傑作軍艦アーカイブ12 米戦艦「ノース・カロライナ」級 / 「サウス・ダコタ」級 世界の艦船 2021年 9月号増刊

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
056040921
フォーマット
出版社
発売日
2021年08月17日
日本

内容詳細

カラー写真頁:■米新戦艦2タイプカラー写真■1/700模型:「ワシントン」「サウス・ダコタ」/モノクロ写真頁:■「ノース・カロライナ」(BB−55)■「ワシントン」(BB−56)■「サウス・ダコタ」(BB−57)■「インディアナ」(BB−58)■「マサチューセッツ」(BB−59)■「アラバマ」(BB−60)■1/700卓上艦隊戦艦「サウス・ダコタ」を作る■掲載模型キット紹介/本文頁:■徹底分析!「ノース・カロライナ」級/「サウス・ダコタ」級―(1)計画経緯〜米超弩級主力艦発達史から見た新戦艦〜(2)船体/防御/機関(3)兵装(砲戦能力含む)(4)米新戦艦2タイプの第2次大戦■第2次大戦の米艦載レーダー発達史■艦隊決戦の目から汎用機へ米艦載水上機の歩み/雑誌綴込の折込図面(表裏全8頁);戦艦「ノース・カロライナ」カラー損傷図(表4頁)/戦艦「サウス・ダコタ」カラー損傷図(裏4頁)。なお、前述の内容は予定のため、発売時に一部変更になる場合があります。

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軍縮条約が生んだ「いびつな軍艦」と言うべ...

投稿日:2021/09/10 (金)

軍縮条約が生んだ「いびつな軍艦」と言うべき米戦艦群。35000トンと言う個人的に「無茶振りな制限」のなかで建造された戦艦。第一次世界大戦前(1910年代)は「砲弾は横から飛んで来るもの」だったのが、砲弾が遠くまで飛ぶようになり、つまり一直線に飛んでくるものだったのが、山なり飛んできて「横からも飛んでくるし上からも降って来るもの」になり、魚雷の実用性が向上して破壊力も大きくなり船底の防御を強く考えなければならなかった。それらの要素を満たすために横にも上にも船底にも厚く鉄板をはらなければならないし浮力を稼ぐため船も大きく作らなければいけない、そのうえスピードを出そうと思ったらそのぶん強力な動力が必要になる。強力な動力に更に重さはかさむ。更に飛行機の発展がすごくて対空火器も大量に積むことになる。35000トンと言う基準は長門型やコロラド級などの基本的に「弾が横から飛んでくる」「飛行機って何?」「魚雷なんてほとんど使えない」(言い過ぎ?)時代の戦艦の基準。それを1930年代後半の戦艦にも当てはめようなんて「無茶振り」もいいところ。しかし、そうした過酷な条件下で建造された戦艦郡は独特の魅力を放つ。 じっくり読んだ。 サウスダコタ級の船体の横には「大きな溝」がスーっと入ってる。 初めて意識した。 ただでさえ「無理した」ノースカロライナ級、さらに「無茶した」サウスダコタ級。 左右に装備したクレーンもいつの間にか片側だけ。 ノースカロライナ級では装甲板を船の外側にくっつけたけどサウスダコタ級では船の内側にくっつけた。 そのくっつけた跡を消さなかったのがあの「大きな溝」なんだと知った。 (もしかしたら溝を塞ぐことで重くなるからかなあと思った。それがまた実用性とは別のところから誕生した「条約型」の魅力なんだと思う。) 後期、サウスダコタ級の「野太い」後部マストは魅力的だと思った。 ノースカロライナ級の艦首(船の先っぽ)は「でっぷり」したイメージがあったけどサウスダコタ級と余りかわらないんだと知った。 1945年に「退役準備」に入り対空火器を撤去した両艦種の独特の美しさ。 どちらも改装のうえ「高速化」が検討されたが、そこは架空戦記的な楽しみ。 両艦種とも時間が経つにつれ「露天」(剥き出し)だった航海艦橋がやがて「エンクローズド」(ほぼ密閉)になって行くさまも面白かった(それは「アイオワ」級に繋がっていく)。 大西洋航海中「露天」(剥き出し)の航海艦橋に波飛沫がかぶる写真があり「なるほど」と思った。 (そういえば日本の巡洋艦「足柄」がイギリスに行ったことがきっかけで「遮風装着」(風除け)が考案されたのだったか?) 個人的に疑問だった「砕けた戦艦霧島の砲弾」の解説になるほどと思った。 ノースカロライナ級の魚雷被害の記事と図も興味深い。 (アメリカの新世代戦艦は日本の戦艦に比べ被害を受ける機会が少なく、特に船底の防御の効果はどうだったのかがわかり辛かったので) また、改めてじっくり読みたい。 実用性とかけ離れた、政治が生んだ「条約型」の魅力がたっぷり詰まっている。 ちなみに保存されているサウスダコタ級戦艦「アラバマ」はスティーブン・セガール主演の「沈黙の戦艦」に登場。 機関銃など対空火器を撤去しミサイルやCIWSのセットを増設され戦艦「ミズーリ」として登場。 なんと主砲が旋回!!(動態保存すごすぎ)そして主砲をぶっぱなす!! 更に余談だけどノースカロライナ級とサウスダコタ級の艦首の違いに触れたけど、ふと大和型の艦首の話を思い出した。 タミヤ模型の田宮俊作氏はある軍艦のプラモデルの設計に際し「そこからアンカー(錨)を落としたら船底に当たるだろう!?」と設計陣を叱ったことがあったと思う。 わたしはそれは大和型のことだと思っている。 タミヤの旧、そして新1/350スケールの大和型は艦首甲板の幅が広い。 「そこからアンカー(錨)を落としてみろ」 バルバスバウに当たる? (大和の船底の先端は大きく膨らんでいる) 最近、ピットロードからリリースされた大和型は最新考証により艦首甲板の幅が広いものだった。 現タミヤ社長の言う通りだったか?と思った。

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