シュトックハウゼン(1928-2007)

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CD 輸入盤

ヘリコプター・カルテット アルディッティ四重奏団

シュトックハウゼン(1928-2007)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
MO782097
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
France
フォーマット
:
CD

商品説明

シュトックハウゼン
《ヘリコプター・カルテット》

アルディッティ四重奏団

―アルバムの概要―
 少し前からなにやら教祖じみてきて、相当アブナイ発言をするようになってきたなと思ったら、今度はなんと、ザルツブルク上空の4機のヘリコプターに分乗したアルディッティ・カルテットに作品を演奏させる、という天界(!)のとんでもないイメージにとり憑かれてしまったらしい(?)、偉大なる前衛作曲家、カールハインツ・シュトックハウゼン...
 このアルバムはとりあえずそうした状況を想定してスタジオ録音されたものとのことです(ヘリコプターの音は初演の際の実際のサウンドを使っています)。
 よくやるよ、と思うか、これはスゴイ!、と思うかで人間性が問われそうですが(?)、ともかく話題になるのは確実でしょう。
 何しろオモシロイ音響なのです。

前代未聞!?
ヘリコプター・サウンドと音楽の融合
 ヘリと音楽、といえばまず思い浮かぶのが、映画《地獄の黙示録》の有名な出撃シーン。あそこでは、ワーグナーの《ワルキューレの騎行》が非常に効果的に使われ、以後、CMやパロディ映画など、いたるところで用いられることになって、地味だったそれまでのヘリのイメージが、またたくまに強そうな戦略兵器としてのイメージに塗り替えられていったのは記憶に新しいところです。
 今回のシュトックハウゼンによる作品は、そうした映画的なイメージとはまったく関係の無いもので、ヘリコプター本来の“特殊な飛行体”としての機能、つまりその場に居続けることが可能であり、しかも垂直離着陸戦闘機(ハリアーなど)のような単調なジェット音ではなく、プロペラの周期的な拍をもった音響が周囲に響き渡るという特性が生かされた点がまず注目されるところです。

創作の背景&初演
 斬新きわまりないこの作品が、実はザルツブルク音楽祭の重鎮でもあるハンス・ランデスマン教授からの弦楽四重奏曲作曲依頼への回答だったというのにまず驚かされます(依頼されたのは1991年はじめのこと)。
 もっとも、若い頃からバリバリの前衛だったシュトックハウゼンにとって弦楽四重奏曲は、交響曲や協奏曲、ソナタなどとともに、ほとんどなじみの無いジャンルだったということもあり、実際には悩んだのかもしれませんが、結局、「弦楽四重奏のメンバーが4機のヘリに乗って、空中で演奏をおこない、聴衆はその様子をオーディオ・ヴィジュアル・ホールで見聞きし、その外では市民広場に建てられたスクリ−ンとスピーカーを備えた4つの塔から、空での様子が多数の観衆に向かって中継されていた」というなんとも具体的な “夢” を見た為、依頼にこたえることができたとのこと。
 1995年6月26日、アムステルダムで開かれたオランダ・フェスティヴァルでの初演当日は、アルディッティ・カルテットの面々が、オランダ空軍のアクロバット・ヘリ・チーム “ザ・グラスホッパーズ” のヘリコプター4機に分乗し、空中で演奏した彼らの音楽とヘリのサウンドが、機内を移した4台のモニター映像とともに会場の聴衆に供されました。

作品の特徴
 ヘリコプターのプロペラ音には心地よい周期的な振動がありますが、ここでは弦楽四重奏にもそのイディオムが持ちこまれ(?)、トレモロやヴィブラートなど周期的振動を際立たせる奏法の使用が目立っています。その他、1,2,3,4,5,6,7といった掛け声(ドイツ語)や、上下動を表す(?)グリッサンドなど、シンプルな素材を際立たせるためのシンプルな工夫が面白く、現代音楽きってのテクニシャン集団、アルディッティ・カルテットの大真面目な取り組みぶりも最高です。
 音響としては以上のような感じですが、シュトックハウゼンにとって、この作品は単なる委嘱作ではなく、彼のライフワークである連作歌劇《リヒト(光)》の中の《水曜日》第3場でも使われる予定の音楽であり、天界をテーマに描くというその《水曜日》にふさわしいシチュエーションが確保されていることも見逃せません。

このアルバムについて
 前述したように、初演は1995年に行われていますが、当アルバムはその翌年、1996年の12月にスタジオ録音されたもので、初演時のヘリコプター・サウンドを利用して、より緻密な(?)弦楽四重奏サウンドを収録しているのがポイントです。
 さらに、スタジオ・テイクには作曲者による改訂が加えられた新ヴァージョンが用いられており、後半部分に約3分間、リズムと掛け声に特徴のある新しいページが追加されています。

収録曲   

クラシック曲目

  • Karlheinz Stockhausen (1928 - )
    Helicopter String Quartet
    演奏者 :
    Arditti, Irvine (Violin), Alberman, David (Violin), Knox, Garth (Viola), de Saram, Rohan (Cello)
    指揮者 :

    楽団  :
    Arditti String Quartet
    • 時代 : 20th Century
    • 形式 : Quartet
    • 作曲/編集場所 : 1992-1993, Germany
    • 言語 :
    • 時間 : 31:51
    • 録音場所 : 12/1996, School Center, Kurten, Germany [Studio]

総合評価

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これは面白い!!としか言いようがない。シ...

投稿日:2010/07/04 (日)

これは面白い!!としか言いようがない。シュトックハウゼンが何故ヘリコプターに乗って。。。という発想を思いついたのか。。。というところが最大の論争点だろう。 「地獄の黙示録」を思い浮かべてしまったのは私だけだろうか?いや絶対違うと思う。

ランスロット さん | 埼玉県 | 不明

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馬鹿らしいと思ったヘリコプター四重奏曲だ...

投稿日:2007/04/26 (木)

馬鹿らしいと思ったヘリコプター四重奏曲だが、聴いてみると案外面白い。ヘリコプターという「新しい」メディアを使うので、音素材をローター音と弦のグリッサンド(相変わらず叫ばれる数字は意味不明)に限定しているのが勝因かもしれず、オペラ《水曜日》の中では(そう、これはオペラの一場面なのだ)最も構造の分かりやすい作品かもしれない。そう何度も聴こうとは思わないが…。なお、本当はこの後に「聴衆との議論」が行われるよう指示されている。

un portrait さん | 東京都 | 不明

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これは本当にすばらしいと思う。ヘリコプタ...

投稿日:2006/05/20 (土)

これは本当にすばらしいと思う。ヘリコプターのエンジンに同調して響く内声部の緊張感といい、プロペラか醸し出す微細な色彩のコラージュといい、シュトックハウゼン的な美観が十全に出た名演だ。カルテットが一つに集中していく絶頂感とヘリコプターの上昇が見事に絡み合い他にはない快感を提供してくれる。録音も特筆大書すべき点で、各機の音の座標の明確さによってとてつもない立体感を生み出すことに成功している。録音芸術の一つの頂点であるといっても過言ではない。必聴だといえよう。

肉ポエム さん | 東京 | 不明

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