'80年に入りサード・アルバムとなるゼニヤッタ・モンダッタ(Zenyatta Mondatta)を発表、過去3作中最もレゲエ色が濃ゆくもあるこのアルバムについてはファンの間でも色々と物議を醸した内容となったが、ミュージシャンとしての本領を一気に爆発させたかのような緻密なサウンド、世界中のステージにたち、各地で吸収された音が随所に現われた作品で本作はアメリカにてブレイク。全英にても1位を獲得している。'81年、ノリに乗った彼等は白いレガッタ(Reggatta De Blanc)でグラミー賞でベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞を受賞。'81年には4作目のアルバム ゴースト・イン・ザ・マシーン(Ghost In The Machine)を発表。'83年5月シングル“見つめていたい”がリリースされ全英1位を記録、そして結果的にラストとなるアルバム シンクロニシティー(Synchronicity)を発表。前作からのレゲエによるアプローチは姿を消し、アート・ロックといった印象を強く受ける内容となった本作は、タイトル(心理学者カール・ユング著作の「共時性」から題材をとっている)が示す様に、ちょっと小難しい音で迫る。このアルバムにも収録されている“見つめていたい”は'83年度のビルボード・チャートによる年間ナンバー・ワン・ソングにも選ばれた。
1999年、「大人の為のポップ・ミュージック」を追求してきた彼の姿勢が反映されたブラン・ニュー・デイ(Brand New Day)をリリース。混在するワールド・ミュージック色が過去最高とも思える今作は全世界で700万枚のセールスを記録、グラミー賞2部門で受賞をした。
2001年にはディズニー映画『ラマになった王様』の"MY FUNNY FRIEND AND ME"ではアカデミー賞ベスト・オリジナル・ソングにもノミネートされている。また友人や関係者を招待して行ったスタジオ・ライヴ作品オール・ディス・タイム(All This Time)もリリース。このアルバムでは今までのヒット曲、名曲が新たなアレンジを施されたものとなっていてより深く親近感の湧く新たなものとなっている。