のソロを披露していた凄腕のホルニスト。ローマ・サンタ・チェチーリア国立音楽院に学び、フェニーチェ劇場管、カリアリ歌劇場管の首席を経て、1995年、ミラノ・スカラ座及びスカラ・フィル首席やベルリン・フィル客員奏者を歴任、現在はサンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団首席奏者として活躍中。

アンドレア・オリーヴァ(フルート)

フランチェスコ・ディ・ローザ(オーボエ)

ステファノ・ノヴェッリ(クラリネット)

蒔田朱音(ピアノ)

トラックリスト (収録作品と演奏家)
CD 186'44
カミーユ・サン=サーンス (1835-1921)
CD1 64'29
ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調 Op.75 24'17
1. 第1楽章 7'27
2. 第2楽章 6'42
3. 第3楽章 3'57
4. 第4楽章 6'11
子守唄 変ロ長調 Op.38
5. アレグレット 5'35
ヴァイオリン・ソナタ第2番変ホ長調 Op.102 21'14
6. 第1楽章 7'13
7. 第2楽章 3'48
8. 第3楽章 5'40
9. 第4楽章 4'33
トリプティーク(三幅画) Op.136 13'02
10. 第1曲 初穂 5'28
11. 第2曲 コンゴの光景 4'43
12. 第3曲 陽気さ 2'51
マウロ・トルトレッリ(ヴァイオリン)
アンジェラ・メルーゾ(ピアノ)
録音:2013年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
CD2 55'21
チェロ・ソナタ第1番ハ短調 Op.32 20'58
1. 第1楽章 8'55
2. 第2楽章 5'49
3. 第3楽章 6'14
チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.123 34'17
4. 第1楽章 9'26
5. 第2楽章 9'12
6. 第3楽章 8'57
7. 第4楽章 6'42
アンドレア・ファヴァレッサ(チェロ)
マリア・セメラーロ(ピアノ)
録音:2020年12月5〜7日、イタリア共和国、ロンバルディア州、ベルナレッジョ、バルトーク・ストゥーディオ
CD3 66'54
ファゴット・ソナタ Op.168 12'38
1. 第1楽章 2'53
2. 第2楽章 3'46
3. 第3楽章 5'59
ホルンとピアノのためのロマンス Op.67
4. アダージョ 9'24
オーボエ・ソナタ Op.166 10'28
5. 第1楽章 3'14
6. 第2楽章 4'49
7. 第3楽章 2'25
フルートとピアノのためのロマンス Op.37
8. モデラート・アッサイ 6'35
クラリネット・ソナタ Op.167 16'25
9. 第1楽章 4'54
10. 第2楽章 1'57
11. 第3楽章 4'13
12. 第4楽章 5'21
デンマークとロシアの歌によるカプリース Op.79(フルート、オーボエ、クラリネット、ピアノのための)
13. ポコ・アレグロ 10'57
蒔田朱音(ピアノ)
ローマ・アカデミア・ディ・サンタ・チェチーリア・ソロイスツ
アンドレア・オリーヴァ(フルート)
フランチェスコ・ボッソーネ(ファゴット)
ステファノ・ノヴェッリ(クラリネット)
フランチェスコ・ディ・ローザ(オーボエ)
アレッシオ・アレグリーニ(ホルン)
録音:2014年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ
Track list
Camille Saint-Saëns 1835-1921
Complete Sonatas
CD1 64'29
Violin Sonata No.1 in D minor Op.75
1 I. Allegro agitato 7'27
2 II. Adagio 6'42
3 III. Allegretto moderato 3'57
4 IV. Allegro molto 6'11
Berceuse in B flat Op.38 5'35
Violin Sonata No.2 in E flat Op.102
6 I. Poco allegro più tosto moderato 7'13
7 II. Scherzo: Vivace 3'48
8 III. Andante 5'40
9 IV. Allegro grazioso, non presto 4'33
Triptyque Op.136
10 I. Prémice 5'28
11 II. Vision congolaise 4'43
12 III. Joyeuseté 2'51
Mauro Tortorelli violin
Angela Meluso piano
CD2 55'21
Sonata No.1 in C minor Op.32
1. I. Allegro 8'55
2. II. Andante tranquillo sostenuto 5'49
3. III. Allegro moderato 6'14
Sonata No.2 in F Op.123
4. I. Maestosto, largamente 9'26
5. II. Scherzo con Variazioni: Allegro animato 9'12
6. III. Romanza: Poco adagio 8'57
7. IV. Allegro non troppo, grazioso 6'42
Andrea Favalessa cello
Maria Semeraro piano
CD3 66'54
Sonata for Bassoon and Piano Op.168
1. Allegretto moderato 2'53
2. Allegro scherzando 3'46
3. Molto adagio – Allegro moderato 5'59
Romance for Horn and Piano Op.67
4. Adagio 9'24
Sonata for Oboe and Piano Op.166
5. Andantino 3'14
6. Allegretto 4'49
7. Molto allegro 2'25
Romance for Flute and Piano Op.37
8. Moderato assai 6'35
Sonata for Clarinet and Piano Op.167
9. Allegretto 4'54
10. Allegro animato 1'57
11. Lento 4'13
12. Molto allegro – Allegretto 5'21
Caprice sur Des Airs Danois et Russes Op.79 for Flute, Oboe, Clarinet and Piano
13. Poco allegro 10'57
Akanè Makita piano
Soloists of the Accademia di Santa Cecilia Rome
Andrea Oliva flute
Francesco Bossone bassoon
Stefano Novelli clarinet
Francesco Di Rosa oboe
Alessio Allegrini horn
Recording: December 2013, Studio I Musicanti, Rome, Italy (CD1);
May 2014, Studio I Musicanti, Rome, Italy (CD3);
5-7 December 2020, Bartok Studio, Bernareggio, Italy (CD2)