ジャン=マルク・ルイサダ/プレイズ・ショパン(7CD)
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てつ | 東京都 | 不明 | 2021年12月08日
今やかてぃんの師匠として、再ブレイクを果たしたルイサダ、などと言うと失礼かもしれないが、彼は実に日本に馴染みの深いピアニストである。NHKの収録があったからかもしれないが日本録音が半数を占めるこのアルバム集、本当に初回限定なら絶対に「買い」である。ルイサダといえばフランス人らしい洒落たショパン、的イメージを持っていたなら、DGのワルツ集のイメージを持っているなら、それよりも遥かに進化したルイサダが聴ける。この方、実演でもそうだが「深い中低音」を持っており、それが土台となってリリシズムとスケールを高いレベルで一致させた演奏をする。例えばソナタの3番や、スケルツォの2番を聞けば、「ルイサダって、すごい」ことが私のような素人でもすぐわかる。バラード4番の終結部など、深い読みが音楽に一層生気をもたらす。良い意味で「おおらか」であるが、決してショパンの闇を蔑ろにはしない。言い換えれば、清濁併せのむ、だ。フランソワ的フランス人ピアニストの演奏とは一線を画し、あくまでも正攻法でショパンに向かい合う。改めてこのかたの素晴らしさを認識させてもらった。アルバジャも、タローも、ベアトリーチェもとても良いショパンのアルバムを出したが、ルイサダは私が思うに、もう一つ先の世界を持っているのではないだろうか。それにしても、人の世はわからない。ルイサダはその時5位だったが、このような素晴らしいアルバムにより、名を後世に残した。優勝者はケガをされたと聞いた。回復と復帰を心から祈りたい。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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